2016年3月30日水曜日

ダービー卿CT 2016 出走予定馬:エキストラエンド、近走積極的なポジション取りは不気味…噛み合えば

チェックメイト:ダービー卿CT728-90(サンスポ)


2016 4/3(日) ダービー卿チャレンジトロフィー(GIII) 中山芝外1600m
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 力を出し切れればGIでも好走できる実力を持ちつつもなかなかかみ合わずに善戦どまりにとどまっているのがエキストラエンド。一昨年のマイルCSでもしぶとく脚を使っての5着と厳しい流れでも良さを見せつつ、それでも前走の東京新聞杯の様にスローでポジションを取って新たな一面を引き出しての2着だったりと幅の広さをようやく見せてきた。脚を出し切れれば強敵相手にも引けを取らないだけに、枠と展開、そしてポジションが噛み合えばというところだ。


 TS持続力が高い馬であることと、基礎スピードの幅が広いということはこれまでの競馬からも確かだったと思うが、前走の東京新聞杯、京成杯オータムハンデでも先行できていたという事実は結構大きい。今回は京成杯で積極策を取った吉田隼人との再コンビで不気味さを煽るが、スタートが上手い馬ではないのである程度枠の恩恵は欲しい。


 まずはその京成杯オータムハンデを振り返る。中山芝外1600m戦で良馬場、ペースバランスも47.0-46.3とややスロー気味ではあるが平均ペースの範囲内で進めている。ラップ推移も11.6 - 11.7 - 11.5 - 11.3 - 11.8と11秒半ばを続けつつL2最速、極端ではなく前半の基礎スピードも含めてある程度の総合力を要求される競馬になった。8番枠から五分のスタート、積極的に押して押してかなり押して好位列ぐらいに取り付くという競馬で進めていく。道中も上手くアルビアーノの直後で見るような形で進めながら3角に入る。3~4角でもアルビアーノの直後、2列目の中目で追走しながら直線。序盤で加速する流れでアルビアーノに出し抜かれ気味になるがL1での減速地点でしぶとく伸びてアルビアーノを交わしたものの外差しのフラアンジェリコの強襲を受けて2着惜敗に終わった。この辺りからもだが、基本的にはバテ差しという立ち位置には変わりなかったが、最序盤そこそこ速い流れの中でかなり押していきながらも最後に脚を使っていたというのは大きい。47秒ペースの中で上手く枠や流れが合ったとはいえ先行するだけの目途は立てたといえる。


 前走の東京新聞杯でもしっかりと先行できた。このレースではペースバランスも48.4-45.7と2秒半以上でかなりのスロー、12.4 - 12.2 - 11.2 - 11.0 - 11.3のラップ推移で後半の3F特化戦となっていて、前半自体はかなり緩い流れだった。3番枠からゲート自体はやはりそこまでよくないが、内枠ということもあってさほど苦にせず好位列、そこから2列目のポケットという形で上手くポジションを取れた。3~4角でも最内で待たされて直線に入ったが序盤で逃げるスマートレイアーの直後を取れていたので後は我慢しながらL2でジリッと伸びつつL1で抜け出しての2着だった。まあダッシングブレイズが内から狭いところを突っ込んできたので待たされる格好となったが結果的にダッシングが落馬競走中止、L2まで動けずそこから追いだされてしっかりと2着を確保した形。まあポケットで待たされて良いタイプではないと思っていたし、L1を11.3でスマートがまとめた以上難しい競馬にはなったと思うがそれでもL1での伸びは良かった。基本的にはトップスピードに乗ってからが良いタイプなのは確かだろうが、ポジションを取れるようになって安定してきたというのは結構意外かな。まあ前開催は良馬場時は内がかなり有利だったのでその点で恵まれたのはあるとも思うが。


 過去マイルCSでも45.3-46.2のハイペースバランスでも脚そのものは使えていたわけで、基礎スピードの幅は広い。これまでは京都金杯勝ちも含めて基本的に早い仕掛けの中での中団、後方からのバテ差しが好走パターンだったが、ここにきてスローペースなら緩い段階でポジションをある程度取れるようにはなってきたので、その結果要所で置かれても良い位置を確保することでL1までしぶとく伸びて結果を出してきたといえるのかなと。ただ、今回は中山マイル。先行できたのは確かだが、京成杯オータムハンデも東京新聞杯も枠順や並び、逃げ先行馬の隊列にかなり恵まれた面があるのは確かで、今回もそういう競馬ができるかどうかは枠順次第というところ。ペースそのものは流れても問題ない馬で、流れてしまえば位置取りはそんなに気にしなくていいと思う。特に今回はダッシングブレイズもサトノアラジンもだが基礎スピード面でそこまで優位に立てる実績は見せていない。ロゴタイプは厄介だと思うが、個人的には全体的に流れた方が信頼はしやすいタイプかなと。スローならばポジションを取れるチャンスはあると思うがトップスピードの質という観点では正直足りないので、仕掛けを早めて主導していかないと楽ではない。前につけて仕掛けを待つより、前につけても積極的に主導していければなというところ。京都金杯もドスローで後ろからではキレ負けは必至だしそこまで評価を下げる必要もない。流れれば脚を引き出しやすい展開にはなると思うがポジションどりが微妙、スローだとポジションは取りやすいが要所で動きにくい。少し噛み合わないとというところはあるが、先行策を取れるようになってきた今だと噛み合うだけの選択肢は増えたと思うのでちょっと不気味さはあるかなと。勝ち切るにはどちらに転んでもかなり恵まれる必要があると思うがヒモでは拾いたい一頭。



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