2016 産経大阪杯(GII) 芝内2000m良
レース回顧・結果
1:59.3 12.8 - 11.5 - 12.5 - 12.1 - 12.2 - 12.5 - 12.1 - 11.3 - 10.9 - 11.4
61.1-58.2SSS
馬場は高速状態の中で前後半でほぼ3秒のドスロー、かなり緩い流れになったし、そのうえで阪神内回りの2000としては仕掛けどころも非常に遅い競馬になった。ハッキリ言ってベテランの武豊・横山典弘の作った流れを誰も動かせなかったというのがこの展開を呼び込む形になったかなと。厳しいことを言えばショウナン池添、タッチング福永が内の各馬に優位性を与えるのを覚悟で動かないといけなかったがそれができなかったからレースとしては前受した2頭が残ったという形でいいと思う。まあそういう競馬ができる馬がやっぱりレースの主導権を獲れるわけだからね。キタサンは地味なんだけど、そういうところがやっぱり魅力なんだよなあ。
1着アンビシャスは9番枠からやや出負け、後ろに下げてから折り合いを重視しつつも無理せずに2列目まで押し上げていく形で進める。コーナーでも掛かっていて2角では番手外まで押し上げてキタサンにプレッシャーをかける形で進める。道中も緩い流れ、3角手前でも少し緩むぐらいだが誰も後続が動かないので仕掛けを待つ、4角でキタサンが動いた段階でしっかりとついていって直線。序盤で出し抜くキタサンの脚色に一瞬は苦戦を予感させるが徐々に伸びだすとL1できっちりと捕えきっての勝利だった。正直レース全体の仕掛けのタイミングが遅く、L1でも11.4とあまり落ちていない中でとなると流石にキレで優位に立てていないこの馬としては楽ではなかったと思う。ただそれでもTS持続でキタサンはやっぱりちょっと甘くなってくれたので捕えきれたかなというところかな。それと何といってもポジショニング。あの位置で競馬しながら脚を引き出せるし最後までTS持続力を引き出せているわけで、基礎スピードの幅も高いレベルで見せているんだから折り合い難ならある程度ペースを引き上げたり、ポジションを上げる形で折り合わせるとかレースに合わせるよりもこの馬のリズムにレースを合わせる形の方が良いと思うんだよなあ。今回はノリを信じられなかった自分の予想力のなさは感じているし、ちょっと悔いはあるんだが、このレースを見ても自分の競馬観と一番近いのはノリのような気がする。アンビシャスは最終的にはマイル~中距離でペースが上がる形で良さが出るとは思うんだけど、ドゥラメンテに肉薄したあの中山記念でもそうだが、トップスピード戦で目途を立ててきているし、このレベルでキタサンの競馬で捕えきれたのなら有馬の各馬と比較しても見劣らない。もちろん流れた方が良いとは思っているので、そうなれば現役でも屈指の実力馬になると思う。まあ展開的に噛み合っていなかったこれまでからポジションを取ることでしっかりと捕えきれた今回は騎手の腕と考え方による所が大きかったと思う。これからもこういう競馬をしてほしいなあ。流れていたらポジションは気にしなくていいけど、競馬ってそうじゃないケースの方が多いからね。折り合いを怖がっていたら何もできないってタイプの馬だと思う。素材は間違いないとみているので、今後の飛躍は騎手の腕次第。ノリを継続して使ってほしいなあ。
2着キタサンブラックは7番枠からまずまずのスタート、そこから馬なりでスッとハナを主張しレースをまずは作って行く形に持ち込む。道中スローに持ち込みながらだが、外からアンビシャスが掛かる形で突いてくる、それでもゆったりとしたペースをキープして3角。3角手前でもまだ緩い流れに持ち込んでいて、そこからアンビシャスとともに4角手前ぐらいから仕掛けてスッとペースを引き上げて直線。 4角~序盤では出し抜く脚を見せる流石のこの馬のギアチェンジ。しかしL1ではちょっと甘くなって最後はアンビシャスに差されての2着だった。まあこういう競馬が基本的には理想的だろうなと思う。基礎スピードの幅も持っているとはいえ、ゆったり入って要所でスッとペースを引き上げて後続を出し抜く。これをきっちり引き出した時点で武豊はきっちりと仕事をしたのかなという感じ。