最後に、皐月賞のトライアル・弥生賞だね。
カデナは、体は上手に使えているし、手前を変えてからの動きが以前よりスムーズ。京都2歳Sの時は左手前だと頭を上げる走りになってたんだけど、そのクセが改善されていたのがよかったね。いたって順調に来れていると思うよ。
グローブシアターは、体は使えていたんだけど、追い出した時にクビを固くするのがイマイチ。まだ乗り役に反発している感じだね。あと、エピファネイアやリオンディーズほどの大物感もないかな…。
コマノインパルスは、体は使えているし気分良く走れているのは好感が持てる。前回はクビの高い走りが気になったけど、今回はその点もよくなってるし成長を感じるよ。
サトノマックスは、体の使い方はよくても追ってからの反応がイマイチ。トビの大きい馬だから距離をもっと延ばしたほうが良さが出そうだね。
スマートエレメンツは、手先の重い走りが気になった。芝を走るならもっと素軽さが出てきてほしいね。
ダイワキャグニーは、体の使いがいいし力強く走れているのは好印象。順調に来れているようだからあとは重賞に入っての力関係だけだね。
ダンビュライトは、追ってからモタモタしていて反応という点でイマイチ。ただ、いつも調教は走らない馬だから、レースに行けば変わってくるかもしれないけどね。
ディアシューターは、体は使えているんだけど、この馬も手先が重いな。前回は気分良く走れていたんだけどね…。
ベストアプローチは、実は2歳のときから牧場で見ていた馬なんだけど、その頃から「走りそうだ」と思って注目していたんだ。今見てもトビがきれいだし、何より気分よく走れているのがいいね。ただ、成績を見る限り瞬発力不足という感じも否めないのかな…。
マイスタイルは、トモに力強さがなくて前脚だけで走ってる感じ。あまりオススメはできないね。
皐月賞につながる大事なレースだから毎年「これは」と思える馬が1頭や2頭はいるんだけど、今年はどうも抜けた馬が見当たらないな。一応よかったのはカデナ、コマノインパルス、ダイワキャグニー、ベストアプローチの4頭。あとはダンビュライトがレースへ行ってどこまで変われるかといったところだね。
see more info at 元騎手・坂井千明の乗り役流儀～騎手にしかわからないことが、ある。～