2016年1月28日木曜日

川崎記念を振り返る

レースはスタートが一息だったサミットストーンが押してハナを主張、マイネルバイカが2番手につけ、大外から初ダートのパッションダンスが3番手までポジションを上げる、ロケットスタートを決めた人気のホッコータルマエは無理せず出たなりで4番手をキープ、そこから1馬身ほど離れたインの5番手からアムールブリエが追走、サウンドトゥルーは馬群のちょうど中団の6~7番手のインから競馬を進める。
通常ならば流れが緩む1周目のスタンド前でもサミットストーンは快調に飛ばして逃げて2番手以下とのリードを広げると、2~3番手のマイネルバイカ・パッションダンスサミットストーンに合わるように追走した結果、この3頭で4番手以下を大きく引き離して1角を回る事となった。
離れた4番手から追走のホッコータルマエは前を行く3頭は眼中に無いと言わんばかりに自分のペースでの競馬に徹しており、向う正面中程でサウンドトゥルーに並ばれた際も慌てず騒がず外からフタを被せるなど余裕を感じるレース振り、3角手前で進出を開始すると直線入り口で前を行く2頭を射程圏内に入れ、直線半ばで先頭に立つと外から迫るサウンドトゥルーとの叩き合いをアタマ差制して川崎記念3連覇とダートGⅠ10勝目となる栄光のゴールを駆け抜けた。

勝ったホッコータルマエは戦前に指摘したようにライバルのコパノリッキーが不在となり道中ジックリと構えて自分のペースでの競馬に徹する事が出来たのが勝因で、今回人気を分け合ったサウンドトゥルーが小回りコースを意識したのか早目に動いた事により、いつものゴール前で一気に交わす末脚を使えず、最後は叩き合いにもつれ込んだ事も競って強いタイプのホッコータルマエには幸いした印象で、やはり自分が得意の形に持ち込めば強く、着差こそアタマ差だったが並んでから渋太いこの馬の真骨頂を発揮、昨秋以降未勝利と云う成績から一部で囁かれた能力限界説を払拭するダート王の見事な勝利だった。

2着のサウンドトゥルーは中団の6~7番手からの追走も、小回りコースを意識したのか向う正面中程過ぎにホッコータルマエよりも先に仕掛けたが、3角手前で早々にバテて下がって来たパッションダンスを捌き切れず3~4角でホッコータルマエにリードを広げられてしまい、直線で何とか追いすがるもジワジワとしか伸びず、最後はホッコータルマエ得意の叩き合いに持ち込まれてしまいアタマ及ばずの2着惜敗に終わる。
今回はホッコータルマエをマークしロスの無いようにインを通り積極策の競馬を試みたが、川崎コースはコーナーがキツい為に内を通ると挟まれたり、包まれたりするケースが多く、多少のロスがあっても道中外を通る方がベターで、今回は勝負ドコで下がって来た馬を捌き損う不利が結果的に致命傷となった印象も、仮に不利を受けずスムーズな競馬をしても先に動いた分だけスッパリと切れる脚が使えず、競り合いになると強いホッコータルマエの得意の形での競馬になっただけに勝利したかは微妙だが、展開が向かなかったにも関わらず着差がアタマ差ならばホッコータルマエと互角の能力と評価するのが妥当だろう。

3着のアムールブリエはインの5番手からの追走も、レースが動いた3角手前の反応がイマイチで、勝負ドコの3~4角で必死に追い出すも案外前との差を詰める事は叶わず、直線でジワジワと伸びたがゴール寸前にマイネルバイカをアタマ交わして3番手に上がるのが精一杯。
この距離にしては思いの外、緩みないペースで流れたがアムールブリエ自身は自分のペースで競馬をしており、楽な手応えで追走していたが戦前に指摘したように徐々に加速してエンジンが全開になるまで時間を要するタイプで、勝負ドコで瞬時にギアチェンジ出来ない弱みがモロに出た格好、それでも斤量2K貰いと云えどもオトコ馬相手のGⅠで3着ならば及第点、2000M以上の距離ならば今後も要注意な存在。

4着のマイネルバイカはサミットストーンが押してハナを主張した事で2番手からの競馬になり、3番手に上がったパッションダンスに突かれてそれを振り切ろうとした事で、結果的に逃げたサミットストーンに引っ張られるような形で前を行く3頭で後続を引き離し道中は緩みないペースでの追走となり、直線に入りサミットストーンを交わし先頭に立とうとしたところにホッコータルマエに並ばれてしまい、何とか抵抗を試みるもゴール前で力尽きてしまい後続に次々と交わされて4着に沈む。
今回は自分のペースで競馬が出来なかったのは確かだが、1着・2着馬とは底力の違いがあるのは明白で、仮に自分のペースで競馬をしても3着に粘れば御の字で勝ち負けは厳しかったはず。

5着のカゼノコはスタートで置かれるのは毎度の事だが、中団から競馬が出来た昨年の川崎記念は900M通過が57秒5だったのに対して今年は55秒5と時計2つも早くなった事から前半で置かれてしまい、自力で勝ちに行けないタイプだけに昨年よりも後ろのポジションからの競馬を強いられて万事休す、直線に入ってもスムーズに手前を替えずジリジリと伸びただけで、ゴール寸前にエンジンがようやく全開になったが時既に遅く、如何に展開が不向きとは云え4着のマイネルバイカから5馬身差もつけられては掲示板に載ったと云えども評価の対象外だろう。

サミットストーンは果敢にハナを奪ってレースの主導権を握り直線半ばまで踏ん張り見せ場を作ったが、最後は力尽きて失速し7着に敗れた。
攻め馬から状態は良くなっていると思うが、今年で年齢が8歳となっただけに能力は緩やかに下り坂の印象で、ダートGで好走した頃の力を今後望めるかに関しては少々疑問が残る。

今回の川崎記念はホッコータルマエが持ち味を発揮してゴール前の叩き合いで東京大賞典馬サウンドトゥルーを降して勝利は本当に見応えがあり、その好レースに相応しく川崎記念の単体での売上も従来の12年のJBCクラシックの8億7208万円の売上レコードを更新する9億5111万円を達成するなど川崎競馬サイドとしては最高の1日となった。
ただ、残念だったのはレース前に指摘したGⅠに場違いな面々が出走していた事で、本来ならば3角でバテた中央のパッションダンスが大差のシンガリ負けして当然のはずだが、その後ろにアスカリーブル・エアラフォン・クレバーサンデーの3頭も居るのだから情けない限り。
GⅠレースならばその格に相応しい馬を揃えて施行すべきで、たとえアタマ数が揃わなくとも能力的に足りない馬はどんなに出走を希望しようが絶対に許さない厳しい姿勢で臨んで欲しいのだが・・・

相手本線に抜擢したマイネルバイカは直線半ばまで頑張ったがGⅠホース2頭の底力にねじ伏せられて3着は仕方ない、押え馬券で的中こそしたが競馬新聞代・交通費・食事代と差っ引くと日当分程度の儲けしか出ず、相手本線はマイネルバイカではなくGⅠホースの底力を信じてサウンドトゥルーにするべきだったとレースが終わってから反省したが、まぁだからと云って時を戻せる訳でもないし、儲けは微々たるモノでも馬券は的中しているのだから贅沢を言っては罰が当たるだろう。
まずは1月を好調のまま乗り切れた事を素直に喜び、2月もこの調子がキープ出来るように頑張りたい。


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