え~どうも、全く競馬とは関係ない話で恐縮です。
ドラマはあまり見ないんだけど、もともと大河ドラマは好きなので結構見てるんですね。ただ最近は子供たちが逝ってQを見るので、そうでもなければいいやってことで最近はそんなに見てなかった。『軍師官兵衛』は面白かったけど、子供らが逝ってQコールをするので途中で諦め、『真田丸』は面白かったし俺氏推しの毛利勝永が出るとのことでこれはもう…という感じで最後まで見ておりました。
ただ今回の『おんな城主直虎』は最初の段階からかなり丁寧に作られていて、直虎(次郎法師・おとわ)の母上の財前さんの快演に食い入るように見てしまうし、涙腺が緩む緩む。作られたドラマではあんまり泣かない方なんですけどね、各々演技が上手い。まあここまではもちろん楽しみながら見ていますが、その中でどうしても同時進行でその時代の背景を見ながら深く解釈できるようにということでwikiを眺めつつ進めようと。そしてwikiを見ながら個人的にある一つの結論に達した時に勝手に涙がこぼれていたと。凄い気持ち悪いおっさんですね、ハイ。ただ強ちこの結論は間違ってないかも…というのがあったのと、もしこれがそうなら自分史上でも最高の名作になると思うので、見てほしいなあと。真田丸と比べるようなものじゃないです。そういう次元じゃない。大河だと思わない方が良いかもしれないという着地点ですけど、これが戦国時代の史実であったとするなら凄くロマンがあっていい。
・竜宮小僧と子役の意味
個人的にまずこのドラマ(全部8時の奴でフルで見てます)で引っかかったのが『竜宮小僧』。結論から言うと、ドラマの脚本的にこれがメインだとみるべきだと思います。つまりこの話は竜宮小僧の話であって、井伊直政(井伊直親の子)の話ではない。 そして、その竜宮小僧という存在を最初に南渓和尚がおとわに明かし、それを3人で探していく…というのが最序盤の子役の役割。これがこの『おんな城主直虎』というタイトルではなく、恐らく本当のタイトルであろう『竜宮小僧』の前提になる。この話は、井伊直虎だけでなく、この3人の子供たちが『竜宮小僧』を探す…竜宮小僧になる、というのが揺るぎない根源・テーマにあると解釈するのが妥当かなとみています。
・小野道好(政次)の名前
このドラマにおいて、個人的に重要な役割を持っているのが名前だろうと感じた。自分は好きだけど正直戦国時代の知識がある方ではない。なので何とも言えないが、小野政次と検索するとwikiの表題は小野道好となる。それは伝わっている文面がそうであるということと、世間的な知名度というのもあるんだろうと思うが、恐らく父政直から小野政次が正しい名前なんだろうと。ただ、今回の話でストーリを導くキーワードどになるのがこの小野政次という名前であると。
・井伊直虎を主役にすると、『井伊直政』の誕生で終わる
wikiを見渡した時に、年代を見るとちょうど井伊直政の元服が1582年に行われた。そして奇しくもその1582年に直虎が没している。この辺りを考えると、井伊直政が徳川について四天王として活躍するという話は恐らく今回は関係ない。となると、話としては後半盛り上がりに欠けるはず。もちろん井伊直政オタクなら知らんが、全体の話としてまとめ上げるには、前半の悲壮さから小野の裏切りなどもあったのを、何とかもちこたえて井伊の当主のバトンを引き継いで、和やかに天に召された…というだけではなと。なので最初の段階で直虎をテーマにする以上、ここをどうしてくるのかな?というのは感じていたところ。であるなら井伊直政が話を継ぐか、もしくはそれを最大限に盛り上げる脚色が必要になる。そして恐らく今回は後者だろうと、それを史実の中で最大限の解釈をもって。
まず話を見ていた中で気になったところはこの3つが大きい。特に毎回嫌でも耳に入ってくる『竜宮小僧』はそれだけこのドラマにとっては重要であるということの刷り込みだと思う。そして、個人的には子役3人の意図をどう考えるか。確かに彼女たちは上手かった、ただそれだけが要因ではないと思う。そしてなぜ菅野よう子なのか。個人的には好き(坂本真綾経由だけどね)なんだけど、大河向きじゃない。NHKの朝ドラでの実績なんかもあるのかもしれんが、これも作者側の明確なメッセージなのかもしれない。オープニングから最序盤の子役の頃、BGMも含めてファンタジー的な演出が多く感じられる。これらも突き詰めるとこれまでの史実の解釈を転換させるための演出なのかもと。
さて、この辺から個人的にはモヤモヤしだして、色々と考えていった結果、ある一つの結論に至った。
まずこの話では名前が重要だ。そして史実通りである。あの子供たち3人が大人になってそれぞれ次郎法師、直親、そして小野政次と成長を遂げた。そして、直親には跡取りの虎松が産まれたが、今川・小野の謀略で直親は暗殺。当主が誰もいなくなった井伊家に直親と虎松をつなぐ『井伊直虎』が誕生した。ここまでの流れでそうだろうとは思う。
●井伊直『政』
