2015年3月30日月曜日

産経大阪杯 2015 出走予定馬:イスラボニータ、前走は状態面に不満もあった、今回は馬場もカギになるか

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産経大阪杯2015出走予定馬

産経大阪杯2015出走予定馬





 昨年のクラシックの主役、皐月賞を勝ち、ダービーでも堂々の1番人気で2着と春のクラシック二冠を沸かせたのがイスラボニータ。秋の天皇賞では最後の最後で甘くなって3着、JCは壁を感じさせる競馬にもなったがそれでも見せ場はあった。しかし前走の中山記念で5着、同世代のオークス馬、先輩皐月賞馬ロゴタイプにも敗れただけに不安が先に立つ。目標はまだ先にあるとはいえ、2戦目のここは言い訳できない条件。強敵相手にイスラボニータの走りを取り戻せるか。





 阪神内回りの2000m戦が合うかどうかはちょっと微妙なところはあるかなと思う。この馬のいいところは基礎スピードの高さを持ちつつ、それをコントロールしながらペースを上げるときに一気に引き上げるだけのギアチェンジを持っている。いわゆる総合力型である。少なくとも世代限定戦のうちは弱点を見せてこなかった。





 秋になって印象的なのはやはりセントライト記念。中山の馬場改修のため新潟芝内2200m戦で行われたレースで、ペース的に見ても59.8-60.1と平均ペースから11.8 - 12.0 - 12.1 - 12.3 - 11.6 - 12.1と新潟の急コーナーらしく3角でちょっと緩んで4角で出し抜くというような競馬。この流れを好位、3列目で進めながら上手くトゥザワールドの直後につけて直線でスッとその外に進路を確保するとそこから加速の流れで一気にトゥザワールドを捕えてそのまま突き抜けた。このようにある程度のペースを楽に追走し、そこからペースが上がる流れですっとギアを上げてくる。まさに器用さの象徴といっていいだろう。





 天皇賞秋でもそれを引き出せた一方で、どちらかというとそれでも後半勝負になってしまったかなという感じ。東京芝2000m、少しソフトな馬場の中で60.7-59.0とかなりのスローの流れで12.1 - 12.3 - 11.4 - 11.3 - 11.9というラップ推移。L3から速いラップを刻んでいるし、L1も落としていてTS持続力の割合が濃いレースになったかなという流れ。その中で外枠から出も上手く2列目の外で競馬をしたが、やはりポジション的に早めに仕掛けざるを得ずじわっと仕掛けながらスッと反応してL2で先頭に一気に立つ。しかしL1で甘くなってしまってジェンティルドンナに、外からはスピルバーグにも突っ込まれた。トップスピードを長く脚を使えるかどうかという点ではやはり一線級相手にはちょっと足りなかった感じ。それでも要所の反応はトップクラスだったといえるし、強い競馬は見せた。





 ジャパンカップはペースそのものが早かったしエピファネイアが加速して千切った競馬だが他の馬にとってはどちらかというと淡々とペース的にあまり緩急のない競馬になったと思うし総合力を引き出せなかったという感じ。それでも直線序盤で一瞬見せ場はあったのでさほど悲観する材料ではないだろうと。問題は前走の中山記念。少し渋った馬場で最序盤はスローだったが12.1 - 12.3 - 12.2 - 11.7 - 12.2とそこからは一定のラップを刻みつつのL2最速戦。2列目の外からしっかりと前を向いて要所を迎えたが、最速地点の4角出口でいつもの反応がない。かなり追われても瞬発的な反応がないままジリジリと下がってしまった。これに関しては体調的に幾らか不安があったかなと思っている。が、適性的に考えてもある程度のペースから要所での動き出しが問われる競馬で甘さが出たというのは不満は小さくない。





 今回はまずは状態面が第一だと思う。そのうえでコース適性だ。追切ではいつもは前肢を豪快に伸ばす動きだったが、いつもの切れや伸びがなかったように感じた。3歳時のいい時のように豪快な追い切りを見せてくれるかどうかに注目。阪神内2000というのはどちらかというと昨年もそうだがロンスパ戦になりやすいコースで、じわっとした加速をしながらの形になりやすい。Bコース替わりでどういう時計の出方をするか、というのは注目しておく必要はあるが、先週までの馬場を踏襲するのであればこの馬の良さであるペースをコントロールしてからの要所の反応は活かしにくい舞台といえる。昨年のエピファネイアではないが、トップスピード持続戦、ポテンシャル勝負でリードが小さくてはキズナには太刀打ちできない。その点でもある程度のペースに引き上げることができるかがポイントになる。そこでレースの主導権を握り、後続各馬の仕掛けを待ってワンテンポ置けるだけの位置取りを取れるかどうかだろう。器用な馬なので阪神内2000での2列目、3列目ポケットでも動けるとは思うし、セントライト記念のようにある程度の流れから仕掛けを待てる競馬ならこのコースでも持ち味を活かせるだろう。単調な基礎スピード戦では強敵のロゴタイプがどういうペースを作るかにもよるが福永になるのでそこまでのペースを引き上げていくような競馬はしないだろう。無理なく追走できる範囲のペース、まともな状態ならばロゴタイプよりは総合力は上だと思っている。状態と馬場、2点に注目したい。高速化しているようならチャンスは大いに出てくるだろう。先週の馬場状態だと楽ではないかなと思う。







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