2017 2/5(日)
第67回 東京新聞杯(GIII) 東京芝1600ｍ
予想用・出走予定馬一覧
３歳時はクラシック皆勤、脇役には終わったが皐月、ダービーと掲示板、菊花賞では３着と馬券に絡んだエアスピネルと武豊が東京新聞杯に出走予定。久々のマイル戦となった前走の京都金杯で鮮やかに抜け出しての完勝、この路線に目途を立ててきた。再度GIIIで相手もそこまで強化せず、府中の舞台でもあの末脚を引き出してくれば好勝負を期待できるはずだ。
マイルで流れても問題ない以上、ペースの不安は全く無くなったなと。まあ皐月賞の時点でクリアしていたとはいえるので順当なところもあった。今回は府中になるが、府中自体の不安は少ないと思うし後は極端なスローになってＴＳ持続が問われたときに勝ち切れるかどうかかな。
●京都金杯(GIII) １着 18頭３枠６番
京都芝外1600ｍ良 1:32.8 45.9-46.9 H^1
12.2 - 10.6 - 11.1 - 12.0 - 11.7 - 11.9 - 11.5 - 11.8
まずは久々のマイル戦となった京都金杯から振り返る。ペースは１秒のややハイ、ラップ推移を見ても流れていて淀みも小さく後半も速いラップを踏まず、という競馬ではあるがＬ２最速と仕掛けそのものは流れた分だけ少し遅れた。ゲートは五分かなという程度、そこからスッとリカバーするような感じで二の足を利かせて好位列に入っていく。途中でかなり掛かり気味になり、そこから外に誘導してじわっと取り付きつつ３角。３角手前で少し緩んだ中で好位の外から徐々に進出、４角でも仕掛けを待ちつつ３列目で直線。序盤ですぐに２列目、先頭列と一瞬の脚を使って一気に並びかけてＬ１で先頭に立つ。ただそこからちょっと甘くなって最後はブラックスピネルに食い込まれて際どく迫られたが勝利を死守した。３～４角でも一応11秒台、外から勝ちに行く形からしっかりと鋭く一足を引き出せたのは良い材料だし、しかも前半46秒を切る全体のペースの中で引きだせたことからもかなり高いパフォーマンスだったと言える。ブラックスピネルには食い込まれたが３～４角の立ち回りの差もあったし、勝ちに行って勝ち切れた形なので素直に一枚上だったかなと。少なくともマイルで流れればGIでも通用するレベルでかなり高いパフォーマンスだったと思っていいと思う。
●日本ダービー(GI) ４着 18頭３枠５番
東京芝2400ｍ良 2:24.4(+0.4) 60.0-58.0 S^2
12.6 - 11.1 - 11.9 - 12.1 - 12.3 - 12.9 - 13.1 - 11.8 - 12.0 - 11.6 - 11.0 - 11.6
府中適性という点ではこの日本ダービーである程度見せているかなと思う。特に今開催の高速状態を考えるとダービー時に高速馬場でのＬ２最速戦で結果を出してきているのは評価しないといけないなと。まずまずのスタートを切って無理なく好位を確保、スローの流れの中で単独の５番手ぐらいで進めていく。２段階加速の中で３～４角でも外から勝ちに行く形を選択、その外からサトノダイヤモンドがじわっと動いてくるという中で仕掛けを待ちつつ直線に入る。序盤で３列目から仕掛けて追い出されると２列目に、そしてＬ２の最速地点でスッと伸びて先頭に立っていて、この地点までではマカヒキ、サトノに対して半馬身～１馬身ちょっと詰められた程度で、この馬自身も10秒台の脚を使えている。Ｌ１で甘くなって最後は３強の対決に加われずの４着だが、結果は残した。スローではあるが２段階加速の中でＬ２最速11.0はレースレベルとしてみてもかなり高かったと思うし、その中でこの馬も最速だけ見れば10秒台に入っているのは間違いないという脚。ただ瞬間的には良かったし加速していくギアチェンジの過程も良かったがＬ１でのＴＳ持続が明らかに見劣ったというのはある。その点をマイルでどう評価するか？というのが一つのポイントではあると金杯の時から思っているところ。まあ相手が強かったのが大きいとは思うけどね。
●神戸新聞杯(GII) ５着 15頭４枠７番
阪神芝外2400ｍ良 2:26.4(+0.7) 61.4-58.8 S^3
12.7 - 11.4 - 12.2 - 12.8 - 12.3 - 12.7 - 12.8 - 12.6 - 11.6 - 11.5 - 11.4 - 11.7
その不安を露呈させたのが神戸新聞杯。恐らく菊花賞で前に行くための布石ではあったと思うが、それでも後ろから後半特化にシフト、超スローで脚を全く使わない競馬になったにもかかわらず伸び切れなかった。五分のスタートから下げる形で後方、レッドエルディストより後ろで進めていく。後は軽く触れるが、３～４角では中目から外に持ち出しつつもレッドの直後を通して後方で直線。序盤で追い出されての伸びというのも目立たず、ジリジリとは来ているがＬ１の減速地点では明らかに甘くなってレッドとの差も縮まらずの完敗だった。ダービーもスローだったにせよ好位につけて前半要素をある程度使ってのもの。サトノはともかくレッドより後ろからではいかんともしがたいと思っていたがまさにそういう結果になったと。ここで感じたのはやはり末脚の絶対量が凄いのではないと。皐月賞でも厳しい流れの中で不利を受けながらも一足を使えた、ダービーでもスローからの段階的な加速からのＬ２最速で一足を使えたしギアチェンジもなかなかのものを見せた。ただＴＳ持続に限ればやはり上位勢と比較して足りない、というのが率直な評価である。
●2017東京新聞杯に向けての展望
マイルに関してはひとまず前走とデイリー杯やら朝日杯やら２歳時しかないので判断が難しい面もあるが、流れて問題なければ不安はないと思う。ただ、後は単純な能力的な話で、前走の場合は基礎スピード面が問われる、前半要素がかなり問われた中で後半の一足を活かせた展開だったのは確か。その流れでは現役でも屈指だろうと思う。ただ、後半要素に特化した形になった時、ＴＳ持続力で高いレベルでは甘さを露呈させてきているこの馬が最後まで維持しきれるかどうか、ここを今回は注視したい。幸い今回はレースレベル的には結構楽な方ではあると思うし、超高速馬場での瞬間的なトップスピードという観点ではここに入っても普通に最上位だろうと思う。またギアチェンジ面もダービーである程度高いレベルのモノを見せてきているのでその辺りの不安も小さい。やはりＬ１まで踏ん張れるかどうか。今年の超高速に近い馬場ならＴＳ持続より質的なものを要求されやすいだろうから、そういった面でも条件は悪くない。勝ち切ることを考えれば相手関係を考えてもまず平均以上で流れてくれた方が良いだろうとは思っているが、個人的にはここでスローからのトップスピード戦になった時に、Ｌ１まで踏ん張れるかどうかを見極めたいかな。スローになると盤石とまでは言えないと思っているので、枠次第で外からの競馬で取りこぼす可能性も視野に入れつつ予想をしていきたい。
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