2017年6月1日木曜日

【2017の有力馬診断(中篇)】~昨秋マイルCS浜中事件の後遺症に苦しむ(前走大阪杯でも馬群外々追走に終始)ディサイファ~

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【安田記念の有力馬診断(中篇)~昨秋マイルCS浜中事件の後遺症に苦しむ(前走大阪杯でも馬群外々追走に終始)ディサイファ~】
※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します
▽ロゴタイプ 牡7 田辺 58 美南 田中剛
デビュー後から昨春シーズンまでの戦績をまとめると…距離マイルでキレ負けしないレースになった時がベストで、距離マイル超では中山コースを除けばゼロ実績というモノ。それが昨秋は東京コースG1で掲示板善戦をしたり…香港マイルでも掲示板内善戦したり…6歳秋にして3歳春以来の充実した戦績を送るシーズンになった。

前走中山記念は当時絶好調デムーロと、華麗なイン突きの横山典と、らしいスロー逃げに持ち込んだ田辺の決着…いわば騎手決着だった。
ロゴタイプ自身も昨年こそ力勝負で凡走したが、その前2年では好走していた得意コース・得意レースであった。
その得意条件で好騎乗あっての3着というのは可もなく不可もなくの結果だが、ただ休み明け初戦で本調子までは至っていなかった情状酌量材料は大きい。

それだけに予定通り順調に中山記念→安田記念前哨戦→安田記念本番というローテを歩めていれば今年も面白い存在になり得たと思うが、一頓挫あって中山記念からの直行での安田記念参戦となってしまったのは結構痛い。
中山記念を確実に上回るデキで出走と言うならば拾いたい一頭であるが…最終追い切りまで見届けてジャッジを下したい。

―ディサイファ 牡8 四位 58 美北 小島太
例の浜中事件が起きた昨秋マイルCS。
武豊Jはメディアに対してはワーワー言わずに口を噤んで男を見せたが、関係者内にはまず『勝っていた』→『3着は完全にあった。あそこからジワジワと伸びてくる馬だから』と口にした模様。
武豊は感覚的には勝つ手応えだったが、ただよくよくVTRを見ると、物理的に勝ち負けには至らない位置だったが3着はあったとの理性的な解析か。
ただ何れにしても、仮に仮に上手く行っていたとしても、幸運の神騎乗による激走まであと一歩だったという話で絶対的なパフォーマンスは繰り出せていなかったのが事実でしょう。

そしてマイルCSでの後遺症(精神的なダメージ)はやはり重い模様で、この手の話については陣営コメントは「問題ない」と出るのが常ですが、そういう話だった前走大阪杯でも他馬を嫌がる様な怪しい挙動がありました。
今回も「ようやく立ち直った感じ」とのコメントが出ていますが、仮に調教ではそうでもフルゲート多頭数激戦競馬では不安残るという見方をすべきだと思います。

▽レッドファルクス 牡6 Mデムー 58 美南 尾関
前走京王杯SCでは久々の距離1400の懸念もされたが、寧ろ距離1200ではスピード不足の様な所もある馬なので、コチラの距離がベストだったのかも。
昨年には『元ダート馬らしくスピード感には欠ける印象もあり、このスプリント路線で真の王者を狙える系統の馬ではない感。それでも条件揃えば上位も窺えてしまうのが今の地盤沈下スプリント路線ですが』と書きましたが、スプリント路線はレベル低い分で太刀打ちできたという背景もある。

その上で、重馬場外差し馬場と、そしてそれを大いにプラスに転化できる鞍上デムーロと…それの相互効果によって本質以上に派手に勝つ結果に至ったという側面は少なからずあると思う。

でも、今回の距離マイルというのはこれまでからは計れない未知の領域…前走で下した馬もクラレントやグランシルクというB級の馬…。
マイルからスプリントは相手楽になっても、その逆は相手強化の路線ですから…超えるべきハードルは決して小さくはありません。

▽グレーターロンドン 牡5 福永 58 美南 大竹
落鉄したデビュー2戦目2着以外は6戦6勝・5連勝中のスター候補。
能力は間違いないのですが、陣営も主戦騎手田辺Jも更に上のステージでやれるようにする為に脚質転換(追い込み一辺倒脱却)のタイミングを図っている模様で…その絶好のタイミングだったダービー卿CTを直前回避して安田記念直行となってしまった。
これまでの戦績は凡戦に田辺J独特の騎乗術というのが嵌まってきたモノなので、田辺Jでもなく…フルゲート揃って昨年の様な凡戦は無いとなれば…今までの延長線上で頂点までは難しいはずで。

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前走は何よりも安田記念を見据えたレース振りというコトで、戦法にも相当制約が付けられていた。そのせいで相当後方からの競馬になったワケだが、決してキレるタイプではないコノ馬が京都開幕週馬場で後方に構えて生粋のキレるマイラーを相手に上回れるはずはなくて…結果止む無しとも当然とも言える非好走だったか。

ただ、それでも上がり最速での善戦というのは一定以上の結果で、最も前哨戦らしい前哨戦競馬をした立場・叩き良化型の休み明け初戦だとすれば次に一変余地を最も残してきたのはコノ馬と言えるかも知れない。

前走は絶対に前に行かないという強い意識が働いた分でのアノ位置取りだったワケで、今回は逃げは無いとしても自然体の競馬なら位置取りは違うモノになるだろう…それでの本領発揮を良績の内目の枠からできれば勝負圏内も可能な一頭と見る。

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