2018年6月4日月曜日

【安田記念回顧】ルメールの立ち回りが光ったモズアスコット/スワーヴリチャードは底知れない潜在能力を見せた

続いて安田記念を見ていこうか。

■モズアスコット【ルメールの直線の捌きは秀逸だった】
ルメールが実に上手く乗ったよね。スタートはほぼ五分に出たんだけど、狭いところに入りそうな状況を機敏に察してスッと控えたのがよかった。あの立ち回りのおかげ脚が溜まったし、直線もスワーヴをはじめ強い馬の真後ろにつけてスムーズに立ち回れている。簡単そうに見えて、あの直線の捌きはかなりの高等テクニック。最後は外に進路を移したスワーヴの後ろから抜け出して、前のアエロリットをキッチリ交わすことができた。直行ローテが話題になっていたけど、それを差し引いてもこの勝ち方はかなり強い。まだ4歳だし、あと2年くらいはマイル路線を引っ張ってくれそう。それにしても、唯一調教を見られなかった馬に勝たれるとは、なかなか上手くいかないものだね…。

■アエロリット【ハイペースを前々で粘り込む好内容】
まずまずのスタートから促して先団インを確保。速い流れでも力まず乗れていたし、もともとスパッと切れるタイプじゃないから、しぶとい脚を生かせる展開が良い方に出たんだろう。直線で一旦抜け出した時は勝ち切るかと思ったけど、さすがに最後は止まってしまった。ただ、牡馬混合GIでこれだけやれれば大したもの。牝馬のトップクラスであることは疑いようがないし、秋の活躍が楽しみだね。

■スワーヴリチャード【絶対能力の高さに舌を巻いた】
追い切り診断に「絶対能力でマイルをこなせる」と書いたけど、まさに能力の違いを感じさせる競馬だった。ウインガニオンが刻んだペースは前半3F34秒2。あの締まった流れを普通に先行させて、終いまでしっかり伸び切るんだから、もう圧巻の一言。道中少し掛かったぶん最後の最後で脚がなくなったけど、それを差し引いても十分すぎるほどの内容だったと思う。引退までにいくつのGIタイトルを積み上げられるか、注目したいところだね。

サトノアレスは一瞬すごい脚で追い込んだものの、最後パッタリ止まったところを見ると使える脚が短い。中山みたいな直線の短いコースのほうが良さが出そう。ペルシアンナイトは道中のイレ込みが響いた。おまけに直線でも進路取りに苦労して、まったく競馬になっていない。それでも6着には来ているんだから、これも相当な器だろう。サングレーザーは祐一(福永祐一騎手)が勝ちに行く競馬をしてのものだから仕方なし。もしかしたら、後ろでじっくり脚を溜めたほうが良さが出るタイプかも。

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