2015 9/6(日) 新潟記念(GIII) 新潟芝外2000m
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牡馬を相手にしなければならない新潟記念に果敢にチャレンジしてきた牝馬がスイートサルサ。昨年秋の府中でようやく準OPを卒業してきた身ではあるが、その後愛知杯で強敵を相手にインパクトある末脚を見せ3着。そして今年には遂に福島牝馬Sで嬉しい重賞初制覇と勢いに乗ってきた。ヴィクトリアマイルでは完敗を喫したが、牡馬を相手にこの馬の決め手を引き出し切って更なる弾みをつけたい。
個人的にはここでこの馬がどこまでやれるかに注目したい。近走はかなりパフォーマンスを上げてきているので、この相手でも楽しみは十分にあるだろうと。
この馬をおっと思ったのは愛知杯の3着になるかな。このレースは非常にハイレベルな一戦だった。中京芝2000mの重馬場ではあるがペースバランスで見ると63.1-61.3と2秒近い明確なスロー。12.8 - 12.7 - 12.5 - 11.9 - 11.9 - 12.3というラップ推移でトップスピードは要求されずの3F戦、ポテンシャル勝負でL1があまり落ちていないのは恐らくレースレベルの高さだろう。大外枠で出も良くなく最後方近くからになってしまった。道中はスローなのであまり縦長にはならずに3角まで進めていく。3~4角でもまだほとんど最後方の位置にいて外々から追走していき直線で大外という大味な競馬。直線序盤でしっかりと伸びてくるが、やはりインパクトはL1の伸び。ディアデラマドレに唯一詰めようかという脚を見せたのはこの馬だけだった。大外ぶん回しの形になったし馬場も外の方が良いとはいえほとんどの馬が外々を回していてその更に外という形になった、1,2着は中目を通してきている点からもこの3着は高く評価すべき内容だったといえる。相手がディアデラマドレ、ポテンシャル戦ではかなり高いレベルにあるキャトルフィーユといったところだし、破った相手も後のマーメイドS覇者シャトーブランシュやパワースポット、フーラブライド、アイスフォーリスである。この辺りにポテンシャル面で圧倒してきたというのはこれまでのこの馬からはちょっと考えられないようなパフォーマンスだった。このレースはバランス的に見てもポテンシャル戦という観点で見ても比較的ステイヤー色強い競馬になっていて、ここで最後まで伸びてきたというのは非常に面白い材料だなと。
福島牝馬Sの段階ではまだ半信半疑だったし、馬場も軽く総合力勝負になるかなとも思ったが実際は比較的厳しい競馬になった。福島芝1800m戦でペースバランスは46.8-47.2と平均ペースで12.0 - 11.8 - 11.7 - 11.7 - 12.0と後半じわっと加速しての4F勝負、基礎スピードを高いレベルで要求されているしそのうえでのポテンシャル戦であると。内目の枠から五分にスタートを切って中団ぐらいをイメージしつつ、前のスペースが空いたのでそこを無理のない範囲で追走しながら進めて外に出していくという感じ。向こう正面でも中団でこの速い流れを追走しての3角。3~4角では前もペースを引き上げていくという中で外のマイネグレヴィルが上がっていくその直後をついていって2列目外に取り付いて直線。序盤で先に抜け出したリラヴァティがしぶとく粘るがこちらもしぶとく食らいつく。L1で甘くなったリラヴァティを最後までばてずにとらえての完勝だった。このレースもかなり印象的で、厳しい流れについていけたことも大きいし、そのうえでコーナーでもさらに加速していく形の中で外を回しながらねじ伏せている。トップスピードをそこまで要求されていなかったのはあるにせよ、このラップ推移で外からついていったという点でもポテンシャルはやはり本物だったなという感じ。そのうえでやはりペースだろう。もともとユートピアSで強烈な末脚を引き出していたように基礎スピード面は高いレベルにあったとは思うが、追走して最後まで脚を使ったという点でスピード色の高いところを見せてきた。これは愛知杯とは幾らか相反する競馬になっていることを考えるとこの2戦はトータルで見て力をつけてきているという判断が正しいかもしれない。
そうなるとやはりヴィクトリアマイルの敗因を分析すべきだろうと。東京芝1600m戦でペースバランスで見ると45.5-46.4とややハイペースに映るのだが、これはミナレットが単騎逃げで刻んだもの。実質的には少し離れたケイアイエレガントで見ても46秒半ばぐらいなので1秒程度のスローとみるのが妥当。ただ11.2 - 11.4 - 11.2 - 11.6 - 12.2とミナレットが刻んだレースラップは間違いないもので、ミナレットはコーナーでもかなり速いラップを刻んでいることがよくわかる。この流れの中で内枠から結構いいスタートだったがやはり下げて後方でというスタンスになった。ただミナレットこそ飛ばしたが2列目以下は少しコントロールする競馬になって中団馬群が凝縮、その中で内で包まれて動けないという競馬になる。3~4角の速い地点で外を回して中目を回すショウナンパンドラの外を回す羽目になる。直線でも後方から追い出されてはいるが弾ける感じはない。最後までジリッとなだれ込む程度の完敗だった。個人的には3~4角でじっとしていたらもうちょっと上に行けたかなという感じはある。ただ根本的にはスローでコントロールされてからのTS持続特化戦になっていて、結果的に見てもポジションが後ろ過ぎたこと、3~4角でもミナレットが11秒前半を刻んでいる中で後続はそれを捕えに動いていく流れを考えてもコーナーで外を回したのは直線の伸びに響いているだろうと。
この馬の場合トップスピード特化戦でも一昨年の府中牝馬Sでドスローから12.8 - 12.2 - 10.8 - 10.7 - 11.3のラップ推移で内からスルッと伸びてきているように高いレベルで見せていた馬である。まあもともとこの印象が強かったから近走に違和感があるのだが、ひとまずトップスピード勝負でもTS持続の強敵マイネイサベルや新潟記念を勝っているコスモネモシンを退けているわけで、府中牝馬でも相手が総合力の鬼ホエールキャプチャ、前でしぶとくTS持続を引き出した強敵ドナウブルーだったし牡馬相手に通用する下地はある。そのうえで近走の充実ぶりである。特に厳しい流れでやれるようになってきたというのは非常に大きな収穫。特に新潟記念は意外と58秒のペースに入ることもあるので、これに対応できるだけの基礎スピードを福島牝馬Sで見せてきたというのは非常に大きい。それにポテンシャル戦ではあるが愛知杯で超ハイレベルの中でかなり高いパフォーマンスを見せてきた。今のこの馬ならエリザベス女王杯でも上手く競馬ができれば勝負になるレベルにきていると思う。今回は相手関係はもちろん牡馬が入ってくるので手ごわくはなるし、ハンデも54kgでハンデはもらえなかったという感じ。楽な条件とは思わないのだが、牝馬路線とはいえかなり印象的な上昇カーブを見せてきているこの馬だけに、ここに入っても面白い存在となるだろう。今のこの馬ならどんな展開になってもある程度力を出し切れると思うので期待したい。
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3連複:1万8090円
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札幌5日目6R
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小倉6日目11R博多S
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小倉5日目6R
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