2017年10月23日月曜日

天皇賞秋 2017 出走予定馬:サトノクラウン、勢いに乗るデムーロも…トップスピード戦では甘く良馬場府中は難しい

日程:2017年10月29日(日)
第156回 天皇賞(秋) 東京芝2000m
予想用・出走予定馬一覧
天皇賞秋2017の予想用・出走予定馬一覧

 香港ヴァーズでGIを制してはいたが、今年の宝塚記念でようやく国内GIを制したサトノクラウンがノっている男ミルコ・デムーロとともに天皇賞秋に出走予定だ。鬼門となっているレースで、ここ2年で2度ともに二桁着順に沈んでいるように適性的に不安はある。3度目の正直となるか、グランプリホースの秋初戦に注目だ。


 条件は極めて良くないと思う。そもそも宝塚記念で強い勝ち方をしているように、前半はゆったりから中盤以降のロンスパポテンシャル戦でこそなわけで、秋の天皇賞では基本的にはほとんど問われない。緩い流れからしっかりとトップスピードに乗って行けるかがポイントなので…。適性的には真逆になる。2400ぐらいあればまだしも、2000でとなると良馬場では難しいかな。


宝塚記念(GI) 1着 11頭8枠11番
阪神芝内2200m稍 2:11.4 60.6-59.1 S^1
12.5 - 11.1 - 11.6 - 13.1 - 12.3 - 11.7 - 11.6 - 11.8 - 11.7 - 11.8 - 12.2

 前走の宝塚記念は強い競馬だったが、この馬の適性としてはドンピシャで噛み合ったのも事実だろう。雨が残って稍重、時計も少し掛かっている中で後半の6Fのロンスパポテンシャル戦。要所での加速といった器用さは一切問われなかったし、前半はスローで前半無理をしたくないこの馬としてはこの上なく理想的な展開、馬場状態だった。


 11番枠から五分には出たかなという感じ、そこから無理はせずに序盤は中団の外目ぐらいで入っていく。最序盤の3Fは速かったがここでは無理をせずにコントロール、2角辺りで一気に緩んだところで楽に取り付く理想的な形で好位の外、掛かり気味のキタサンブラックに並びかけることでプレッシャーを上手くかけてキタサンにペースを引き上げさせる。そこからはロンスパでキタサンブラックをマークしながらその後ろで楽についていって直線で外。そのままキタサンを呑み込み堂々突き抜ける。ラストまでばてないポテンシャルを見せつけ誰も寄せ付けずの完勝だった。


 宝塚記念に関してはこれでもか、というぐらい嵌っている。前述のとおりでポテンシャルが最大の武器のステイヤータイプ。前半急かさず中弛みで取り付いて理想的だし、そこから取り付いたときに掛かっていたキタサンブラックがいたのでこれに並びかければキタサンもスイッチが入る。ここでキタサンを使ってペースを引き上げさせたので自身で3~4角で仕掛けて行かずとも勝手に流れてくれた。そして直線での突き抜けである。もちろん高いポテンシャルがあるから勝てたのは間違いないが、それを最大限に引き出しやすい条件を整えることができたミルコの好騎乗に、1周コースの阪神内回りで時計が掛かっていた、という状況だからこそというのはあった。


大阪杯(GI) 6着 14頭5枠7番
阪神芝内2000m良 1:59.3(+0.4) 59.6-59.3 M
12.3 - 11.1 - 12.1 - 12.1 - 12.0 - 12.2 - 11.8 - 11.7 - 11.6 - 12.0

 一方で良馬場だった大阪杯も悪くはなかったが完敗を喫した。ペース自体は平均だがこれは単騎逃げのもので、実質的にキタサンの位置で見れば超スロー~かなりのスローというところ。そこから4角でキタサンが一気に動いたので2列目以降は恐らくL3最速に近い競馬になっていると思う。ただし、実質的に見て11秒前半の脚は問われている。


