10/11(日) 毎日王冠(GII) 東京芝1800m
出走予定・登録馬一覧
3歳世代からはまさかの裏路線でクラシック不参戦となってしまったアンビシャス。共同通信杯では2強に対して武器を見せての3着、能力の高さは誰もが認めるが春のクラシックは結果として勝負の舞台にも上がれなかった。その鬱憤をぶつけたのが前走残念ダービーのラジオNIKKEI賞。器が違うと言わんばかりの圧倒的な競馬で突き抜けた。今回は古馬相手にどこまでやれるかが主眼に置かれるが、素材の質は見劣らない。強敵相手にひるむことなく、大志を抱きいざゆかん。
3歳勢の中でも皐月賞に最も近い馬はこれかなと思っていただけに毎日杯での3着は個人的にも物凄く残念だった。ただ力負けでなく後ろから動く立場になったのが響いた。
この馬の良いところは基礎スピードの高さと要所で動けるギアチェンジが素晴らしい前半の総合力タイプと言って良い。機動力がとにかく素晴らしいので、ペースがある程度上がった方が良いタイプだろうと。まずはこの馬が台頭してきた共同通信杯から振り返る。東京芝1800m戦でペースバランスは47.4-47.1と平均的だが12.6 - 12.6 - 11.8 - 11.0 - 11.7というラップを見てもわかるようにかなりの中弛みとなった。五分のスタートからじわっと出して先行策、2列目で少し掛かりながらという競馬になる。そこから我慢しつつ3~4角でも2列目の外で仕掛けを待ちながら前を向いて直線。序盤で前を向けていた分はあるにせよ追い出されてからスッと先頭に立ってL2で突き抜けたいところだがここでリアルスティールやドゥラメンテに差し込まれる。それでもそこからL1では意外と離されず、ミュゼエイリアンはしっかりと撃破した。前々でレースの流れに乗りつつ仕掛けを待ってしっかりと抜け出す器用さは流石の一言。ただトップスピードに乗ってからの最上位2頭の切れ味には最速地点で見劣っていたようにやはりちょっと物足りなさは残った。このレースは中弛みで基礎スピードを引き出すことが難しかったが、それでもコントロールしながらしっかりと動けたというのは大きな材料。新馬の内容からもペースが上がっても一脚を使える範囲が広い印象だったし、皐月賞に向けて一番面白い一頭だったかなと思っていた。
のだが、個人的な気持ちを一蹴させられたのが毎日杯である。阪神芝外1800m戦でペースバランスは48.2-46.7と明確にスロー、12.3 - 12.0 - 11.3 - 11.2 - 12.2と後半のトップスピード持続特化戦に近い競馬になっている。この中でミュゼエイリアンが前々で進めて抜け出し逆転された。この馬はというとまずまずのスタートから無理せずに中団に下げながらの競馬。3~4角で大外から押し上げる形で最速地点で外を回して直線。序盤で抜群の手応えだった割に追われてイマイチだったのは反応良くトップスピードにはすでに乗っていたと。そこから甘くなって最後は3着も危うかった。要所の反応の良さを押し上げるときに使ってしまったし、またミュゼの川田ら前が上手くペースを引き上げる形で4角でも11.3とトップスピードに近いラップを踏まされて、ここで外から押し上げる競馬である。この馬は共同通信杯でも踏ん張ってはいたがTS持続力は高いのレベルにはない。4角の下りで外から動いてトップスピードには乗せてもそこから脚を持たせることはできなかった。序盤の基礎スピードの幅が武器なのだがそれを活かさずに後半特化でロスの多い競馬では如何ともしがたい。
皐月賞を諦めることとなってダービーのトライアルであるプリンシパルSに参戦。東京芝2000m戦でペースバランスは59.3-60.9で12.6 - 13.3 - 12.6 - 11.4 - 11.5 - 12.1のラップ推移と明確にハイだが単騎大逃げがあってのモノで、離れた番手は61秒ぐらいを通過、概ね61-59ぐらいが実質ペースだろう。ここではかなりの外枠だったこともあって後ろからという選択肢はある程度仕方ない。徐々には押し上げて3角までに中団には上がる。3~4角でも中団馬群の外目からじわっと仕掛けつつ直線。序盤でロスなく馬群の中を進みながら追い出しを待つ。L2で追い出されるとジリジリとやはりちょっと伸び悩むがラストはしぶとく最後まで頑張って抜け出した。スローからのトップスピード持続戦に近いが正直相手関係を考えるともうちょっと楽に勝ってほしかったと思っているし、この馬の最大パフォーマンスを引き出しての勝利というわけではないだろうと。ただまあここに関しては府中2000のピンク帽ではポジションを取るのは難しいしこの選択自体は致し方ない面もある。相手に恵まれたので楽に勝ち切ったという印象だ。
