2015年12月20日日曜日

朝日杯フューチュリティステークス 2015 回顧・結果:リオンディーズとデムーロ、武豊の偉業を阻む強烈な末脚で戴冠!

ワールド:有馬記念320-100


2015 朝日杯フューチュリティステークス(GI) 阪神芝外1600m良
レース回顧・結果

1:34.5 12.5 - 10.8 - 11.4 - 12.6 - 12.7 - 11.9 - 10.8 - 11.7
47.3-47.1M


 字面は平均ペースになるが、前の3頭が飛ばしていて離れた4番手で実質と見れば48秒を切るかなという程度、前を無視しての競馬として考えると48-46.5に近い競馬になったし、中弛みがあったので1000通過で前でも60秒のペースになっているわけなので、諸々を考えればスローだったとみていいと思う。少なくともエアスピネルとリオンディーズにとっては明確にスローだったといえるかな。3着以降の馬は走破時計が35秒台に入っているので平均の範囲だったかもしれんが、いずれにせよ中弛みが非常に激しい競馬になっているのは前が前半の分をコーナーで取り戻そうとしているだけなのでこの辺はラップの字面と離れた好位列以降の動きとを連動させて判断する必要がある。まあ中弛み激しいが、前の3頭以外はそこまで極端ではないかな。好位以降は全体的にスローだったとみておく方が無難とは思う。2頭が抜けすぎてて全体としてのペース判断は難しいけどね。


 1着リオンディーズは15番枠からやはりちょっと出負けして後方からの競馬、そこでリカバーして押していくが結局道中も最後方列で進めながら。3~4角で緩んできたので馬群凝縮、底を大外から押し上げながら直線までに上手くスピードに乗せて最後方列。最序盤でそこからスッと伸びてまずは一気に切り裂いて2番手まで上がる切れ味を見せる。L1で抜け出したエアスピネルを目標に最後まで突き抜けての完勝だった。いやあ、参りました。少なくともトップスピードの質、持続力はどちらも自分が思っているよりも一段階上だった。正直エアスピネル勝つな、と3角以降の流れでは確信していたんだけどそれをあの位置から届くのか、というレベルで圧倒したなあと。ただ、もちろん厳しい目で見ておく必要はある。まず今回のレースを端的に言えばペースが上がったように見えて中弛みもアリ仕掛け全体が遅く2F戦に近い競馬だったということが挙げられる。2F戦ということはコーナーでは早いラップを要求されていないわけだし、実際ラップ推移的に見ても緩い流れだったところで外から前を向いてじわっと仕掛けながら勢いに乗せていくという競馬はリズムにあった競馬だったと。またやはり基礎スピード不足の懸念もあった中で、取り付くだけの緩みがあったという意味もあることも含めて、やはりマイルのスピード勝負にならなかったことが勝因としては最も大きいと思う。スローでのトップスピード勝負になったことできっちりと持ち味を引き出せたのは評価したいが、その辺りでは恵まれている。逆に言えばマイルは本質的には短いと思うわけで、その中で準OPに匹敵する時計を出してきて、上りは大外回して33.3というのは純粋に評価しないといけない。恐らくクラシック戦線を戦い抜ける馬だと思う。あとはロードクエストや読みにくいプロディガルサン、バティスティーニといったホープフルS組との力関係次第かな。強かったのは間違いない。しかし何となく豊は勝てないっていう気はしてたんだけど、こういう時に豊の前にいるのはミルコなんだよなあ…。馬も良かったと思うけど、動くタイミングを感じ取る嗅覚が抜群なんだよなあ。最後までしっかりと伸びてくるし、まあこれは馬も応えたというところなんだけど。エアが勝つ競馬だと思ったんだけど、もう一段階上がってきちゃったなあ。


 2着エアスピネルは11番枠からまずまずのスタート、無理せずに、しかし下げ過ぎずと中団ぐらいを確保していく。中盤で前がペースをコントロールする流れの中で外から動くイメージを持ちながら取り付く。4角ではもう好位列に並びかけて直線。序盤でも馬なりでまだまだ仕掛けを待ちたいところだが内の馬が苦しいので押し出される感じで抜け出してしまう。そこからL1でリオンディーズが伸びて来て併走状態で粘り込みたかったが及ばず、2着惜敗だった。まあ展開のアヤな面もあったかな。個人的には完璧にバランスをとって乗ってくれたと思うんだけど、まさか内の馬がこの展開で全然伸びてこないとも思わないからあそこで一頭だけになってしまったのは武豊にとって一番の誤算だったかもしれん。まあだから負けたとかそういうことは思わないし、後半のトップスピードの質、持続力で上回ってきたリオンディーズを評価すべきかな。武豊も記録が掛かっていたからもうちょっと勝ちに行く意識が強くなるかなと思っていたんだけど、スッと下げて中団、しかし下げ過ぎずにリオンディーズとのリードの意識をもって競馬ができていたし、3~4角でペースが緩んだところで馬なりで動いていく形も邪魔をせずにしっかりと直線までトップスピードに乗せる意識で進められたし。直線までの持っていき方も含めて最高のバランスで進めてくれたと思う。勝ってくれれば一番だったが、これに関しては武豊の執念と平静のバランスを感じさせる熟練らしい完璧な騎乗だったなあと思うけどね。まあ、しょうがないね。ただ、長い目で見た時にここで後半勝負でリオンディーズに見劣ったということは良い糧になると思うし、そうなればやはり前半の要素をもうちょっと詰めて行く必要が出てくる。ペースと距離が変わっていく中でどこまでパフォーマンスを上げていけるかに注目したい。この馬もまだまだ総合力では底は知れんよ。


