2016年7月10日日曜日

プロキオンステークス 2016 レース回顧・結果:ノボバカラ、ハイペースに持ち込んでスピードで押し切る横綱競馬で捻じ伏せた!

ホースメン会議:函館記念週490_160


2016 プロキオンステークス(GIII) ダ1400m稍
レース回顧・結果

1:22.1 12.2 - 10.7 - 11.2 - 11.3 - 11.8 - 12.0 - 12.9
34.1-36.7HH


 ちょっと想定よりも馬場が回復してしまった感じがあったのと、ペース想定と違って完全な前掛かりになった。後半に入ってからは終始完全に減速戦となっていて、3~4角が11.2-11.3とかなり速い。ここで脚を使わされた馬にはちょっと辛い展開になったという点では例年のプロキオンSとは異色の展開になったといえる。基礎スピード面をもろに問われていて、それだけでなく3角までのポジショニングも大いに影響があったかなと。


 1着ノボバカラは14番枠から好発、そこからスッと押して押して先行しながら内を意識しつつ、ダノングッドやワンダーコロアールを行かせて2列目外という形。3角までにダノンが下がったので上手く番手外で一頭分外に抑える。そのまま持ったままでワンダーを行かせて直線。序盤で一瞬脚を使うワンダーを外から楽に並びかけ、L1できっちり抜け出し踏ん張ってニシケンら後続の追撃を振り切った。この馬の競馬にしちゃったなあという感じ。中京1400って意識的にあんまりゴリゴリのスピード勝負に持ち込みにくいところもあるんだが、ミルコがしっかりと怖がらずに前へ前へプレッシャー、3~4角の下りでも緩めず速いラップを踏ませたことで後続に対して脚を残す余裕を全く与えなかった。この馬の基礎スピードを信じて逃げ馬を潰して後続の脚を使わせねじ伏せる、横綱競馬だったと思う。キングズガードなんかは3~4角での立ち回りで無理せずに脚を残して直線エンジンもかかっている減速戦だったがそれでもこれをL1で決定的に詰めさせていない。ラップ的にもキングズはようやくこれで底を見せた形にはなるから、その点も含めてノボバカラの基礎スピードの高さを称賛すべきだと。1200~1400で芝スタートもダートスタートも安定してきた今なら勢力図を変えるだけのチャンスもあると思う。マイルはちょっと長いと思うし、目標はJBCスプリントかな。賞金を積み上げていってほしいね。


 2着ニシケンモノノフは10番枠からまずまずのスタート、余裕を持って先行争いに加わってくるが最終的には控えて好位列でノボバカラを目標にしながら。その分だけちょっと掛かり気味で3角に入る。3~4角でも早いラップを踏まされる中で好位列の中目でここでは我慢しながら3列目で直線。序盤で追いだされて坂の上りでジリッと伸びて2列目を視野、L1でもジリッと伸びようとしたが最後の最後は詰まらず、キングズにも若干詰められての2着だった。もうちょっと明確に高速化していたら、というところはあったがそれでも渋ってある程度の時計は出ていたし、ひとまずはこの馬にとっては悪くない馬場状態だったと思う。そのうえでかなりの前掛かりの競馬、加速が全く問われない中でしっかりと脚を使ってこれたという点で考えても、1400が合っているのは間違いないと思うしもしかしたら1200でも芝スタートなら安定するかも。まあ最後はキングズにちょっと詰められはしたが、3~4角のロスはこちらの方が大きかったし、強い競馬はできていると思う。ここまでハイになったことで良さが出たというのは今後に繋がるかな。今のこの馬の状態でコーリンベリーと勝負してどうなるかは見てみたいところ。ただ総合力勝負よりも今回みたいに明確にペースが上がった方が良いのかなと感じる。その点ではノボバカラみたいに完全にハイペースに引き上げてくれる馬がいると噛み合いやすいのかなと。


 3着キングズガードは9番枠から出負けして最後方近くから。道中もかなり流れた中で後方最内で我慢する。3~4角でも最内を立ち回るが前に壁がある状況、それでも直線入りでは進路が開いて中団に取り付くが坂の上りでは反応が鈍い。L1でジリッと差を詰めてくるも決定的には詰められずの3着までだった。う~ん、ラップ推移的にはL2減速なんだがこの馬の位置からとなると恐らくL2最速だったのかなという感じ。そこで本来もうちょっと早い段階で伸びたかったところで伸び切れなかったのはやっぱりちょっと反応が鈍いのかなと。ロスはなかったけどこの馬の場合はノンコと同じで少しロスがあってもいいからしっかりと勢いを削がない競馬が必要かも。それとL1では明確にラップが落ちているので伸びてくるのは当たり前なんだが、それでも決定的に来なかった辺りやっぱりちょっとしんどくなったというのは間違いないと思う。直線入りでいい脚を使おうとして引き出せず、L1での減速でバテ差しし切れるほど余裕もなかった。その辺は前半から息が入ることがなかったというかなりのハイペースの流れについていくのに苦労してしまったかなと。距離を延ばせば追走は楽だが要所の動きを要求されるし、短いと流れてくれるがスピード的についていけずに苦労するというところはあるね。まあ後半の素材は確かなものがあるから、嵌れば重賞でも勝ち負けできる馬だと思うが、今回は相手も強かったし基礎スピード型が踏ん張ったという点では力的にもやはりちょっと見劣ったのかなと。