井伊家にとっては名前は非常に重要で、ここで一つ引っ掛かったのは『井伊直政』である。何度も言うが井伊直政が元服したのは直虎が死没した同年である。であるならば、直虎がこの直政という名前に関わった可能性は非常に高い。ドラマである以上客観的に見ても恐らく直虎が直政の名前に絡んでくるだろう。直はもちろん言うまでもないのだが直親、直満に繋がっていくし直平ら代々の名前。問題は『政』である。
井伊家で『政』となると、裏切り者の『小野政直』そして同じく井伊谷を乗っ取った奸臣であるはずの『小野政次』である。通常井伊家の仇敵となる名前をつけるというのはちょっと考えにくい。しかも当然小野に裏切られたはずの井伊直虎が生きている間にその辺りを無視してつけるということも考えにくい。となると、自然に考えるならば、井伊直虎が意図的に直『政』の名前をつけた、或いは関与したと考える方が妥当だろうと。であるならば、なぜ政なのか。
●小野は裏切っていなかったと考える方が自然…
普通に今回の直虎の話を考えるうえで、中盤以降のカギを握るのは間違いなく小野政次。この小野政次、小野政直親子が井伊家を裏切った、少なくとも史実上ではそうなっている。ただ、実際に大河を見ていてもwikiを眺めていても感じたことは、例えば父小野政直は少なくとも当時の当主であるおとわ・直虎の父である井伊直盛に対しては行動を起こしていないように感じる。まして小野政次に関しては、井伊直親が謀反を働いた…かまではともかくだが、少なくとも今川氏真は井伊直親を切腹などではなく暗殺という形を取った。そしてその息子虎松は生き延びた。父小野政直の場合は簡単に事を起こせるかはともかく、重鎮が消え去って実質的に力もなくなっていた井伊家、小野政次が目付として井伊に戻ってからも虎松を殺すチャンスは歴史的に見て正直幾らでもあったはずだ。
直盛が死んだのも桶狭間の戦いでの戦死。奸臣という汚名をかぶりつつも、最終的に井伊家を存続させたのはこの小野親子が当主を絶対的な危機にまでは陥らせなかったことが最大の要因だろうと。今川に虎松の暗殺を命令されて1か月も井伊谷を支配していながら、見逃すというのも現実的ではないなというのは感じる。直虎も虎松も歴史上、都合よく生き延びられている。となると、小野政次が意図的にそういう状況になるようにもっていった可能性が出てくる。動けば徳川が動く、徳川とは今川を裏切った井伊谷3人衆との間で進められる。もしかすると、小野政次の井伊家の竜宮小僧としての策は『今川に対して井伊家を存続、虎松を殺さないという手段が実は今川の命令には背かず、徳川を動かして徳川に井伊を庇護させる』だった可能性が出てくる。
●竜宮小僧が真のテーマ、表の竜宮小僧が『井伊直虎』裏の竜宮小僧が『小野政次』
結論としてはこうなった。井伊家の竜宮小僧になると決めた井伊直虎とその心に殉じ、小野政次…今年の大河はイケメン大河でラブが入ってるんじゃないの?と噂されていたが強ち間違ってなかったかもしれない。ただしもっと壮大で悲壮だったのかもしれない。あくまで自分の中での解釈になるのだが、井伊直虎は許嫁である井伊直親と最終的に添い遂げないまま、結果的に小野政次の今川氏真への献策によってその直親は死んだ。ただこれは直親が徳川と接近したと今川に思われた段階で避けられない事態。むしろその子を活かす選択を取っている。そして還俗してからも直虎は生涯結婚しなかった。政次は結果的に井伊に対して大逆を働いた。そのことで当然徳川に捕えられて処刑されてしまう。そんな政次の名前と、自身というよりは直親の名前。愛する亀と愛する鶴、そしておとわ。『3人の井伊家の竜宮小僧』が繋いだのが井伊『直』『政』であると考えれば、小野政次も浮かばれるし恐らく小野政直も浮かばれる。
井伊直虎は今のところ小野政次に対しての思いを演出上恐らく『敢えて』見せていない。直親のことばかりを考えていることになっている。そして恐らくここから中盤戦、小野政次との戦いの中で恐らく小野親子の真意をくみ取っていくことになるんだろうと。そして、その先小野に未来が無いことを(恐らく今川に未来がないことは小野も分かっているという状況だろう)理解しながらも、裏の竜宮小僧の役割を果たすために、『井伊家存続』のためにまさに身を以て井伊直虎、虎正を救う。その遺志を井伊直虎が井伊直政に背負わせて継がせると考えると全てがしっくりくると自分は感じた。
そして、最終的には小野政次のこの愛は実は井伊家の竜宮小僧ではなく、井伊直虎・おとわに対しての竜宮小僧であり、その気持に準じるために直虎が結婚しなかった理由付けとするのかもしれない。いずれにせよ、この3人は最初から既に叶わないラブストーリーではあり、3人の竜宮小僧はお互いの愛情は決して結ばれることはなかったが、井伊直政という存在がこの3人の思いを結束させる。そういうストーリーになるんじゃないかなと感じた次第。もちろんこれは自分の超個人的な妄想なので何とも言えないが、そうだとしたら非常にこれから先が楽しみになるなと。史実の解釈を井伊『直政』が覆すかもしれない。とりあえずここまでの話は非常に面白いし、役者さんも本当に引き込まれる魅力ある演技を続けてくれている。本当に面白いのでみんなに見てほしいなあと素直に思っている。
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