2016年8月2日火曜日

レパードステークス 2016 出走予定馬:ピットボス、基礎スピードの高さは魅力だが、総合力が問われる新潟が鍵

ワールド:レパードS490-160


2016 8/7(日) レパードステークス(GIII) 新潟ダ1800m
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レパードステークス2016予想:出走予定馬の中から注目馬は?】
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 500万下を勝ち上がるまでにはなかなか苦労を強いられたが、5月京都で2勝目を挙げ、ユニコーンステークスでも4着と善戦したピットボスがレパードステークスに出走予定だ。徐々に力をつけてきた感はあり、今のこの馬の充実度をもって試金石の舞台に挑む。相手も手強いが、前走強敵相手にしぶとく粘った実力は見劣らない。ここで一気の台頭を誓う。


 今の段階ではちょっとスピード色が強いなとは思っているが、それでもユニコーンS4着の内容は良かったし、上位が強かった。ここでどういう競馬ができるかに注目しているが適性的には強くは推せないかな。


 まずは前走のユニコーンSを振り返る。東京ダ1600m戦で良馬場、ペースバランスも47.3-48.8と明確にハイ。近年のユニコーンSは緩むことも多かったが12.0 - 12.3 - 11.8 - 12.0 - 12.4というラップ推移からも多少息が入った程度で仕掛けも早くL3最速。かなり厳しい流れになっていて基礎スピードを高いレベルで要求されてのポテンシャル戦とみていいだろうと。6番枠からまずまずのスタート、そこからじわっと出していく形で2列目の一角を占め、最終的にはン中目で我慢。3~4角でも雁行状態の先頭列の直後で進めて2列目で直線に入る。序盤で追いだされるがここの反応は乏しくL2で前に抜け出されジリジリ。それでもL1までジリジリとしぶとく粘ってという形で4着は確保した。L1の段階では前2頭との差は少なくとも広がってはいなかった。恐らくちょっと巻き返しているぐらいなのでかなり踏ん張っていたなとは思う。ただ、前との比較で見た時にこのペースでしっかりと11秒台の脚を引き出してきたゴールドドリームやストロングバローズ辺りと比較すると直線序盤での伸び負けが敗因だったとみていいかなと。その点ではやはり後半要素で足りない面はあったと思う。基礎スピード的には恐らく余裕を持って入ってこれたと思うんだが、結局そこから加速するだけの力がなかった。


 決してペースが厳しかったから加速できなかった、というよりはそもそもこの馬自身ワンペースの基礎スピードタイプである可能性が高いだろうと思う。2走前シゲルキハダマグロを捻じ伏せた京都1800m戦も厳しい競馬になっている。ペースバランスも48.4-51.4と3秒の超ハイ、12.5 - 13.1 - 12.5 - 12.7 - 13.1とラップ推移的に多少の淀みはあるがL3最速戦で速いラップを全く要求されない消耗戦に近いレベルである。1番枠からまずまずのスタートを切って押して主張、最終的には外からメイショウフレイヤが主張しきったので控えて2列目のポケット。向こう正面で少し控えて息を入れる形で前のスペースを空けて3角。3角手前でシゲルが捲ったのでここでペースアップ、ただここでは進路がなく待たされる形で2列目で直線。序盤でシゲルがまだ踏ん張っていてここではまだ伸びない。しかしL1でシゲルが13秒台まで落としたところでグンと伸びて捕まえて、という形での勝利だった。この馬自身は最終的に加速ラップを踏んでいる可能性もあるとは思う。L2ではシゲルに離されていたし、L1では4馬身はあった差を捕えているので自身で12秒半ばにはまず入ってきているはず。少なくともまだまだ底を見せていない。時計的にはペースの割には平凡ではあったもののこの馬は3角で前がしんどくなったところでポケットで動けなかった立場でもあるし、脚を出し切れたわけではないと思っているので素材としては今後化ける可能性は見せていると思う。


 ただ、あくまで単調な基礎スピード戦で、という前提はつく。例えば樅ノ木賞なんかは13.2 - 12.5 - 12.3 - 12.3 - 12.7のラップ推移、もちろんロンスパに近い形なので外からロスがあったのは確かだが、ロス以前に4角の段階で下がってしまっている。加速していく過程で置かれている形で、緩い流れから動くという適性がそもそも高くないように感じる。実際強い競馬をしたここ3走まで淀みが小さい、ややハイ~超ハイという内容である。その辺りを考えても基本は前半ペースが上がって基礎スピード面を問われるという前提が欲しい馬だろう。また、仮にペースが上がったとしても新潟1800m戦の様に急コーナーで終始淡々と厳しい流れでというのは難しい、コーナーごとにどうしてもスピードが削がれてしまうコースでとなると器用さも要求される。この馬の場合はその辺りが未知数で、今の競馬のパターンを見ている限りではあまり新潟で期待できるタイプではないかなと。イメージ的には3角までに番手外をまず確保したいし、そこでペースをコントロールするのではなく急コーナーを覚悟で逃げ馬に対して仕掛けていくぐらいの形は欲しいかなと思う。コントロールされてそこから前に出し抜かれる競馬になると要所で置かれるリスクが大きい。そういった面も含めて今回この条件でどういう競馬ができるかに注目したい。素材としての魅力は高いし淡々とした流れなら評価しているが同じ京都1800の内容的にも鳳雛S組が手ごわいし、ギアチェンジやトップスピードの質といったたぐいのモノは今のところ全くと言って良いレベルで見せていないので、総合力が問われやすい新潟1800では敬遠したい馬かな。


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