2017 8/27(日)
第12回 キーンランドカップ(GIII) 札幌芝1200ｍ
予想用・出走予定馬一覧
昨年の２歳戦線では京王杯２歳ステークスを勝ち、朝日杯フューチュリティステークスでも２着のモンドキャンノがキーンランドカップに出走予定だ。３歳となってからはいまいち成長を感じられない結果に終始しているが、それだけに1200ｍへの短縮がどう出るかにも注目される。強敵が揃った中で２歳時に見せていた存在感を見せつけることができるか。
この馬もキンシャサの仔で、最終的に1200ではちょっと基礎スピード的に苦労しそうな感じはある。函館２歳ステークス２着というのもある程度評価したいが、レヴァンテライオンやタイムトリップも1200ではその後が物足りない。この馬も1200がどうか？という点と早熟でないかどうか。
●京王杯２歳Ｓ(GII) １着 13頭８枠13番
東京芝1400ｍ良 1:21.9 35.7-34.2 S^2
12.4 - 11.4 - 11.9 - 12.0 - 11.3 - 11.2 - 11.7
昨年秋の京王杯２歳ステークスでは後の桜花賞馬レーヌミノルを撃破した。東京1400らしくペースは1.5でかなりのスロー、ラップ推移的にも直線勝負でＬ２最速11.2とトップスピード面を問われているし、基礎スピードはあまり問われていない、普通に後半勝負のレース。
13番枠から出負けして後方からのスタート、そこから無理にはリカバーせずに折り合いを重視しながら３角までに中団の外につけていく。３～４角でも中団外外から進めて３列目ぐらいで直線。序盤でそこから軽く促されて２列目に並びかけ、Ｌ２の最速地点でスッと伸びて２列目から抜け出し先頭列を窺う。Ｌ１で先頭に立ったレーヌミノルを楽に交わしてと完勝だった。
キンシャサの仔は基本的にこういうイメージで、府中の1400でゆったり入ってトップスピードを引き出して、というタイプが多いと。この馬も函館２歳Ｓでは超ハイの流れで２着とやれているが、パフォーマンスという点で見ても明らかにこのレースや朝日杯ＦＳのように後半勝負にシフトした方が良さが出ていたとみるべきだろうと。
●函館２歳ステークス(GIII) ２着 16頭３枠６番
函館芝1200ｍ良 1:09.3(+0.1) 33.5-35.7 H^3
11.7 - 10.7 - 11.1 - 11.6 - 12.0 - 12.1
この函館２歳Ｓの内容もまずまずの２着だが、結果的にここのレースレベルとしてみた時に少なくとも1200路線としてはほとんど誰も結果を出せていない。レヴァンテライオンも古馬相手に苦戦している。ペースは超ハイ、ラップ推移的にも淀みのない前掲ラップとなっている。洋芝でパワー型の基礎スピードを要求された。
６番枠から五分のスタート、そこから楽な感じで好位の中目に入って、そこで少し掛かってしまいコントロールに苦労。それでも２列目の内目で３～４角を立ち回って外に出し１馬身半差ほどで直線。序盤でそこから追いだされるがジリジリでレヴァンテライオンが手ごわい。最後までその差はなかなか詰まらずに半馬身差そこそこまでの２着だった。
基礎スピード戦でもある程度やれたという見方もできるけど、後半勝負に持ち込めれば楽にレーヌミノルを捕え、サトノアレス相手にＬ１までＴＳ持続力を見せてきた朝日杯、という比較でみてもパフォーマンス的には正直少し下がっているとみるべきだと思う。この馬を評価するとき、やはりマイルまで距離を延ばす過程で末脚…トップスピードの持続力面で良さが出てきたという見方をすべきだと思うし、前半あまり急かされるとついていくスピード自体はあるがそれで脚を削がれるので基礎スピード、という観点では意外と幅は狭い。これは同じキンシャサノキセキ産駒のシュウジにも言えることだが、見た目のスピードにはあまり惑わされない方がいいのかも。
●ＮＨＫマイルＣ(GI) ９着 18頭１枠１番
東京芝1600ｍ良 1:33.3(+1.0) 46.1-46.2 M
12.4 - 10.9 - 11.2 - 11.6 - 11.8 - 11.3 - 11.3 - 11.8
前走のＮＨＫマイルＣでは完敗を喫した。ペースは平均、中弛みもほとんどない厳しい流れの中で更に３Ｆ勝負。Ｌ３実質最速なので高い基礎スピードと後半のＴＳ持続力を要求されていると。このレースでも個人的には前半要素がカギを握ったかなと。
１番枠から五分に出てそこからじわっと先行策、ギャンブル的に前を取ったが思った以上にペースが流れてその中に巻き込まれていく。３～４角でも２列目のポケットで控えて進めて２列目で直線。序盤で進路がないが前のボンセルヴィーソが頑張ってくれるので途中からは進路ができた。ただ追い出されて逆にボンセルに離され、最後は失速した。
このレースではやはり前半少し積極的に行き過ぎた、というところだろう。結果論になるのは確かで、実際スローになればあの位置はベストともいえるのだが、ペースが流れてしまったしこうなると削がれてしまった、というところ。持ち味は朝日杯や京王杯２歳ＳからもＴＳ持続力にあるとみていいと思うし、それを前半で削いでしまっているということを考えると前半無理をしたくないタイプなんだろうなと。
●2017キーンランドカップに向けての展望
函館２歳Ｓでは超ハイまで行っても大きくは落としていないがあくまで２歳時のしかもやや低調なメンバー構成での話。1200ｍで通用する目途は正直立てられていないだろうと思う。パフォーマンス比較でみても距離延長、前半ゆったり入ってパフォーマンスを上げてきた馬なので、ここにきて短縮して忙しい競馬に対応できるのかどうか？というのは悲観的に見るべきだろうと今の時点では思っている。相手関係はスランプ気味の実力馬が多いので何とも言い難いが、この馬自身桜花賞馬レーヌミノルに勝ったと言ってもスローでの話だしあまり当てにはしづらい。ただキーンランドＣの場合は中間少し緩む可能性も高い。個人的には前半はあまり無理せず中団ぐらいから進める意識で進めてくると展開次第では差し込み警戒しないと、というレベルではあるので悩ましい。適性的に不安の方が多いが実力を考えると全く怖くないと言えばウソにはなるので。ただ狙うにしても連下で拾うまででそれ以上の印は考えていない。
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