2015 3/29(日) マーチＳ(GIII) 中山ダ1800ｍ
出走予定・登録馬一覧
アスコットシチー 54.0 アメリカンウィナー 55.0 アロマカフェ 55.0 イッシンドウタイ 56.0 ヴァンヌーヴォー 54.0 ヴォーグトルネード 57.0 キクノソル 54.0 グレープブランデー 58.0 サトノプライマシー 55.0 サトノプリンシパル 56.0 サンバビーン 50.0 サンライズブレット 54.0 サンレイレーザー 56.0 シゲルササグリ 53.0 ストロングサウザー 53.0 ソロル 57.5 ダノンカモン 57.5 テイエムイナズマ 54.0 トウショウフリーク 56.0 ドコフクカゼ 55.0 ノースショアビーチ 55.0 ベルゲンクライ 55.0 ホーカーテンペスト 55.0 マイネルクロップ 56.0 マイネルディーン 54.0 マスクトヒーロー 57.0 ミヤジエムジェイ 53.0 メイショウカンパク 55.0 ランフォルセ 57.5 ルチャドルアスール 54.0 レッドグランザ 54.0 ロイヤルクレスト 57.0 ロングロウ 52.0
２年前の冬の覇者グレープブランデーが長いスランプからようやく脱出しようとしている。GIを勝ってからというもの、期待に応えられないレースが連続、遂にここまで勝利を重ねることができないまま２年以上を過ごしてしまった。しかし、そのレースの内容は全盛期を臭わせることができるレベルには戻ってきている。新興勢力として勢いを持っての戴冠から２年、今度は古豪復活を賭けて新興勢力の台頭を受け止める壁となれ。
非常に長かったと思うが、スランプそのものはもう脱出してきていると思う。坂路の追い切りを見ても近走は良いころに近い迫力を見せてきたし安定もしてきた。後は中山1800がどうかだけである。
良いころは言うまでもなく２年前のフェブラリーＳ、東海Ｓを制覇した時。フェブラリーはさっと振り返る程度にするが、46.5-48.6と２秒以上のハイペースの流れを中団の内で折り合いを重視しながら直線を向くと、そこから外目に持ち出しながら好位列に並びかけ、Ｌ１でのバテ差しで強敵エスポワールシチーを撃破した。まさにエスポを撃破し新星台頭というレースとなったが、ハイペースを追走する基礎スピードとポテンシャルの高さを武器に上手く立ち回っての勝利ではあった。
個人的にはその前の東海Ｓの方が印象的で、中京1800ｍ戦で時期的にもそこそこ時計がかかっていた馬場状態、ペースは48.2-50.6とこれもハイペースで12.2 - 12.4 - 13.0 - 12.5 - 12.7とＬ３で落としたぐらいで速いラップを刻まないポテンシャル勝負。この流れを外枠から好位を立ち回りながら３～４角でも当然外目を追走、先に前にいたホッコータルマエが伸びあぐねる中でグングン伸び、Ｌ１まで誰も寄せ付けずに粘っていたナムラタイタンも楽に交わしての圧勝だった。タルマエをかなり評価していた時期で、ここは勝つと思っていただけにここまで圧倒されるとは驚いたが、今なら後半総合力が武器のタルマエに対して厳しいペースでポテンシャルで襲い掛かったという見方ができる。少なくともタルマエとは対照的な馬で厳しい流れでこそ良さが出る。と同時に好調期はタフな馬場でもやれていた。
問題はスランプをどう評価するか。個人的にはやはり東海Ｓ、エルムＳ、日本テレビ盃の負け方が気に入らず、あの展開ならばこれまでのグレープブランデーならある程度来ないといけなかった。 それが全然できなかったというのは非常に不満で確実にパフォーマンスを落としていたとみて良い、それもかなり。ただ、武蔵野Ｓでは挽回してきた。ペース的にはハイペースで外からワイドバッハがまとめて撫でぎる競馬を見てもわかるようにポテンシャル勝負で復調。チャンピオンズＣに関してはかなりスローから11.9 - 12.2 - 12.4 - 11.7 - 12.4と直線入りでのギアチェンジ戦になっていてここで２列目のポケットで動けるような馬ではないし度外視で良い。根岸Ｓは勢いよくハナを切ってしまったが距離も短かった中でハイペースを先導。前走フェブラリーＳは超ハイペースからの中弛みで好位の内目で合わせながら中弛み、12.6 - 13.1 - 12.3 - 11.5 - 12.5とＬ２最速トップスピード戦に対応できたのは驚いた。近走を総合的に見て判断すれば、恐らく日本テレビ盃までは確実にスランプだったと思う。武蔵野Ｓは悪くはなかったがグンと上がってきた感じまではなかった。チャンピオンズは展開不向きで近走で一番パフォーマンスが良かったのが前走のフェブラリーＳ。この辺りからも根岸Ｓの行きっぷりの良さからも判断しても今年に入って復活したとみて良いかなと思う。
個人的にはタフな馬場適性が読みづらい馬ではあると思っているんだが、２年前の東海Ｓの内容を順守するのであれば中山1800でも問題なさそうな感じはある。基本的にポテンシャルタイプの馬は間違いないと思うので、その点からも極端な緩急がない中山1800そのものは合うんじゃないかなと思っている。マスクトヒーローがある程度レースを作ってくれることも期待できるし、この馬としては基礎スピードとポテンシャルを活かせる展開になる展開になるんじゃないかなということも含めて、実績馬としてはこれを最上位に取りたいかなというところ。58kgという斤量はタフな中山ダート1800という条件では決して楽ではないが、過去にもこのレースで普通に実力馬が58kgを背負って勝ち切っているし、この馬自身も斤量どうこうではないというのは武蔵野Ｓ３着で証明しているだろう。状態面さえ戻ってくれば実力は屈指。近走の内容から復活したと判断していいレベルにきていると思うし、ここは非常に楽しみな一戦だ。後は枠や馬券的な面からの取捨にはなると思うが、期待している。
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