2016年7月19日火曜日

中京記念 2016 出走予定:ダッシングブレイズ、長く脚を使う魅力はあるが…上手く勢いをつけて直線へ向かいたい

七騎の会:中京記念490_160


2016 7/24(日) 中京記念(GIII) 中京芝1600m
出走予定馬一覧
中京記念2016の出走予定馬一覧


 実力を見せながらも今年は東京新聞杯で内ラチに激突しての競走中止、そこからは歯車がなかなか噛み合わずのダッシングブレイズも中京記念に参戦。素質の高さを見せつつも未だ重賞には手が届かず。鞍上にはクリストフ・ルメールが用意され、ここは必勝を期しての参戦というところか。混戦模様を断ち、秋に向けての第一歩とすることができるか。


 基本的にはTS持続タイプとみていいと思うし、個人的には甲東特別の勝ちっぷり、相手関係との比較で見てもこのメンバー構成ならTS持続力は最上位だと思っている。紅葉Sでもある程度の流れには対応できているので、基礎スピード面の不安もそこまで大きくはない。一点不安があるとすれば、阪神外回りで出し切って良さが出てきているように、加速が問われたときだろう。中京や東京で前にコントロールされたときに対応できるか。


 4走前のリゲルSを見ておきたい。阪神芝外1600m戦で良馬場、年末開催も後半で幾らか時計が掛かっていた状況下ではあった。ペースバランスも48.5-45.6と3秒の超スローでラップ推移的に見ても12.2 - 11.7 - 11.2 - 11.1 - 11.6と緩い流れからL3の4角地点で速いラップ、L2最速で後半特化。トップスピードの質も高いレベルで要求されているし、L3でも速いラップを踏んでいるのでTS持続力の比重も大きいとみていいだろう。脚は出し切りやすかったはず。その中で11番枠から五分には出てそこから無理をせずに中団馬群の中で進めていくという形。道中も少し掛かり気味になっていて一旦下げてから外に持ち出し3角という形。3~4角で中団の外目から馬なりで追走、4角でもまだ大外には出さずにそのまま直線。序盤で外に誘導しているがここでのキレそのものはそこまで出なく内からグァンチャーレが先に抜け出す。しかしL1でこの馬らしいTS持続力の高さをいかんなく発揮し勝ちパターンのグァンチャーレをしっかりと捕えての勝利だった。不器用ながらも強い競馬だったと言って良い。4Fで45.6とかなり速いラップを踏んでいる、L3の4角地点で大外ではなかったがそれでも3~4頭分外、ロスもあった。速いラップを3F踏んできているし、L1の伸びも優秀。トップスピードを使える持続力という観点で見た時にはかなり高いレベルのモノであると。


 東京新聞杯は浜中がご乱心だったので仕方ないが、ここ2走も内容そのものは決して悪くない。例えば2走前のダービー卿なんかは結果的に安田記念馬となったロゴタイプが強い競馬での2着、内を通ったサトノアラジンも3着。個人的にはこのレースのレベルそのものは高かったとみて間違いないと思う。その中で46.9-45.9とややスローからの11.6 - 11.4 - 11.1 - 11.5 - 11.9とL3最速戦。中山マイルにしてはL3の4角地点で相当早いラップを踏んでいて、ここで外から動いていくというのはなかなかの労力が問われたはず。5番枠から出負けして後方からの競馬となってしまう。そこから後方馬群の外に出して3~4角で外から押し上げる形で脚を使いながらも差は詰められずに直線。序盤でそこからジリジリとなだれ込むぐらいの脚を使うが、L1ではそこからもう一段階ぐらいは脚色良く伸びてきての6着だった。L1は減速ラップなので伸びてきたというよりは他が下がっている、というのが適切だが、この馬の持ち味としては減速ラップの地点で減速を止める、トップスピードに乗ってからの持続力が高いというのはここでも証明したと思う。ロゴタイプとの比較ではともかくとして、内を完璧に立ち回ったサトノアラジンとの比較で考えるとこれは結構立派。少なくとも早仕掛けでのTS持続戦では高いレベルにあると思うし、安田に出ていたとしても乗り方次第ではちょっと面白かったかもというところだ。


 ただ、究極的な話をするとこの馬の場合持ち味はTS持続力であって少なくとも質的にはサトノアラジンクラスには一段階見劣る。それは京王杯スプリングカップでも見せてきた。東京芝1400m戦でペースバランスは34.6-33.5とスロー、ラップ推移でみても11.1 - 11.5 - 10.9 - 11.2 - 11.4とL3最速戦ではあるのだが超高速馬場で入りも遅かったし、最速も10.9とかなり速く、L1も落ちているといっても11.4である。その中で16番枠から五分のスタート、無理せずに中団の外で進めていく。3~4角でも外からロスを作りつつも直線まで前を向いて仕掛けて入って行くが、最速地点の直線入りの段階でちょっと置かれている。そのまま伸びは地味であっさりサトノアラジンにもキレ負けを喫するのだが、L1では意外と伸びてきてなだれ込んだ。この辺りが示すように究極的なトップスピードの質という観点では見劣る。実際これまでの阪神マイルでも伸びてきているのは最速地点ではなく減速地点、ということが多い。阪神外の場合は4角の下りで早めの仕掛けになりやすいこともあるし、時期的にも少し時計が掛かっているのとL1の上り坂がある、という点でこの馬にとっては脚を出し切りやすいというところはあるのかもしれない。


 となると、やはり中京のマイル戦がどうかである。阪神と違うのは上り坂の位置。これに関しては府中に近くL2で直線前半地点となっている。つまり阪神と違って最後のひと踏ん張りに坂があるというよりは、要所で余力を持った状態で直線トップスピードまで乗せていく過程に坂がある、というケースになりやすいというところ。まあもちろん中京マイルは比較的流れやすいし、他の中京の中距離戦とかに比べれば3~4角でも緩まずにL3最速というケースも多いので一概には言えないが、この馬にとってはその辺りは結構ネックかも。実際前走の京王杯でも伸び始めは遅く、坂を登り終えてからだったのは確か。紅葉Sでは流れていたこととL3最速で内ががっぽり空いていたという状況があったが、それでもL2の地点ではまだ中団やや前目まで押し上げてきたという程度で、L1の減速地点でグンと伸びて勝ち切っている。フローラルウォーク賞の様に中京マイルでL2最速戦となった時にエンジンの掛かりがちょっと遅いというのはネックになる可能性はある。少なくともギアチェンジに関してはちょっと物足りない。質に関しては少なくとも中京マイルならそこそこは流れる可能性が高いので、そこまで気にしなくていいとは思うがいずれにせよL1でようやく、というパターンがこの馬なのでいかに足を引き出せる展開になるかがポイントかなと。相手関係的には少なくともダービー卿、京王杯からは2段階落ちるメンバー構成だし、質的に鋭い脚を持っている馬も少ない。後は総合力が高いトウショウドラフタやカオスモスといったところ、TS持続タイプのダノンリバティやピークトラムといったところとの比較をどうしていくかというところだろう。素材としては一番だと思っているが、コース適性としてL2最速トップスピード戦だと不安があるので、ロスがあっても早めの仕掛けが展開できる外目の枠の方が好ましいだろう。内で包まれてとなるとL2で出し抜かれたときに置かれて届かない可能性が高くなるとみる。実力は評価したいが、その辺りを直前の馬場や枠順で判断したい。


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