まあ今日に関してはホント後ろが動かないからなあ。パンドラが動かなかったことで4角まで突き上げがなかったからね。極端なトップスピード戦になったがキレッキレのラブリーは3列目にいたし怖くなかったというのもあって前2頭の仕掛けが遅れた要因にもなったのかなと。うがった見方ではないが、日本人同盟がミルコ・ラブリーを潰すために全体的に仕掛けを遅らせた感もあるんだよね。ショウナンなんかは明らかに遅い仕掛けだったけど内のラブリーを見ながら仕掛けていた感じだし。まあそれはともかくとして、やっぱりこの馬は本当に総合力が高い。レースを支配して仕掛けのタイミングも主導できてしまえば強いわなあ。逃げても番手でも行けるし、厳しい流れもある程度対応可能。近年でも最高級のジェネラリストと言って良いかもしれない。ただスピード色は最上位のドゥラメンテやアンビシャスはもちろんだが、リアルスティール辺りでも苦労すると思うので個人的にはベストはもうちょっと長い距離だと思う。今日に関してはスピードが要求されない前半に持ち込めて良さを引き出せたのが大きいね。
3着ショウナンパンドラは8番枠から五分のスタート、ある程度ポジションを意識しながらまずは2列目、しかし外からアンビシャスが行ったのでそれを行かせて好位の外でという競馬になる。 道中も緩い流れだったが各馬と比べるとそこまでかかる感じもなく好位の外ぐらいで様子を見ながら3角。3角でもまだ仕掛ける感じではなく内のラブリーデイを意識しながら動かない。4角でようやく仕掛けて2列目に押し上げてアンビシャスを目標に直線。序盤でそこから追いだされるがキレ負けする。L1で徐々には伸びてきていたがあくまで徐々に。決定的に詰めることはできずなだれ込んでの3着だった。ん~…まあ最低限はというところかな。正直良い騎乗だったとは全く思わない。ドスローは目に見えていたし、コーナーで動かないとこういう極端なトップスピード戦になる。秋天もそうだがああいう競馬ではキレ負けしてL1ジリッとが関の山。長く脚を使う形で良さを見せてきた馬で外から動ける立場でこれってのは正直騎乗に不満がないわけではない。ただ、+14kgの影響があったのも確かだし、戦略的な面でラブリーを潰すという点を重視して仕掛けを待つことで内の各馬を動かせないようにしたという見方も当然できる。また後ろにいたタッチングに比べるとトップスピード面は高いレベルにあるし、ポジションも良かった。総合的に判断して仕掛けを遅らせたというのであれば、仕方ない面も多いかなと。まあ馬自身がまだ8分程度だった可能性はこの馬体重からもあると思うので、3着と人気以上の着順には持ってきた…冷静に見れば初戦としてはこれでいいのかなと。ただ競馬ファンの視点としてはショウナンパンドラの競馬をしてほしかった思いは強いんだけどね。
4着ラブリーデイはこちら
5着イスラボニータは4番枠からまずまずのスタート、そこからは2列目の真ん中に入り込むがかなり序盤で掛かってしまって折り合いに苦労する。 2角過ぎでは外からポジションを取っていたマイネルラクリマの後ろで我慢する形で進路をイメージできないまま3角に入る。3~4角でも進路がなくてブレーキをしながらとリズムを作れない、4角でようやく外に持ち出してショウナンの直後を取って直線。序盤でそこから追いだされるも伸びはさほどなく。L1までなだれ込んでの5着完敗だった。う~ん、まあちょっと難しい競馬にはなったと思う。かなり緩い流れの中で折り合いを欠いたことでどうしても壁を置く方を優先してしまってポジションが悪くなった。4角で最低限進路を確保できたのは良かったけど、その進路が勢いづいたショウナンの後ろなわけでこの時点でショウナンより上の着順はあり得なかったと思うしレース的には終了していたかな。枠の並び的にもヌーヴォやラブリーが内に入り込んでしまったのでこうなると難しいよね。楽な競馬ではなかったと思うけど、レースを支配できる立場になれないと難しいかもなあ。いっそアンビシャスみたいな競馬をしていたら面白かったと思うんだけど、なかなか枠的にも難しかったしね。仕方ない。
