2017年1月18日水曜日

アメリカジョッキークラブC 2017 出走予定馬・プレ予想:ゼーヴィント、不安は絶不調の戸崎?馬は総合的に見て隙が無いだけに鞍上次第

2017 1/22(日)
第58回 アメリカジョッキークラブカップ(GII) 中山芝外2200m
予想用・出走予定馬一覧
アメリカジョッキークラブカップ2017の予想用・出走予定馬一覧


 この時期の中距離重賞らしい、スランプに陥ったGI馬、重賞馬、故障から復活を賭ける実力馬らが集まった中で、明け4歳の勢いを武器にゼーヴィントがアメリカジョッキークラブカップに出走予定だ。今の充実度という観点で見ればもちろんこの馬が一番、皐月賞馬相手の2着、古馬相手の重賞福島記念でも2着と力を見せてきた。不安は絶不調の鞍上戸崎のみ、鞍上の不安を払う走りを見せたいところだ。


 まあ戸崎に関しては良くないところもあるんだろうけど、今の中山って馬場が読みにくくて仕掛けが遅くなりがちだから戸崎みたいな合わせるタイプだと難しいんじゃないかな。田辺や松岡みたいに仕掛けられる騎手でないとなかなか勝ち切れない傾向だと思う。ダートに関してはアレだけど。余談から入ったが、まあこのメンバー構成なら勝ち切れるかどうかが焦点かなとは思う。大きな不安材料がない馬で、ペースが上がってもやれるしそのうえでコーナーで動いていくだけの器用さを持っている馬。中山2200に適しているし特に先行馬が揃った今回は流れても緩い流れでもある程度の位置で対応できる、動ける、長く脚を使える総合力を持っているというのは強み。


ラジオNIKKEI賞(GIII) 1着 16頭1枠1番
福島芝1800m良 1:47.0 47.2-47.4 M
12.4 - 10.6 - 12.3 - 11.9 - 12.4 - 12.4 - 11.8 - 11.5 - 11.7

 まずは初重賞制覇の舞台となったラジオNIKKEI賞から。レースレベルについては今更言うまでもないが福島記念3着のダイワドレッサーや京都金杯2着のブラックスピネル、ここにも出てくるミライヘノツバサ辺りを完封している。ペースは平均、ラップ推移から福島らしく2角過ぎの上り坂で中弛みからの3F戦。内枠からまずまずのスタートを切ってじわっと下げてから3列目、余裕をもって入っていく。2角過ぎからの中弛みでも我慢しながら3列目のポケットで3角。3~4角で前がじわっと加速していくという流れの中で我慢をしながら出口で外に出して3列目で直線。序盤でそこから追いだされるとしっかり反応するが前のダイワが少し寄れてくるので若干不利。それでもそこからL1できっちりと突き抜けての完勝だった。この辺でもそうだが1800らしく流れての中弛み、そこでギアを下げて要所でしっかりと動く、ギアを上げるという器用さが問われているし基礎スピード面もある程度問われてやれている。この辺から距離延長そのものは適応できそうだなと思ったし、最後にいい脚を使えていたのも器用なところを見せながらなのでこれも高く評価できる材料。


セントライト記念(GII) 2着 12頭7枠10番
中山芝外2200m良 2:13.1(クビ差) 61.0-59.6 S^1
12.5 - 11.6 - 12.0 - 12.2 - 12.7 - 12.5 - 12.5 - 11.7 - 11.7 - 11.5 - 12.2

 夏を越しての初戦、セントライト記念では皐月賞馬ディーマジェスティ相手に食い下がった。まあディーマジェ自体が秋以降のパフォーマンスを落としているので何ともだが、それでも正攻法での菊花賞4着馬ではある。そこ相手にスローからの4F戦と割と長距離的競馬の中で一定の競馬ができたといっていい。外枠から好発を切ってじわっと内に切り込みつつ、それでも控える形で2列目の外。ただ内には入り切れない中で少し折り合い面で苦労しながらの競馬にはなってしまう。緩やかな3角地点で徐々に手が動きて前もペースが上がっていく中で仕掛けを待つ。4角で一気にディーマジェスティが動いたのでそこで追いだすと反応し抵抗しながら直線。序盤でディーマジェに食らいつきつつも前に出られる。L1ではディーマジェに手応え以上にしぶとく食らいついての2着だった。まあ3着のプロディガルサンは少し内に刺さった面とディーマジェに弾かれて不利もあったので何ともだが、それでもディーマジェの正攻法に対して前受しながら仕掛けのタイミングを待てた、また仕掛けてからの反応の良さは映像からも一目瞭然というところで、いかにも中山巧者っぽい感じを受けたかなと。またスローからの4F戦と長い脚を比較的要求される中でもL1でしぶとさを見せた。その点では距離にも目途を立てられたし後半特化になったとしてもそう不安はないだろうと。


