2015年6月4日木曜日

東京ダービーを振り返る

直線でラッキープリンスが抜け出した時はヨシ!と思ったのだが、ヒモにした面々の姿が全く見えないのに唖然、どうせ馬券が当たらないならとゴール前では的場文男の東京ダービー制覇を願って「マトバ~根こそぎ交わしちまえ~」と声援を送る、しかしその声は届かず的場文男の東京ダービー制覇は今年も叶わず来年へ持ち越しとなった。

レースは最内から押してドライヴシャフトがハナへ行きオウマタイムが2番手からの競馬、3番手以下はやや離れてティーズアライズ、ウインバローラス、ラツキープリンス、ララベルの順で進み、東京ダービー制覇を狙う的場文男騎乗のパーティメーカーは中団のやや後ろからの追走、羽田盃馬ストゥディウムはインをキープして後方からの競馬。
入りの3ハは12秒3-11秒2-12秒6と云うラップだったが4ハは13秒3にペースダウンした事でカカリ気味に追走していたオウマタイムがドライヴシャフトを交わして先頭に立ち3角へと向かうが後続勢もここでオウマタイムとの差を詰め、直線入り口ではオウマタイム・ティーズアライズ・ウインバローラス・ラツキープリンス4頭横一列の激しい追い比べとなり、残り200の標識手前でラッキープリンスがこ抜け出すと残り100で後続を突き放してリードを広げ、ゴール前で猛追するパーティメーカーを3/4馬身退けて今年の南関3歳の頂点に立った。

勝ったラッキープリンスは2歳の連勝時は前々で競馬をして結果を残していたが特にハナに拘るタイプではなく、ニューイヤーCで逃げ切り勝ちした事で、その後はハナへ行く競馬に拘り逆に迷走してしまった印象も、前走の羽田盃では好位からの競馬を試み、ここから着用したブリンカーの効果もあって最後まで集中力を切らさず3着と好走、新境地を開いて臨んだ今回は9番人気と不思議なほど低評価だったが、外の5~6番手から直線で抜け出す正攻法の競馬で完勝した。
浦和所属の東京ダービー馬は平成2年の元道営所属のアウトランセイコー以来だが、浦和の生え抜きの東京ダービー馬となると更に遡る昭和58年のキングハイセイコー以来となる31年ぶりの快挙。

2着のパーティメーカーはスタンド前で行きたがる場面はあったが、折り合いをつけ中団からの競馬、向う正面でヤネが激しく手を動かして追走、3~4角でもヤネがステッキを入れて必死に追い通し、直線で外へ持ち出し先団グループにジワジワと迫り、残り100でエンジンが全開になり先頭のラッキープリンスに猛追するも3/4馬身及ばず2着惜敗。
京浜・羽田と異なり今回は向う正面から必死にヤネが追っており、これはズブいと云うよりレースで真面目に走らないズルいタイプだからこそ、しかしこの馬が以前に好走した時は必ず向う正面で気を抜いていただけに、これは好調のバロメーターなのかも知れず、今回はこう云うズルい馬を動かす事を得意としている的場文男が馬の能力を全て引き出したと思えるだけに2着惜敗も仕方ないだろう。

3着のヴェスヴィオは前々で競馬をした京浜・羽田と異なり中団より後ろから競馬をチョイス、道中はジッとガマンを決め込み脚をタメる事に専念、追い出しを開始したのは3角を過ぎた辺りで、4角で逸走気味に大きくフクれるロスがあったが外からジワジワと伸びて3着を確保した。
仕掛けが早ければと云う声が聞こえて来そうだが、戦前に指摘したように使える脚が一瞬しかないタイプ、今回は道中脚をタメた事が奏功して3着したが、早目に動けばこの脚は使えず、4角で大きく外へフクレたのもギリギリまで追い出しをガマンしていたからで、京浜・羽田の様な前々から競馬をしても、今回の様に直線勝負の競馬をしても突き抜ける事が出来ないイマイチ君と云うのがこの馬の私の評価で、この東京ダービー3着を鵜呑みにする事は出来ないが本音。

