2017年8月22日火曜日

【北九州記念回顧】ダイアナヘイローは秋の飛躍が楽しみになる楽勝

続いて、大荒れだった北九州記念を振り返ろう。

ダイアナヘイローは、かなり強い競馬だった。よどみないペースをスッと番手に付けて流れに乗り、最後は楽な手応えでそのまま突き抜けてしまった。まあ相手が弱かったってのはあると思うけど、秋の飛躍が楽しみになる内容だったと言っていい。

むしろ気になったのは、3連勝できていたわりに意外と人気がなかったこと。おそらく前走の着差がわずかだったせいだと思うんだけど、豊(武豊騎手)に関しては着差というのはあまり参考にならなかったりする。なぜなら彼は馬に無理をさせないために、ギリギリの着差で勝つことが多い。道中からゴール前をイメージして、逆算して最小限の力で勝てるようにレースを組み立てる。それは彼のスゴイところのひとつだね。

ナリタスターワンは、まずまずのスタートから中団の外めにポジションを取って、そのままなだれ込んだ感じ。とくに強いレースをしたわけではないんだけど、幸がスムーズに乗ったことが一番の好走要因だと思うよ。パドックの気配自体は悪くなかったし、体調も良かったんだろう。しかし、追い切りを見られなかった馬がよく穴をあけるんだよなぁ…。

ラインスピリットは、これもナリタと同じで、好スタートから流れに乗ってなだれ込んだ印象。大外枠から好走しているのは立派だと思うけど、次に繋がるという印象は受けないな。

ファインニードルは、直線で進路をカットされるシーンがあったとはいえ、そもそもこの馬自身もフラツイてるから、不利がなくても好走できたかどうかは微妙なところ。キングハートアクティブミノルはともに人気を裏切ったけど、どちらも体調面の不安がモロに出た感じ。真夏の短距離重賞だから、こういう荒れ方をするところまで考えなきゃいけないんだろうな。


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