2017 2/1(水)
第66回 川崎記念(JpnI) 川崎ダ2100ｍ
枠順確定・出走予定馬
中央勢も今年は上がり馬が多い中で、こちらも準OP招福ステークスを勝ち上がったばかりのコスモカナディアンが川崎記念に出走予定。前走は中山1800の厳しい流れの中で完勝してきたが、緩い流れの末脚勝負にも対応できるタイプで怖さはある。強敵揃いの中で内枠と道中のポジション取りが重要になる中で、この馬の良さを引き出すことができるか。
枠の並び的にそとの先行馬が内に切り込んでくるのが主体となるので、包まれるリスクがやっぱりどうしても出てくるなと。余程ギアチェンジ面で有能な馬な別だが、基本的に川崎は３～４角で前を向けてないと厳しいというのはあるし、その辺りを柴田大知がどう乗ってくるか。馬は素材的にはバスターやオールブラッシュと比べると物足りないけど、器用さは持ち合わせているという感じ。それでも現時点ではちょっと狙いにくいかな。
●招福Ｓ(OP) １着 13頭４枠４番
中山ダ1800ｍ良 1:53.7 50.1-51.4 H^1
12.7 - 11.8 - 12.9 - 12.7 - 12.2 - 12.1 - 12.9 - 13.2 - 13.2
まずは前走から。馬場も年始で時計が掛かっていてペースもややハイ、Ｌ２－１と13秒台に入っているように消耗戦である。まずまずのスタートからまずは少し離れた２列目の内目で入っていく。向こう正面で前もロンスパ気味にペースを引き上げていくという中で３角では内目で進めていく。４角地点では12.9とかなりペースも落ちていて、そこで徐々に外に誘導、２列目の外で直線に入る。序盤ではすぐに先頭列に並びかけるが一気には抜け出せない。Ｌ１の坂の地点でしっかりと振り払って後続を全く寄せ付けずの完勝だった。３角地点ではまだ速かった、ここで内を立ち回って前が減速していく過程で外に誘導し無理には押し上げずと完璧に乗ってくれたと思うし、その中で完勝。基礎スピード面を結構問われたしポテンシャル面で勝ち切ったというのはここで出てくる他の上がり馬と比べて近い要素ではある。ちなみに1000万下が1:55.5と相当時計が遅かったのもあるが、それぐらい馬場自体が重かったわけで、この1:53.7は準OPとしては優秀ではあると思う。
●茨城新聞杯(10下) ２着 16頭５枠９番
中山ダ1800ｍ重 1:52.5(ハナ差) 51.5-48.5 S^3
12.8 - 11.7 - 13.4 - 13.6 - 12.5 - 12.3 - 12.1 - 11.9 - 12.2
一方で２着ではあったが強敵クロフネビームスにハナ差まで迫った茨城新聞杯は全く違う競馬だった。重馬場で高速状態、ペースも３秒の超スローでラップ推移を見ても徐々に加速しつつのＬ２最速11秒台。後半特化と言って良いし、その中で段階的に加速しつつＬ２地点で鋭さを要求された、加速度はそこまで高くはないがというところ。ここでは五分のスタートから追走も少し行き脚がつかずに中団ぐらいから徐々に好位に取り付くという感じ。道中ドスローの中で好位列の真ん中でブレーキしつつ、徐々に前もペースを引き上げていく中で好位の真ん中で３角でも馬なり楽についていく。４角で流石に手が動いていくが置かれずに３列目で直線。序盤の最速地点でジリッと伸びて先頭列に半馬身まで、Ｌ１でそこから抜け出すが内から上手く鋭く反応したクロフネビームスに差し込まれての２着惜敗だった。内々で我慢を利かせて一足の鋭さを引きだしたクロフネビームスに対してこちらはペースが上がってから外目を回す形にはなったので、負けはしたが展開の綾というところだし力は互角以上と思っていいと思う。ドスローの流れで後半鋭さを要求されても一定のパフォーマンスをできたのは評価したいし、ある程度器用に立ち回れたのもコーナーがきつい川崎という点では良い材料ではある。ただ器用貧乏なところがあるクロフネビームスに器用に立ち回られて勝ち切れない程度でもあるので、他の上がり馬との比較でみてもパフォーマンス的にどうか？というのは冷静に判断しないといけないと。
●仲冬Ｓ(16下) ３着 15頭８枠15番
中山ダ1800ｍ稍 1:52.1(+0.6) 50.2-50.0 M
12.7 - 11.8 - 12.7 - 13.0 - 12.4 - 12.5 - 12.4 - 12.3 - 12.8
最後にこの仲冬Ｓを。ひとまずオールブラッシュ比較で見た時にやはりリーゼントロックとの勝負はしっかりと振り返る必要があるだろうと。馬場も中山なのである程度時計も掛かっていた、平均ペースで大きく淀まずの５Ｆのポテンシャル戦。前後半のバランスを問われたというところだ。外枠からまずまずのスタートは切ったが結局外過ぎて前にはいききれない。好位の外から進める形で最終的には２列目の外。３～４角のロンスパで正攻法の形で２列目外を立ち回って２列目で直線。そこからの伸びが微妙でリーゼントロックにも突き抜けられ、外からクロフネビームスにも差し込まれての３着完敗だった。リーゼントロックとの単純比較はともかくとしても、後半のポテンシャル面でクロフネビームスに見劣ったわけで、正攻法で戦えるほどのモノはなかったかなと。逆に前走時は少しペースが速かった中で後半よりも前半要素の基礎スピードが問われた、かつ３角での立ち回りも良かった。この辺りを考えてもこのクラスですら恐らくポテンシャル面で強敵相手に太刀打ちできないかなと思う。
●2017川崎記念に向けての展望
個人的にはやっぱり狙いにくいなと思う。確かにＬ１で再加速する度合いが高い、確率も高いレースなんだがそれは最上位レベルでの話。少なくともＬ４最速率がかなり高いわけで800ｍのロンスパの前提は必要であると。向こう正面で動く、３～４角で緩む、そこから再加速する余力があるかどうか？という観点で見た時に正直準OPレベルでポテンシャル面にやや難がある、というところから推測しても正直このレベルでのロンスパに巻き込まれて脚を使わされる可能性は高いだろうと。またそう考えると必然的に仕掛けを我慢できる前目のポジションを取りたいところなんだが、スタートはまずまず程度で今回は外に有力逃げ先行馬。恐らく最序盤は包まれるリスクが大きい。向こう正面では前も動き出してくるし、スタンド前で外に出し切るのは簡単ではないだろうと。そうなると動くタイミングもなかなか見つからないのでロンスパで好位ぐらいから有力馬を追いかける形になりそう。そうなってしまうと流石に難しいだろうと思う。今回は上がり馬も多いので３着争いは結構広げて上位の印を絞りたいとは思っているんだが、その中でも３着争いでこの馬に回すぐらいならもうちょっと面白い地方馬を…となるかもしれない。今の段階では完全な道悪で高速ダートと化さない限り、多分印は回さない。
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