6着ヌーヴォレコルトは3番枠から抜群のスタート、そのまま内に切り込んでラブリーを締め出し2列目ポケットと理想的なポジションを取る。そのまま前がドスローの流れに持ち込む中で前のスペースを意識しながら離れた2列目で3角に入る。 3~4角でもまだ仕掛けずに前のスペースを意識しているうちに先に2頭に仕掛けられてそこで追いだして直線。序盤で鞭が入るが反応できずに伸びあぐねる。そのままL1まで物足りない伸びで完敗の6着だった。う~ん、ショウナンパンドラ比較でこの内容だと普通にパフォーマンスを落としていると考える必要があると思う。ハードな追い切り、香港遠征明けが良くなかったという可能性も出てくると思うし、正直この展開、このポジションなら少なくとも最速地点でもうちょっと頑張ってくれないと困る馬。ショウナンに対して早い段階で負けるような展開じゃなかったし、イスラやラブリーより明らかに優位な競馬に持ち込めてこれだと馬の方に原因を求めた方が良いかなと感じる。正直総合力タイプのこの馬の出番という競馬の中でこの内容というのは不満しかない。地味に+9kgがどうだったのかも気になるけどね。急仕上げだったから直前の猛稽古だったともいえるか。ちょっと立て直すのに時間が要るかもしれないなあ。
9着タッチングスピーチ(6番人気番外)は6番枠からまずまずのスタートだがいつも通りの競馬を選択し中団で進めていく。道中もドスローの中でタッチングの直後から手を動かしながら追走しているのだがレースがスローの中で動く意識を持てないまま3角に入る。3角でも前のショウナンが動かないので仕掛けを待たされ、4角でショウナンが一気に動いたときに反応できずに置かれて直線。序盤からすでに良いところなくそのまま9着惨敗だった。ん~まあ福永やっぱり変わってないね。中長距離で動くイメージが重要な馬でショウナンをじっとマーク、ショウナンが動かなきゃこうなるのは見えてるでしょって中でこれだからねぇ。タッチングみたいに流れる中で長く脚を使ってくるポテンシャルタイプの馬…3角から動いていく意識を持たずの典型的な福永競馬になってしまっている。このラップ推移を見てもわかるように福永や池添が本来動くべきポイントで動かないからレースの流れもゴール寄りで急激に上がっているわけで、そこで置かれるのはショウナン以上にギアチェンジに脆さがあるこの馬としては当然、当たり前。もちろん馬の実力がどこまでなのかってのは京都記念だけでは何とも言えない部分はあるし、3角からショウナンの外を回してショウナンと一緒にペースを引き上げた時にどこまでやれるかってのはまた別問題だけど、瞬時に動けるような器用な馬ではないのは確かな中でそういう競馬に持ち込む原因となってしまったのは確かだからね。馬の適性と騎乗がまったくマッチしていない残念な競馬になったとだけは言っておきたい。まあ福永だけじゃなく池添も個人的には納得していないしそのショウナンの後ろを狙う戦略だったことはまあ動く前提なら悪くはないんだけど、結局決め打っちゃうからショウナンが動かない流れになった時にそれを読んで対応ができないのがね…まだショウナンはトップスピード戦にもある程度のギアチェンジ面も見せてきていたわけだからまだマシだが、タッチングの場合はエリ女でも置かれていたのが敗因だし、そこへのアプローチを意識できる競馬ができないと安定しないし本当の意味での力も見えてこない。これではタッチングもこのクラス相手に自分の競馬で通用するのかどうかもまだ見えてこないと思う。それと、この馬はエリ女やそれ以外のレースも見て思うことなんだけど、コーナー加速は本当に苦手かもしれんね。そういう点では馬の方も弱点があったとは思う。まあドスローなんだし3角手前ぐらいから早めに動く意識があればそこもカバーできたとは思うんだけど。まあ騎乗に不満が多いとしか言いようがない。こんなラップ推移で仕掛け待って反応できているならこの馬もっと安定しているでしょ。
私カタストロフィが、競馬ナンデのツイキャス・毎週日曜22時からの「メインレース回顧」にレギュラー出演決定!ラップや騎手など様々な観点から次のレース予想に繋がる回顧をお届けしますので、ぜひお聴きください。
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