2016年10月3日月曜日

毎日王冠 2016 出走予定馬:アンビシャス、ルメールに替わって待機策再びか…折り合い難確かも府中だとポジションが重要になる…

ホースメン会議:毎日王冠468_90


2016 10/9(日) 毎日王冠(GII) 東京芝1800m
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 強烈な素質を持ちながらもそれを持て余しているかのようになかなか大きなタイトルを取ることができなかったアンビシャス。今年は大阪杯で同期のライバルであるキタサンブラックを撃破しようやく波に乗りかけた矢先の宝塚記念での失速と、なかなかうまく噛み合わない。秋初戦は昨年後方から伸びあぐねた毎日王冠に出走予定だが、果たして昨年以上の結果を導くことができるか。


 最大の敵は音無師と言っていいかもしれない。コメントを見ていても中山記念のような末脚を引き出せればと言っていたので後ろから行くんじゃねえだろうなあ…と思いながらこの記事を書く。後ろから行ったら昨年と同じ結末が待っていると思う。というかノリを下してルメールの時点で前に行くということはないと言っているようなもんだと思うしなあ。


 まずは勝った大阪杯を見ていきたい。今年の阪神は通してかなりの高速馬場状態。後半は流石に超高速ではなくなったがそれでも高い水準で時計が出ていた。その中で阪神内2000m戦、ペースバランスも61.1-58.2と3秒のドスロー、ラップ推移的にも12.2 - 12.5 - 12.1 - 11.3 - 10.9 - 11.4と究極的な3F勝負、後半のトップスピード特化戦とみていい。9番枠からやや出負けしたかなという感じだったが、そこからじわっとリカバーしながら積極的に先行、最終的にはキタサンブラックを見ながらの2列目外とこれまでにないポジションを取って行く。道中もドスローだしやんわりと出していったとはいえやはりちょっと掛かり気味、それでもコントロールしながら番手で3角に入る。キタサンも3角の段階ではそこまで大きく引き上げず、4角で一気に出し抜きを狙う形になってこれに食らいついて直線。序盤の最速地点ではキタサンの方が良い脚を見せていたがL1でしぶとく伸びてきっちりと捕えて、ショウナンパンドラの追撃もほとんど許さずの完勝だった。まあキタサンの競馬の中で番手でしっかりとコントロールして捻じ伏せてきたしトップスピード戦でもキタサンと位置取りに差がなければきっちりとらえられたと。ただ敢えて言うならやっぱりL1のTS持続の良さを見せたというのはあるし、キタサンも後半総合力が高いのでなかなか要所でこれを上回るのは難しかったかなという感じ。キタサン比較でみると昨年有馬で見ればマリアライトは差し切れず、サウンズとゴールドアクターは突き放せている。まあ有馬の場合2段階加速や馬場の重さもあったしそういったことを考えると単純には比較できないが、ひとまずキタサンをこの位置で捕えてきたというパフォーマンス自体は紛れもなくGIで勝負になるパフォーマンスだったといって良い。


 宝塚記念ではその戦法に少し拘り過ぎたか、結果的にかなりのハイペースの中で脚を使わされて、掛かってしまったのもあって失速した形だ。阪神芝内2200m戦で稍重表記だがイメージ的にはそれ以上には掛かっていたかなという感じ。その中でペースバランスも59.1-61.3と2秒以上でかなりのハイペースとなっている。ラップ推移を見ても12.1 - 12.4 - 12.3 - 12.2 - 11.9 - 12.2 - 12.7と終始淀みないうえでのL3最速戦ということでペースも仕掛けも速いというかなり厳しい流れである。2番枠からここではまずまずのスタート、無理せずじわっとキタサンの直後を取ってという競馬でここまでは理想的かなと思ったがやはり走っているうちに力んできてキタサンの直後で何とか壁を作って折り合いながら。ただキタサンの作るペース自体が相当早く、しかもこれを折り合って進めずにかかりながらで前半の段階で消耗してしまう。3角では力みが取れてきたというよりはもうついていくだけの気力がなくなり、4角で鞭が入っても反応できないまま徐々に下がり、最後は失速である。この辺は結果的にハイの流れに巻き込まれたこともあるし、あれだけソフトに持って行きながらも掛かってしまうという点で見ればやはり折り合いに苦労する馬というのは間違いない。


