2016 12/3(土)
第52回 金鯱賞(GII) 中京芝2000m
予想用・出走予定馬一覧
昨年秋のクラシック戦線で台頭、神戸新聞杯を制し菊花賞でも3着と力を見せながら有馬記念で大敗、腱鞘炎発症と流れを断ち切られたリアファルが復帰初戦の金鯱賞に出走予定。勢いに乗っていただけに、競走馬にとってはダメージが残りやすい炎症を負ってしまったのがどう出るか。実力は誰もが認める一頭だけに、3歳秋のパフォーマンスを戻してこられるか。
あの有馬記念はショックだった。自信をもって本命を打ったし、3角手前の段階で勝ち負けだと思ってみていたのでそれはもうショックが大きかった。中京はマレーシアCでも印象的な出し抜きを見せていて適性は噛み合うと思うが、とにもかくにも…状態面。
●神戸新聞杯(GII)1着 15頭4枠6番
阪神芝外2400m良 2:26.7 62.4-58.5SSSS
12.6 - 11.1 - 12.8 - 12.9 - 13.0 - 13.1 - 12.7 - 12.4 - 12.0 - 11.0 - 11.4 - 11.7
リアルスティールを撃破した神戸新聞杯は4秒近いドスローからのTS持続特化戦。L3の4角最速という競馬に持ち込んだ。まずまずのスタートからハナを楽に主張、じわっと様子を見ながらレースをコントロールしてドスローに持ち込む。道中も団子状態で3角以降徐々にペースアップも一気ではなく段階的に。それでも各馬が凝縮してプレッシャーをかけてくる中で4角で一気にペースアップ、最速地点で後続に脚を使わせて直線。序盤でそこから抜け出し2列目を引き離す。L1では唯一そこから伸びを見せてきたリアルスティールだが、決定的な伸びとはいえず、完封しての完勝だった。もちろん展開的には完全に恵まれたというのは間違いないが、それでも逃げてL1まで寄せ付けず、しっかりとトップスピードを維持してL1を11.7でまとめてきたというのはインパクトとしては大きい。前でこれを引き出せるというのがやはりこの馬の魅力になるだろうと。
●菊花賞(GI)3着 18頭8枠17番
京都芝外3000m良 3:04.0(+0.1) 60.2-64.4-59.3S
12.7 - 11.1 - 11.6 - 12.3 - 12.5 - 13.1 - 13.7 - 13.7 - 11.8 - 12.1 - 12.0 - 11.9 - 11.6 - 12.2 - 11.6
本番の菊花賞ではトップスピード面は問われなかったものの、それでも強い競馬をしてきている。流れとしては中盤が緩んでいるのはペースバランスで見ればわかりやすいが、64.4と言っても13.7と11.8が混じっているわけで、細かく見れば相当な淀みがあったといえる。そこからの7F超ロンスパというイメージでいいだろう。ただ上位2頭はそこからもう一段階の脚を持っていたといえる。外枠から好発を切ってルメールも積極的に先行させていく形、流石に逃げの手は打てないが番手を確保、スピリッツミノルを行かせて理想的にレースを作っていく。3角の下り以降は抑えにかかったが割と楽にコントロール、前にスペースを置くぐらいの感じでは余裕をもって進めていく。ただ、スピリッツミノルがスタンド前で急激にペースを落としてくるので徐々に掛かり気味に、前に馬を置いて我慢してという形で進めていたが2角過ぎ一気に捲りがあってペースアップ。その流れに併せて2列目内内で3角に入ってくる。3~4角でも内ポケットで完璧に立ち回って直線。序盤で進路を外に取ってからジリッと伸びだすが反応は地味で内からキタサンブラックに、外からリアルスティールに外から来られて最後はばてずに食らいつくまでで終わった。L1は再加速ラップなのでこの馬自身もそこで喰らいつくレベルの脚は使っていたし多分ほとんど落としていない。ただ、上位の2頭は直線序盤の減速地点でスムーズさを欠きながらL1で最過疎する余力があったという点で一枚上だったと。ポテンシャル面で上位2頭にはちょっと見劣ったかなと思う。
●2016金鯱賞に向けての展望
まあ後は軽く。有馬記念は2段階加速だったしスローでL2最速11.3とこの馬にとっては恐らく理想的な流れだったのだが…恐らくレース中の故障でないと説明がつかないレベルで下がっていった。腱鞘炎…屈腱炎ほどではないだろうが、馬にとって炎症というのはなかなか厄介で、ほぼ完治できる骨折と違ってどうしても全力で走りにくくなるという傾向があるのかなと思う。今回もその辺りをどう判断するかが大きなポイントになる。トーホウジャッカルやデニムアンドルビーももちろん臨戦過程に不安があるわけで、この馬も能力的にはもちろんキタサンブラック、リアルスティールと比較できる立場にあるし通用するだけのものは見せているので状態面次第…である。中京自体は不安はないし、マレーシアCなんかは重馬場だが上がり勝負、12.8 - 12.0 - 11.5 - 11.1 - 11.7とドスローからのL2最速、坂加速で出し抜く競馬とまではいかないがそれでもL1で突き放してと神戸新聞杯でも見せたTS持続の良さを見せていた。能力は最上位だと思っているし適性も含めればまともならこの馬が一番かなと。もちろんスロー専用の可能性もあるが、今回は相手関係からも飛ばしそうな先行馬は不在。坂スタートはイマイチな感じなので外枠の方が良いとは思うが、主導権を取ってペースをコントロール、後半のトップスピード戦に持ち込めれば前目からTS持続で粘り込、という展開を期待したいかな。本質的に2000は短いと思うが坂スタートでペースが上がりにくい中京2000なら不安は小さいかな。1週前追い切りでは坂路で全体の時計は50.9とかなり出してきているし、少なくともハードに負荷をかけられているのは良い材料。もちろん信頼するのは危険だと思うが、期待をしても良いだけの状態に持って来てほしいかな。
中京開催への変更後は1番人気が2年連続で大敗
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