 7番枠から五分のスタート、そこから押して押して先行させて好位外外を確保する。道中は結局キタサンをマークするような形で進めて3角まで。3角ではサクラが下がってきていてキタサンの後ろを取られ、ここで1列下げる。そこから追いだされるが反応いまいち、ステファノスの直後で直線に入ってくる。序盤でジリジリと伸びずばてず、外からヤマカツエースに並ばれる。L1で甘くなって最後は6着まで下がった形。


 トップスピード戦だとあまり良さが出ない馬で、2000だとここまでスローなら前目を取るのはできても結局トップスピード戦になってしまうので難しい、という感じ。4角から手が動いていて脚は出し切れたと思うし、そのうえでL1が甘かったのだからTS持続はさほどでもない、ということになる。ポテンシャルが高いので判断が難しいところもあるが、少なくとも速い脚を持続するのは苦手とみていいだろう。もちろん速度的にも足りていない。


京都記念(GII) 1着 10頭6枠6番
京都芝外2200m稍 2:14.1 60.2-61.3 H^1
13.0 - 11.5 - 11.9 - 11.8 - 12.0 - 12.6 - 12.9 - 12.4 - 12.3 - 11.9 - 11.8

 この馬の色としては宝塚記念と京都記念で良いと思っている。昨年でも良いが、今年の京都記念を振り返っておく。ペースは1秒程度のややハイだがこれもヤマカツライデンの単騎逃げで、離れた3番手にいたこの馬で62秒ぐらいのペース。明確にスローだったと思う。L2で結構詰めているのでもしかしたらL2辺りが最速かもしれないが、それでもトップスピードは問われていないだろう。スローからのポテンシャル戦とみている。


 6番枠からまずまずのスタート、そこから押して先行策を取りつつ、最終的にはヤマカツライデンが単騎で行く中で離れた3番手。道中も実質はかなりのスロー、という流れの中で前2頭から離れて集団の先頭で進めていく。3~4角で前2頭を捕えに早めに仕掛けていく。4角でも内目から外に誘導して2馬身半差ぐらいで直線。序盤で底からしぶとく先頭に並びかけ、L1で外から来ていたマカヒキを寄せ付けず、最後は楽にリードを保っての完勝だった。


 恐らくポテンシャル戦ではあるが、それでもL2ではそこそこの脚を要求されていると思っていて、ここでマカヒキ相手にちょっと見劣った。しかし減速基調に入ったL1ではばてずに伸びてマカヒキとの差は広げているしこの辺りがこの馬の強みなのは間違いない。スローで入って3~4角で早めに動いて最後までしぶとくポテンシャルで粘り込む。この馬の武器はこれで、これがしっかりと引き出せる展開であれば安定している。


2017天皇賞秋に向けての展望

 とはいえ、府中の2000だと基本的にはトップスピードを要求されるので苦しい。2歳時はともかく、古馬となってからは全く結果を出せていない。過去2年の天皇賞秋を見てもわかる通り、極端にトップスピードを問われるケースでは甘い。昨年の秋天でも好位で進めていたが直線早い段階で置かれていてそのまま下がっていた。前半は悪くない競馬をしていたがスローでもここまで決め手が問われると苦しかった。速い上がりが問われてしまうと苦しいし、ギアチェンジも苦手。基本的にトップスピード戦になる天皇賞秋向きではないのは明らかだと思う。良馬場でこのハイレベルのメンバー構成ではまず苦戦は必至かなと思っていて、後は雨でも降ってズブズブの馬場になることを祈るしかないだろう。先週ぐらい道悪になれば多分チャンスも出てくるが、前半はゆったり入りたいので仮に馬場が悪化したとしてもハイペースまで行くと微妙かもしれない。良馬場ではまずトップスピード戦なので恐らく印は打たない。馬場次第で変える可能性はある、という程度で狙いは出るとしての有馬記念かな。


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