2016 4/3(日) ダービー卿チャレンジトロフィー(GIII) 中山芝外1600ｍ
出走予定馬一覧
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昨年は年度代表馬モーリス、二冠馬ドゥラメンテを育て上げた堀師が今年送り出す新たなスター候補性がキャンベルジュニアだ。３歳時は素質の片りんを見せつつもまだまだ脆さがあった中で、昨年冬に帰ってきてからは高い素質を活かし結果を出してきた。ハンデ重賞で相手も強敵が揃うが斤量は54kgともちろん恩恵を受ける立場。同厩舎の先輩モーリスと同じく、ダービー卿から飛躍の一歩を。
ラジニケ賞で大きく崩れたのが今や昔というところか。ここ３走からも全体的に力をつけてきているのは間違いない。特に基礎スピード面で幅を見せてきた感があるのは大きいかな。
まずは３走前の1000万下勝ちから入る。今回と同じ舞台である中山芝外1600ｍ戦でペースバランスは46.7-46.7と平均ペース、11.7 - 11.7 - 11.8 - 11.5 - 11.7とＬ２で再加速するもののそこまで極端なトップスピードは問われず、淡々と11秒台後半から一足という程度。それでもＬ１を落としていないという点が好感。４番枠から五分に出てそこから少し下げながら好位を確保。そしてそこから手綱を動かして平均ペースの流れに乗って行きながら好位３列目の内ポケット。３角でもムーアの手が動きながら追走しつつ、４角で徐々に外に誘導しながら３列目馬群の中で直線に入る。序盤で追いだされてしぶとく伸びて半馬身差ぐらいまで詰めると、Ｌ１できっちりと抜け出して２着以降の度の馬よりもいい脚を維持して突きぬけた。コースロス自体が目立ってあったわけではないが、かといって決してぴったりと立ち回ってきたわけでもない。この中でＬ１までいい脚を使えていたという点でポテンシャルを見せてきた。また46.7-46.7と時期的に考えればそれなりには時計が掛かる中山マイルの中でこのペースでしっかりと戦えたというのは平均ペースで脚を使わされて崩れたラジニケ賞から考えれば距離は違う、出していって掛かり気味ではあったにせよ成長しているとみるべきなんだろうと。基礎スピードの幅が武器とまでは言えないと思うが、それでも向上してきているとみて良い。
後はここ２戦をざっくりと。まず２走前の初富士Ｓでは中山内回り1800、ペースバランスも50.1-45.9と４秒以上のドスロー、11.8 - 11.0 - 11.3 - 11.6 - 12.0とＴＳ持続特化も特化、Ｌ４の３角地点が最速で厳しい流れになっている。外目の枠から先行しながら楽に２列目外を確保するがこのロンスパを２列目外から捕えに行く立場。直線では抜け出したがＬ１でクルーガーの強襲を受けてしまう。それでもかなり際どいところまで粘ってのモノだった。そして前走関門橋Ｓでは高速小倉1800ｍ戦、ペースバランスも47.5-46.6と１秒程度のややスローだが11.3 - 11.4 - 11.9 - 11.5 - 11.6 - 11.6と最序盤がドスローでそこからの超ロンスパという競馬。10番枠から番手を確保し、３角では逃げ馬を捕えて先頭、４角で徐々に外に誘導しながら馬場の良いところを通して直線を向くとそのまま最後まで２列目以降を詰めさせずの完勝だった。高速馬場でのスローからのポテンシャル勝負と言って良い中でこのパフォーマンスというのは印象的な内容だった。
今回この条件で勝ち負けになるかどうかは別にして、本質的にはもうちょっと距離があった方が良い感覚ではある。根拠としてはやはり超ロンスパに強いというところ。例えば前走のラップ推移なんかは小倉大賞典を制した時のラストインパクトに近いし、過去ラジニケ賞で崩れたのもアンビシャスが強すぎたのはあるにせよ平均ペースを追いかけすぎた。1000万下で一定の対応はできたと思うが、パフォーマンス的に見てもかなりのハイレベル戦だったと思う準OPの関門橋Ｓで王道競馬でぶっちぎってきた内容からも、序盤はゆったり入った方が良さそうな感じは受ける。少なくともこの馬のパフォーマンス比較で見た時にはもうちょっと距離があってゆったりとした入りからＴＳ持続なり、ポテンシャルなりで勝負する方が良いんじゃないかな。というかポテンシャル戦向きだと思う。この辺はラストもそうだがヒットザターゲットなんかとも被る感じ。もちろん戦法は違うんだけどね。そのうえで、じゃあマイルが全くダメかというわけでもなく、少なくとも３走前は重賞レベルに必要な47秒を切る流れで好位からしっかりと対応してきた。これは評価したいしＬ１まで落とさなかった点も大きい。基礎スピードに関しては武器にはならないが対応は可能の範囲かなと。個人的にはこの馬でダッシングとどう戦うかというのはちょっと悩ましいところかもしれない。この馬は安定したゲートでポジションを取ってそこから早仕掛けで粘り込むのが理想だと思うが、そういう競馬をするとダッシングやサトノアラジンのアシストになりやすいというのもある。かといってスローで溜める形となるとトップスピードの質で勝負できるかどうかは結構微妙なところ。少なくともサトノアラジンにはキレでは見劣るだろうし、スローでクラレントがコントロールする形になるとこういった総合力タイプの先行馬も厄介になる。この馬の仕掛けでレースの結果も変わってきそうな感覚で、川田が主体的に動くのか、ポケットで我慢するのか。枠の並びを考えて判断したいところだ。まあ、素材としての評価は高く設定しているが、適性条件として考えた時にもうちょっと序盤楽をしたいかなという点で中山マイルが噛み合うかは微妙かなとみている。中距離はもちろんだが2400ｍとかでも噛み合いそうな感覚がある馬かな。
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