 3着シャドウアプローチは外枠でやや出負けもスッと二の足でリカバー、中団ぐらいにはつけていく競馬になる。道中はちょうどエアスピネルの後ろでイモータルを封じる形で3角へ。3~4角でもエアスピネルの外からしっかりと前を向いて直線。しかしそこからの加速で置かれてしまって伸びあぐねる。L1では前2頭に千切られたがそこから最後まで維持して3着はしっかりと確保した。脚色という点では3着争いの中では一番良かった。動きたい3~4角で目標を作れてしっかりと動けたんだがそれでも最速地点でキレ負けしたようにトップスピード面では明らかに足りなかったかな。ただこのスローからのTS持続戦で一定レベルやれたってのはそれなりの評価をしていいと思う。個人的には外枠がどうかなと思っていたんだけど、流れ的に仕掛けが遅れたことで外から前を向けたのがプラスに働いたという感覚でもある。ジャンポケの仔だし最終的には中長距離でのポテンシャル戦があってくるんじゃないのと思うし、その点を考えるとこの時期でこの競馬ができたというのは今後が楽しみになってくるんじゃないかな。マイルで溜めて長く脚を使えたんだから距離を延ばす選択肢も当然出てくるわけだし、ダービー路線、菊花賞路線で見てみたい。


 4着ユウチェンジはまずまずのスタートから思ったより積極的に好位を取りに行く。ただ、流石に前を追いかけずにブレーキをしてちょっとかかり気味にはなってしまう。壁を作ってコントロールしながら3角でペースが落ち込み、好位列の真ん中で前を向けずに進路がない、4角でも追い出しを我慢して直線。最序盤でかなり狭いところを通されてトップスピードに乗せきれずに苦戦。そこから内に進路を替えて伸びたいところだったがジリジリで4着完敗だった。まあ着差が着差だけにねえ、3着あったかもって競馬を進路どりのミスで遅れたのが響いたね。余力がある状況で上り坂までにしっかりと進路を確保してトップスピードに乗せたい競馬だったが、結局ポジションを取ったんだけど下げながら前を向けずに直線で一気に動くギアチェンジを問われたこともあって進路を取れず、トップスピードに乗せきれない競馬だった。二桁人気を4着に好走させたんではなく、せっかく最序盤にポジションを取りに行っても3~4角でのイメージができなかったことで直線での急加速と進路どりを強いられて人馬ともに対応できなかったという見方かな。ギャンブルするのは良いんだけど、進路を意識できないとこうなるから、ポジションを取ってから前がペースを落としているかどうか、外から動いてくる各馬がいるのかいないのかを判断して良い進路を取る意識が欲しいね。川田とは合わないって言ってたのはこの辺なんだよなあ。動かせる自信があるからスペースをタイトにしようとするんだろうけど、結局いつもそこで失敗しているんだからもうちょっと意識してもらわんと…。馬自体は最序盤出していって掛かって壁、3~4角で緩んで外に出せなかったし、直線での進路どりも狭いところを一気に動こうとしてってのはちょっと厳しい。トップスピードに乗せきった時の質、持続力は前2頭をどうこうとは当然言わないが、もうちょっと高いレベルにあったはずなので不満かな。まあでもこの馬は多分クラシック路線でもそこそこ面白い一頭になると思う。常に人気がないけど、距離延長も良いと思うし、ダービーとまではまだ言わないけど、その路線で開花してくる可能性はある馬。地味にユウキャラットの仔だし…頑張ってほしい。