 中山記念2着時のイメージで今回は乗ってくるという音無師のコメント。そこからもこの中山記念も振り返っておくが、中山芝内1800m戦で良馬場、48.1-46.5と明確にスローバランスでそこからの11.9 - 11.6 - 11.3 - 11.6 - 12.0 - 11.1 - 11.8とスローロンスパの形。ただこれは前がかなりトリッキーな動きをしていて、向こう正面で前が早仕掛けになり過ぎたこと、コーナーで慌てて息を入れているという点からも後ろの馬は向こう正面半ばまではゆったり入っての2段階加速とみた方が良いのかなという感じ。この馬は10番枠と外枠から出負け、折り合いを意識してじわっとは出していくが後方で我慢。道中も後方で我慢しながらの競馬で中団列からも離れた後方で脚を残す。3~4角で前が息を入れる、中団列からドゥラメンテが外からじわっと上がって行く、この過程でもワンテンポ仕掛けを待って最後方列の中目で我慢しながら直線で外に出す。そこから追いだされるとしぶとく外から伸びてきてL1では決定的な伸びを見せてドゥラメンテに詰め寄るが2着と及ばなかった。ここでは後半特化に舵を切っていて、そこで段階的な加速で後続との差を詰めつつ直線でもう一段という競馬。L2最速地点でもそれなりには伸びたがやはりL1の急追。とはいえこの激流かつ変則的な競馬の中で骨折明け、57kgと斤量差で2kgあったドゥラメンテを捕えきれなかったこと、またリアルスティールが4角出口から直線入りで待たされたこと。こちらは4角以降スムーズに勢いに乗せられたこと。この辺りからの比較で見ても後半特化ではドゥラメンテにちょっと見劣るし、リアル相手にもまだここで捻じ伏せたというまでは至っていないかなと思う。とはいえ、中盤以降流れたことで折り合いを気にしなくてよかったし、あの位置からしっかりと末脚を引き出してきた、これは他の馬がロンスパで脚を使ってという中でこの馬はもう一段足を使えたという点では高く評価しないといけない要素だと思う。フルーキー比較で見てもコース取りほぼ変わらないところからL1での伸びでもフルーキー以上。バランス的にはスローだが向こう正面から上がっているわけだし、全体で流れた方が良いなという感覚は確かかな。


 個人的には府中だとポジション取りがかなり重要になると思う。この馬の場合はトップスピードの質的にもそれなりのレベルにはあるが、少なくとも大阪杯のパフォーマンスを見ても質的に高いレベルと言って良いゴールドアクターや全盛期のラブリーデイと比べればちょっと足りないかなと思う。逆にTS持続はそこそこのレベルまで来ていて3歳時は共同通信杯で甘かったことを考えるとある程度のレベルまではきたなと。ただし、大阪杯で勝ち切れたのは結局のところドスローの中でキタサンのすぐ後ろという位置を獲れたから後半要素でキタサンを上回ってきたということ。ペースが上がればキタサンのペースにはついていってつぶれてしまったわけなので、その点ではやはり適性面で限界があったように感じる。2200であの流れで折り合いを欠いてついていくというのは前走で前目の競馬をしたことを差し引いても確かに折り合い面で相当難しいところがあるんだろう。ただかと言ってそれを怖がってとなると昨年の毎日王冠がそうだったが府中では届かない。後半3要素をバランスよく持っているとはいえ、開幕週の府中でそれだけで後ろから届ききるほど簡単ではない。例えば前目からでもしっかりとTS持続力で踏ん張れるディサイファや先行力を見せてきたリアルスティールなんかの方がこの条件では総合的に優位に立ちやすいだろうと思う。内枠で前目を取ってなんとか壁を作れるというような形が理想で、それができなければどうしても位置取りを犠牲にせざるを得なくなる。ペースが落ち着いてしまうとその流れでは質、持続力ともに決定的といえるほどではないのでこの面子ではポジション差が響くかな。ただ、逆に言えば流れてしまえばその辺はそんなに気にしなくていい。府中の1800だとフラットに流れても後ろから入れば自身後傾になるのは確実だし、中山記念でも4~5Fで見れば相当長く脚を使っていてそのうえでのもう一足という形なので、究極的な3F勝負の流れとなれば別だが、全体で流れてしまえば折り合いも位置取りもそんなに気にしなくていいだろうと思う。ただ、昨年秋の府中2戦を見てもわかるように、ペースが遅い中で後半特化での競馬では決定的な仕事はできないので、そこのバランス、リスクをどう取って行くかというのがポイントになる。昨年よりは流れそうかなとは思うので展開次第と枠次第では今回は馬券的にも狙う可能性はあるかな。



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