4着のララベルは勝ったラッキープリンスと併走する形のインの5~6番手のポジションからの競馬、3角手前で先頭を行くオウマタイムとの差を徐々に詰めると直線入り口では横並びで追い比べしている4頭の直後に上がり、外を通って追い出すとジワジワと伸びて残り100で一旦は他馬を交わして2番手まで上がるもゴール前で力尽きて4着に沈む。
前走の東京プリンセス賞での直線では内にササる場面が見られたが、戦前に指摘した様に調教内容からこれまでで一番の状態で出走したと思えるだけにゴール前でオウマタイムやウインバローラスのオトコ馬を交わして2番手に上がるなど見せ場を充分に作る大健闘、最後に脚色が一杯になったのは力負けではなく距離2000が要因で、今後体調がパンとして順調に成長すればマイル路線で活躍可能な存在だろう。

5着のウインバローラスは前を行くドライヴシャフト・オウマタイムからやや離れたポジションの4番手からの競馬、3角手前で逃げるオウマタイムに並び掛ける積極策で直線へと入り、直線の残り200でラッキープリンスに抜かれるも、オウマタイムとビッシリと競り合う形で残り100手前まで2番手争いを繰り広げ、最後は後続に次々と追い抜かれたがオウマタイムを競り落として掲示板確保は12番人気を考えれば立派で転入当初より力をつけているのは確か、早目に動いた分だけ最後の一踏ん張りに欠けたと云う見方が出来るが、ジリ脚の馬でこう云う競馬をしなければ勝つのは難しいだけに仕方ない、力をつけている事で強い面子と戦い大崩れしなくなった反面、突き抜ける決め手に欠けるタイプだけに今後も中々勝ち切れない競馬が続くかも知れない。

今回の東京ダービーの単勝1番人気は羽田で2着に敗れたオウマタイム、京浜盃での8馬身差の圧勝から今回巻き返しが可能と信じた人が多かったのかも知れないが、その圧勝した京浜盃でも最後までヤネが必死に追いながら13秒6と歩いており、距離延長がマイナスに作用するのは明白な馬が人気とは正直理解不能、この東京ダービーも早いラップを踏んで逃げる馬が不在で、4ハを過ぎた辺りで自らハナへ行かざるを得ない展開になり、京浜盃の様な3~4角で後続を突き放す競馬をするどころか他馬に並ばれる展開では勝利するのは難しい。
逆に言えば不向きな距離に加えて、そんな厳しい展開を凌いで最後まで掲示板を争ったのは力の証かも知れず、今後はマイルの距離ならオウマタイムの本当の力が見れるかも知れない。

羽田盃馬ストゥディウムは馬込みの中での競馬は厭わないタイプだがエンジン掛かりが遅いタイプだけにトップスピードに入る前に不利を被れば末脚不発も仕方ない、それだけに戦前に指摘した様に馬込みの中での競馬を試みるようなヘタな小細工をせず、多少のロスがあってもこの馬の末脚を信じて腹を括り大外を通っての直線勝負に徹するべきだったのだが、道中インへピタリと張り付いて何故かインコースに拘り、直線でもインを突いたがトップギアに入る前の残り200で前が壁になり馬込みを捌けず、ヤネがストゥディウムの能力を信頼せず、小細工を弄してインを突いた事で脚を余して不完全燃焼の7着。

軸に抜擢した9番人気と人気薄のラッキープリンスがアタマになっただけに、手広く流しておけば5万馬券を的中する事は可能だった。
それだけに羽田でコンマ6秒差6着のパーティメーカーをマイル向きの差し馬と安易に見切らず押さえておけば良かったと思っても後の祭り、今回の東京ダービーは結構太い額を張っていただけに的中のチャンスを逸したのは正直イタイなぁ・・・


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