函館スプリントＳ 2015 出走予定馬：セイコーライコウは近走やや不満が残るが適性的には悪くない条件

2015　6/21(日)　函館スプリントＳ(GIII)　函館芝1200ｍ
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　昨年のアイビスサマーダッシュの覇者にしてスプリント路線の古豪セイコーライコウも夏の北海道戦線に参戦。函館では結果が出ていないとはいえ、過去２度はいずれも４着、うち一つはこの函館スプリントＳの４着で、ある程度の洋芝に目途は立ててきている。前走の韋駄天Ｓで得意の新潟1000ｍの舞台ながら完敗を喫したのは不満が残るが、この函館で今年は一味違うところを見せられるかに注目だ。


　基本的にはフラットタイプのスプリンターでペースが早すぎても厳しいし遅すぎてもポジション差でキレだけで面倒見れるというわけでもない。その点でも函館スプリントＳだと乗り方次第の面はあるかなと。ただそれでも個人的には前走とスプリンターズＳの内容は不満である。


　まずスプリンターズＳは新潟内1200で行われた。ペースバランスは33.7-35.1と確かにハイペースではあったのだが、ラップ推移を見ても11.3 - 11.9 - 11.3 - 11.9とＬ３で緩んでいてついていっていない馬としてはそこまで厳しいペースではなく緩みで取り付けた。この馬も外枠から序盤は無理せずに中団での競馬を進める。向こう正面でじわっと押し上げながらレッドオーヴァルを目標に進めつつ３角の緩みでもレッドと同じく外から合わせずにしっかりと押し上げて前を向いて直線。その割に直線の加速の地点でのキレがイマイチでＬ１で伸びずばてず、後続のバテ差しにも屈して着差は小さくてもイマイチな内容だったなというのが正直な印象で、この馬の場合はトップスピードの質、持続力面の高さが持ち味、ペースバランスはともかくこの馬としては前半の入りを34.6で入れているわけだしこのペースで終いの脚を引き出せなかったというのはちょっと不満が残った。まあ馬場があれていたこともあるだろうが。


　序盤無理さえしなければ終いは確実にというタイプ。シルクロードＳでは33.9-34.0と平均ペースから11.1 - 11.2 - 11.1 - 11.7とＴＳ持続力を問われる競馬。大外枠から後方に下げて最内に入り込む戦術を選択し、３～４角の速い地点でロスなく立ち回って直線では最内開いたスペースをするすると伸びてきて、Ｌ１で中目に出して最後までしっかりとなだれ込んだ。ベステゲシェンクに伸び負けしていたのはちょっと不満はあるが、ハンデも５７kg背負っていたというのもある。こういったフラットペースで脚を使わずに終いに食い込んでくるＴＳ持続力が魅力だ。ただ、それでも完璧に立ち回った京阪杯でキレ負け、ＴＳ持続力面でも見劣っていて、正直1200路線ではちょっと足りないのかなという感じは受けた。


　そのうえで前走の韋駄天Ｓの内容があまり良くなかった。もちろんハンデの58kgは新潟の1000ｍという特性を考えるとかなり響いたのは間違いないのだが、12.0 - 10.2 - 10.6 - 10.5 - 11.4とＬ１がそこまで落ち込まずにややスローぐらいの流れ。外枠から２列目で壁の後ろからＬ３ぐらいでは進路を確保して伸びてくるかなという感じもなくだらだらと最後まで脚を使い切れずに５着完敗だった。まあ斤量差は響いたとは思うがそれでも得意の新潟1000で枠も良かった、流れもまずまず、進路も作れた。３着争いは制してほしかったのが本音だ。


　今回は函館1200になるのでこれがどうかである。昨年の函館スプリントＳではそこまでペースが上がらなかった中で後方で脚を溜めて外々を回しながら最後までジリッと伸びてきていて、洋芝適性そのものは決して悪くないと思うし、前半ハイでも３角で緩みやすく取り付けるこのレースの傾向的には悪くはないとは思う。今回の条件としては面白い面はあるが、 昨年は56kgで今年は1kg増えるのと、やはり近走のパフォーマンスそのものが低下してきている感が否めないというところが不安材料になるといえるだろう。シルクロードＳも完璧にロスなく進めても急追という感じはなかった。相手関係は比較的楽とはいえ昨年は内枠で捌けずに力を出し切れなかったのが実力馬だったことを考えると、やはり今年も昨年同様のパフォーマンスができるかどうか、できたとしてどこまで食い込めるかの２点で見て楽観的なイメージは浮かばないかな。悪くはない条件なので、上手く流れに沿ってくれば。内枠から上手く捌ければ昨年以上はあっていいのだが、やはり近走のパフォーマンスが低くなっているのは確かでこの辺りをどうとるかだろう。ある程度恵まれないと楽ではないが、ペースが上がり切らなければ幅は広い馬。３着当たりに顔を出してきそうでなかなか取捨が難しい一頭になりそうだ。

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1頭目:11
2頭目:3.8
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