 5着シュウジは12番枠から五分のスタート、すぐに二の足で先行策も前3頭がそこそこ行ったのでコントロール、下げて離れた好位に入る形。道中も掛かり気味だったがコントロールしながら離れた4番手3角。3~4角で前が落としてきたところで内ポケットに入り込んで動けない位置。緩みで後続が外から押し上げてきてリードを作れず進路もないまま直線。序盤で狭いところを捌きながらだがもうエアに抜け出されている時点で終戦。L1までTS持続力でちょっと甘くなって3着争いには踏みとどまったが完敗だった。最終で1番人気で差し込んでガッツポーズしている場合じゃねえだろ岩田、何一つ成長してない。デイリー杯の負け方を繋げるならその敗戦も意味があるが、今回も全く同じ下らない競馬をするなら出てくる必要なんかないでしょ。何考えてんだか陣営もだがよくわからんわ。デイリー杯でも見せていたようにTS持続力は足りないのは明らかで、ならば基礎スピードの幅を活かすしかない。前の3頭に喰らいついてしっかりとレースをハイ気味に実質的にも支配するしかないし最低でも平均ペースに持ち込まんことには。実質スローの緩い流れに合わせる位置で3~4角の緩みで前が下がってきて進路のないところに閉じ込められて減速ラップに合わせるしかないし、そこで無理なく上がってきた外の馬と比べてここでは速度を落としての競馬になる。直線では急激な加速が強いられる競馬で、前を向けず、スピードにも乗れない状況で狭いところを突けと言っても無理。まだユウチェンジの川田に関してはギャンブルを打ったという面で仕方ないところもあるにはあるが、シュウジは勝ちを狙うならスピードを活かすしかないわけで、何もかもが中途半端になってしまった。こういうタイプは上手くレースを作れる騎手でないと苦しいね。全体の総合力はあるだけに、上手く噛み合ったときはマイルでも十分やれると思うんだけどねぇ…。上位2頭が強すぎたが、それが助長されたのも3~4角の緩みが大きいわけで、ここで動けなかった馬は苦戦している。シャドウアプローチとの差はこの辺の選択をミスったところが大きいと思うね。ユウチェンジと同じで動くべきタイミングを逸する位置にいて、かつそれをフォローできるほどスペースを意識して作れなかった。3着争いという観点で見るならそこだろうね。もっとやれていい馬だけに、上手く運転してレースを作れる競馬を目指さんと。後半勝負でリード無い状況でやれるかいな。


 9着イモータルは7番枠から出負けして後方、そこから無理のない範囲でリカバーして中団で進めていく。道中はエアスピネルを意識していたが中谷に蓋をされるような感じでエアの直後も動くスペースがない。3~4角でもエアの直後を突く競馬になるが置かれて後方に下がって直線。序盤でリオンディーズに一気に抜かれた段階で苦しく、L1までジリッとなだれ込むだけで9着完敗だった。ん~…まあ上手くは乗ってないけど直線勝負でL1まで伸びてこれなかった段階で物足りないところが多いね。高速府中とは違ってそこそこは時計が掛かっていた野も影響あったかな。マンハッタンカフェの仔はちょっと時計が掛かってくるとパフォーマンスを落とす馬が多いなあというのもある。あとは追い切りもやっぱり良くなかったんじゃないかなあ。芝が分かりにくい状態だったけど、それでもかなりしんどそうだったし、全体のここまでの追い切りを見ても物足りなかった。ソエ明けが影響していた面も多少はあるかもしれない。その点も含めて敗因が何なのかってのはちょっと掴みづらい。エアスピネルを意識したまでは良かったけど3~4角で上手くエアの後ろについていなかったわけだし、騎乗で不満がないわけでもないからなあ。でも脚を全くと言って良いレベルで引き出せなかったのはそれ以外の要素もあるし、単純にレースレベルもあるのかなあ…前を向けなかったとはいえハレルヤボーイも全然だったしね…。まだ見限るというのも怖さはあるけど、少なくともレースレベルをもう一度精査しないといけないかも。暫定的にちょっと評価を落としておきたい。


 11着ボールライトニングは9番枠から五分のスタート、スッと好位列に取り付いてレースの中に入っていく。ただ道中少し手が動いていておっつけ加減で苦しんでいる感じはあった。3~4角でも前が緩んできた中で好位の外からじわっと取り付く、4角でも前を向きながらエアの内で直線。序盤で追い出されるんだが京王杯の反応がなく一気にエアに突き抜けられるし、リオンにも突き抜けられる。それでも好位列で踏ん張っていたがL1で明らかに甘くなって11着完敗。やっぱりこのレベルまで来ると前半のペースもそれなりに速かったし後半も仕掛けが遅かった方とはいえトップスピードの質でも見劣りTS持続力は明らかに足りなかった。全体的に底上げを要求されたことで全ての良さがかき消されてしまったかな。馬場も展開も距離も全部が上手く噛み合わなかった感じで、マイルはちょっと長い感じはするね。スピードで押していくタイプでもないし、ドスローでのギアチェンジ特化戦ならある程度やれるだろうけど、って感じかな。現時点ではマイルではドスローか超高速馬場にでもならないとちょっと厳しい。今回そんなに速いペースでもなかったはずだしね。



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やはり外枠の馬の行き脚がよい。ただ軸のモルジアナは出遅れ気味なので大丈夫だろうか、、

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