2015年5月28日木曜日

さきたま杯を振り返る

レースは押してハナへ行こうとするリアライズリンクスに外からナイキマドリードとラブバレットが並び掛けて3頭横一列のハナ争い、1角のコーナーリングでリアライズリンクスが漸くハナへ立ったが、2番手以下を中々引き離す事が出来ず2番手のナイキマドリードが半馬身差でリアライズリンクスにプレッシャーを掛けてくる厳しい展開となった。
3角を過ぎて3番手のラブバレットと4番手のノーザンリバーが先頭のリアライズリンクスに並び掛けて直線へと入り、3頭横一列の追い比べからノーザンリバーが楽な手応えで抜け出し1番人気に応えて勝利した。

勝ったノーザンリバーは前を行く3頭を見る形で2馬身ほど離れた4番手のポジションから自分のペースでレースを進め、勝負ドコの3角手前で動いて先頭に並び掛けると直線の追い比べでアッサリと抜け出すと後続を一気に突き放して4馬身の圧勝でさいたま杯の連覇に成功。
一息入った前走を叩いて良化したノーザンリバーの能力からこの勝利は当然かも知れないが、これまで再三指摘していた様にノーザンリバーのベストの条件は平坦の右回りのワンターンのレースで今回の左回りのツーターンでは絶対的な信頼は出来ないと思っていただけに、その課題をクリアしての横綱相撲での圧勝劇は少々意外だったが本音だが、昨年と比べて大きく成長したと云う訳でもなく能力的にほぼ平行線の印象、ただ今秋のJBCスプリントは自身ベストの条件と言える平坦の右回りのワンターンの大井で行われるだけに5着に敗れた昨年のJBCスプリントより前進する事は可能だろう。

2着のトロワボヌールはスタートは五分に出たがスタンド前で抑えて中団よりやや後ろの7番手からの競馬、2角手前でジワリと中団までポジションを上げ、向う正面中程で仕掛けると3角手前では先団グループとの差を一気に詰めて5番手まで上がり、直線ではジワジワと伸びてゴール前で粘るリアライズリンクスをクビ捕えて2着を確保した。
オトコ馬との斤量差を活かして自身初となる1400の距離に対応して結果を残したのは大きな収穫かも知れないが、走破時計の1分27秒5はさきたま杯の前日に行われたOP特別けやき賞の1分27秒3の勝ち時計とドッコイで平凡だった事を考えるとこの結果を鵜呑みにして今後のダート短距離路線でも通用すると断言は出来ない。

3着のリアライズリンクスは入りの3ハ35秒4と云う早い流れ以上に道中ナイキマドリードに厳しいプレッシャーを掛けられた展開が影響し、3~4角で他馬を突き放す自身の必勝パターンの競馬をするどころか易々とノーザンリバー・ラブバレットに並ばれる始末、それでも直線で一旦は3番手まで下がりながらも二枚腰を使い再度2番手に上がるなど前走のフジノウェーブ記念と同じく自分得意のパターンに持ち込めなくとも競馬を止めず大崩れしなかった部分は評価出来るが、最後は脚色に余裕がなかった様にやや一本調子で自分の必勝パターンの競馬に持ち込めないと勝てないのは明白で、勝ち続けた事で相手が上がり、他馬との斤量差が無くなっただけに今後は得意の距離での重賞でも厳しい戦いを強いられそうだ。

4着のラブバレットはリアライズリンクスをピタリとマークするナイキマドリードから半馬身から1馬身差の3番手を追走、3角手前で動いて4角手前でノーザンリバーと共に先頭を行くリアライズリンクスに並び掛けると直線ではリアライズリンクスを交わして2番手まで上がる健闘を見せたが、ゴール前で失速して内にモタれてしまい一旦は交わしたリアライズリンクスや後ろから来たトロワボヌールに交わされて4着に沈む。
ダートGの初挑戦の岩手の馬だけにここでは厳しいだろうとハナからバカにしていたのだが、こちらの考えを覆す好走には正直脱帽するのみで、この距離ならば南関のOPクラスでも充分に通用するレベル。
とは云えども2着以下の走破時計は1分27秒台だっただけに出走馬のレベルの低さに助けれての好走だった部分は否めないトコ。

5着のドリームバレンチノは道中5~6番手の中団よりやや前目のポジションをキープしてインから追走、向う正面中程で仕掛けたトロワボヌールを横目で見てこの馬も進出を開始、インを通って先団グループに取りつこうとした4角手前でバテたナイキマドリードが下がって来てブレーキを踏むアクシデントが発生、何とか体勢を立て直して再び追い始めるも、今度はゴール直前でラブバレットが内へモタレてドリームバレンチノの進路を塞ぐ致命的な不利を受けて5着に敗れる。
勝負ドコの3~4角とゴール前で2度も大きな不利を受けたのは痛く、スムーズな競馬が出来ていれば確実に2着はあったはず、しかし道中の手応えから仮にスムーズな競馬をしていても勝利したかは疑問、これは斤量58の影響と云うよりも年齢による衰えを感じたが本音で、昨年のJBCスプリント制覇がこの馬のピークだった可能性が高い。

タイセイレジェンドは今回ナイキマドリードやラブバレットがみせた積極策の競馬を期待したのだが、全くテンに行けず中団からの競馬ではこの馬の持ち味が活きる訳もなく8着惨敗も已む無しの結果、斤量や小回り云々が敗因とは思えず能力が衰え終わったと考える方が自然。

元々現状のダート短距離路線は駒不足の印象が強かったが、現在のダート短距離王候補のダノンレジェンドが6月の北海道スプリントCへ回った事で不在となった今回のさきたま杯は南関のリアライズリンクスが地元の利を活かして何とか出来る最大のチャンスだったのだが自分の競馬をさせて貰えず3着と云えども完敗に等しい内容、勝ったノーザンリバーの強さが目立っただけで見るべきものが少なく今年のJBCスプリントの検討に役立つとは思えない何とも平凡なレースだった。


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