福島記念(GIII) 2着 16頭7枠13番
福島芝2000m良 2:01.0(+0.2) 61.0-59.8 S^1
12.3 - 11.3 - 12.0 - 12.8 - 12.6 - 12.1 - 11.8 - 11.6 - 11.5 - 12.8

 もう一戦、前走の福島記念を振り返る。ペースは1.2でややスロー、4F戦でというのもセントライト記念に近い。13番枠からここではやや出負けしたかなというぐらいの感じ、外枠でもあり無理をせずに中団外目から入っていくという競馬になる。道中もペースは遅いという中で中団外から動いていく形になって押し上げながら3角に入っていく。3角では外から手が動いてマイネルハニーの外から取り付いてくるが前もペースを引き上げて行くという中でなかなか差が詰まらないまま直線。それでも序盤でジリッと伸びてくるとL1までしぶとく伸び続けて差を詰める辺りは流石というところの2着確保だった。まあ緩い段階で前に上げられなかったし後半勝負の中で外から正攻法で押し上げてとなると簡単ではなかった。それでもL1まで上位のメンバー中でも一番の脚を維持できていたと思うし、強い2着だった。要所の器用さを活かしにくいスローロンスパになった中でしかも前で仕掛けを待てず、分散する形になったのも良くなかったと思うし本質的にはもうちょっと前半要素を活かしたい馬だろうと思う。


●2017アメリカジョッキークラブカップに向けての展望

 今回は先行馬がかなり揃った印象なので個人的にはこの馬としてはレースに入っていきやすいかなとは思う。流れて縦長になってしまえばポジションそのものはそう気にしなくていいと思うし、仮に流れたとしてもある程度の位置を確保して待つ立場から動きたいときにしっかりと動ける、というのは強み。基礎スピードを問われたラジオNIKKEI賞でも息を入れてから加速していく地点で内から捌きつつも反応できている。4歳世代の中でも総合的には高いレベルにある一頭。エアスピネルと比較すると総合力では一段落ちると思うけど、現状全体的な総合力で戦ううえでは4歳世代でも2番手グループには入ってくるだろうと。そのうえでL1も結構踏ん張れるのでこの距離で極端すぎない流れ、総合的な競馬になれば普通に中心視できるレベルかなと思う。前走はちょっとゲートが甘かったが、これまでのパフォーマンスを見てもある程度いい位置を取れる馬だし、戸崎とのコンビなスタートもいい感じなのでそこは良い材料かなと思う。戸崎自身の流れが非常に悪いのが気になるけど、馬自体はこのコース適性が高いと思っているので楽しみの方が多い。ミライヘノツバサなんかも動きは良いけど、じゃあ全体のペースが上がって基礎スピードが問われたときの危うさはあるし、タンタアレグリアはポテンシャル面はここでは最上位だがこの馬も2200でペースが上がった時に追走に不安が出てくる。リアファルは状態面でまだ多少の不安はあるし、このレースの好走馬の特徴として好位~中団…全体の半分よりも前で進められる馬の中では一番この馬がバランス的にも整っているかなと。後は前々でレースを支配してくる中で安定しているクリールカイザーとの比較になってくると思うんだけど、クリールもタフな馬場だとL1はちょっと甘くなる傾向なのでその点を踏まえると総合的にはこの馬かなあ、と今の段階では思っている。ドスローからのポテンシャル特化でもある程度やれるとは思うが、特化戦よりはバランスよく前後半平均ぐらい、少し息が入って仕掛けどころも待てるというような状況が理想だと思うし、前受、動き出しもなかなか速いから内枠が欲しいね。ただ、この舞台でこのメンバー構成なら枠などの条件にあまり拘らず勝ち負けには加わってほしいのが正直なところかな。






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