前走のラジオNIKKEI賞が自分が思い描いていたこの馬の姿そのものだったと言って良い。福島1800m戦でペースバランスは47.3-46.9と平均ペース、12.2 - 11.8 - 11.8 - 11.6 - 11.7のラップ推移で後半4F勝負もラストまで落とさず。内枠でも無理せず中団で進めていく。そこまでペースは上がらなかったがそれでも平均ペースでは流れていって3角。中団馬群の中から3角ではまだ我慢が強いられるものの手応えは抜群。4角でしっかりと外に出して好位列に取り付くと後は独壇場だ。進路確保してからグンと反応して一気に後続を千切りだす。そのままL1まで桁の違いを見せつけての完勝だった。ああ、やっぱり幻の皐月賞馬候補だったかという印象で、流れた方がいい。まあもちろん勝ったかどうかは妄想のレベル、出れなかった時点で負けではあるが、その妄想としてはあの皐月賞の流れでしっかりとスピードを活かす競馬をして勝負していたらどうなっていただろうか、と思わせるには十分すぎるパフォーマンスである。もちろんレースレベルは楽だったのはプリンシパル同様確かだが、圧巻のパフォーマンスであることは疑う余地もないだろう。ある程度高速馬場だったにせよ平均ペースで11秒台を4F刻んでくるというのはなかなかのものである。また、同時にトップスピードを要求されない競馬で良さが出たことも考えておく必要があって、厳しい流れをらくらく追走、そこからのロンスパでも楽についていって一頭だけもう一段階明らかに違うギアに入れることができた。こういうタイプの馬は前半のスピードをいかに使っていくかが重要になる。
ここで書いたところでどうにもならないが、敢えて言えばやはり前半をもっと活かしてほしい。もちろんオーバーペースになってしまうとマズイが、展開に関係なく後ろから行くというのでは恐らく良さを出し切れないことが多々出てくると思う。例えば毎日杯なんかは明らかに失策で早い段階で下げてしまったことでトップスピードを持続させる能力がそんなにないこの馬を外から速いラップを刻んだ4角地点で動いていけば厳しい。もちろんこの時点では初めて見せたことなので仕方ないが、プリンシパルでもラジオNIKKEI賞でもペースではなくポジションありきの競馬だった。個人的には流れてしまえばポジションはそんなに関係なくポテンシャル面も相当高いレベルにある可能性を前走で見せた。ただし、トップスピードを要求される競馬になった時に最速地点までに前にいることができないとまず苦しい。要所の反応は素晴らしいがトップスピードの質そのものはそこまでのものは持っていない。もちろん比較対象がドゥラメンテでありリアルスティールではあるので古馬相手にやれる可能性もあるが。それでもTS持続が甘いのは毎日杯で証明済みである。古馬相手に後ろから直線でキレる脚をという前提でいると恐らく苦戦する可能性が極めて高くなる。特に今回は武豊の出方次第でどうとでもなりそうだし、そういうことを考えても早い段階で前に行って受ける立場が理想だろう。素材としてはかなり高いレベルにあると思うが、それを陣営が無駄に抑えて良さを殺さないかどうか、だけである。その点で出負け癖が横行しているミルコ・デムーロとのコンビは個人的には好ましい材料とは言えない。ペースが上がれば問題ないと思うがスロー気味にコントロールされて東京1800らしいL3最速戦になると加速地点で鋭く反応はすれども各馬脚を出し切れてしまってそれが決定的な武器にはならないんじゃいかなとみている。東京1800で後ろからの競馬を徹底するようなら自分としては重い印は打てないなというのが今のこの馬に対する率直な評価となる。
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