 4着ブライトラインは4番枠から五分のスタート、積極的に追走して最終的には2列目に入って行く形になる。3~4角では2列目の中目からノボバカラの直後を取って直線。序盤でそこから伸びたいところでジリジリ、L1までばてはしないが3強相手には完敗の4着だった。流れ的には完全な前掛かりになったことで小器用さのないこの馬でも力は出しやすかったと思うが、個人的にはちょっと前半からついていきすぎた感じはあるかなと。まあ結果論的なところはあるし、1400ではちょっと短いかなというのはあるね。1600~1700辺りでもうちょっとゆったり入れる方が良いかもしれんね。まあ最後までしぶとく踏ん張ったのは流石だけど、上位3頭と比較した時にこれと言う武器がなかった。個人的にはやっぱりもうちょっと距離が欲しいかなあ。


 5着グレープブランデーは3番枠から五分のスタート、そこからじわっと楽に先行してという形で内目に入り込む。道中ハイペースということもあって少し手が動いて2列目のポケットで3角。3~4角でも 最内のポケットを立ち回って2列目で直線。序盤で追いだされて何とか踏ん張るが伸びはなく前の2頭に少し離される。L1で甘くなったワンダーコロアールを交わしはしたもののジリジリとなだれ込むだけの5着完敗だった。ん~昔のこの馬ならこの展開でやれたと思うんだけど、近年は明確に息が入ってからの一足にシフトしちゃっているから、ここまでタフなハイペースになるとついていくのがやっとだったかなあという感じ。武蔵野Sの負け方に近いし、まあひとまずちょっと流れ過ぎたかな。まあ上位は強かったから、緩めば逆転かと言われると別問題だけど、要所の良さを引き出せるような流れにならなかったのでそこはちょっと可哀想かな。


 11着タガノトネールは13番枠からやや出負けしてそこから押して押して先行策、リカバーしていく。3~4角では好位列の外から押し上げていくような形になって直線に入る。もう序盤で手応え怪しく伸びあぐね、そのまま下がっての11着惨敗だった。まあラップ的に見れば11.3-11.8と厳しいラップを踏むところで外々押し上げでは如何ともしがたいのだが、遠因としてはやっぱりゲートと1400でのスピード不足という感じはあったかもしれない。結局評価すべきは武蔵野S、南部杯とマイルの距離ではある…。1400でもやれると思っていたんだが結局のところ芝スタートでここまでペースを引き上げられるとそもそもポジショニングで見劣ってしまうというところを見せたのかな。う~ん、まあちょっと可哀想ではあったけど、結局ノボバカラとの比較で見ても楽に好発してそこから主導していかれるという点でも競馬として完全に主導権を取られているわけだしね。タガノがしたい競馬をノボに楽にされたという点で考えると、芝スタートのこの距離では最序盤に性能の差があるのかもしれない。まあ出負けしたり結果的に速いラップを踏んでいるコーナーで外々押し上げと良い騎乗とは言えんけど、あの枠であの形になるのはある程度やむを得ないところかなあ。


 13着クラリティスカイは5番枠からやや出負け、そこからじわっと芝の部分でリカバーしつつ、ダートに入っても特に問題なく取り付いて好位列の内内ぐらいまでは取り付く。 3~4角の下りの地点で追い出されるが下がってきたダノンのあおりを少し受けて下がりながら直線。序盤でもう手ごたえもなく鞍上も諦めていた感じ。そのまま流して13着完敗だった。まあ余力があったかどうかは別にして、4角の下りの地点で完全に下げて勢いを削いで直線の坂、ってのは流石に可哀想ではあったと思う。あれが無ければもうちょっとマシだったと思うので、まあこれだけでダートの是非を判断するのは早計かもしれんね。ただ良い位置を取れるわけでもないし、やっぱりこの距離でとなると主導権を取れなかったのでここは課題になると思う。58kgも背負っていたしね、そう考えると途中までの出来自体はそんなに悲観するほど悪くはなかった。復活してほしい馬なんだけどねえ…。


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