2017 10/8(日)
第68回 毎日王冠(GII) 東京芝1800m
予想用・出走予定馬一覧
強烈な鬼脚で連勝を積み重ねて今年の上半期の話題の一つともなっていたグレーターロンドンが秋初戦に毎日王冠に出走予定だ。蹄葉炎を克服したものの、蹄の状態に不安があり安田記念では休み明けぶっつけで参戦も4着と連勝ストップと引き換えに実のある4着となった。天皇賞秋を見据えればここは賞金加算は最低ライン、勝って優先出走権を確保できるかが焦点。強敵相手だが、強靭な末脚を武器に並み居る名馬を撫で切りたい。
この馬の凄いところは瞬間最大のトップスピードの質が凄まじいという点にある。なので、そういう切れ味を厳しいペースでどうかと思った前走の安田記念でも高いパフォーマンスを見せてきた。極端な後傾バランスで鋭さを引き出してくるタイプなので、距離延長自体は面白いと思うが、仮にヤングマンパワーやソウルスターリングが早めに仕掛けてロンスパ2段階加速的になった時どこまで食い込めるかというのは気になるところかな。この馬もどちらかというと仕掛けが少し遅れる傾向の秋天型だと思うので、ファンとしてはここをクリアして何とか本番に出てほしい。
●東風S(OP) 1着 10頭3枠3番
中山芝外1600m良 1:36.7(+0.2) 50.1-46.6 S^3
12.9 - 12.2 - 12.5 - 12.5 - 12.4 - 11.9 - 11.1 - 11.2
まずは何といっても東風Sの内容。ペースバランスは3.5で超超スローに肉薄するレベル。しかも2F戦でL1でも落としていないので後半4Fはもっと速くなる要素があった。ペースも非常に遅いし仕掛けも遅い。これを差すには単純にトップスピードの質がいる。
3番枠からやや出負けして促すが前は無理、下げて後方でという形になる。道中も無理はせずに後方で3角では外に持ち出す。3~4角で前も流石にじわっと加速していく中で促しつつ後方で直線。序盤の段階ではまだグンとは来ていないで3馬身半差ほどある状況、これをL1で前がラップを落とさない中で坂の上りでグンと来て突き抜けた。
L1が11.2、坂の上りの地点で3馬身半差を詰めているようにここでは10秒半ばを使ってきているということになる。上がりから逆算しても映像的に見ても恐らくL1最速ラップで、ここに向けてゆったり入りながら直線半ば以降でスパッと切れた。このトップスピードの質という観点だけで見れば圧倒的だといえる。ただこの時点ではペースが上がった時にそれを引き出すことができるのかどうか、というのが当然の不安材料になったと。
●安田記念(GI) 4着 18頭4枠7番
東京芝1600m良 1:31.6(+0.1) 45.5-46.0 M
12.2 - 10.6 - 11.1 - 11.6 - 11.6 - 11.0 - 11.3 - 12.1
ところがどっこい、前走の安田記念では淀みの小さい平均ペースの流れの中で、恐らく万全ではない中でもしっかりと末脚を引き出してきた。もちろん馬券圏内には入れなかったが、これまでのペースとは一線を画すGIの流れの中でこれだけやれれば上々といえる。ペースも速いがL3最速と仕掛けも早い、厳しい流れだったことは言うまでもないだろう。
7番枠から出負けして後方からの競馬はやむを得ないがそこからリカバーはして最低限後方集団の中には入っていく。道中は前が引っ張る中で後方馬群の内内でスムーズに進めつつレッドファルクスより前に行って3角。3~4角でも後方馬群の中目で進めながら直線。序盤で進路確保で苦労して少し待たされる。L2の地点で狭い馬群の中を割ってスッと伸びてくると一旦は2列目。L1でそこからもう一伸びが欲しかったが最後はちょっと甘くなって外のレッドファルクスに差され、エアスピネルを何とか封じての4着だった。
馬券圏内は逃してしまったが、これだけの厳しい流れの中で一定レベルのパフォーマンスを見せてきたのは素直に評価したいところ。マイルでもこれだけ流れてしまうと難しいという感じだが、それでもこのメンバー相手にこれだけやれればというところ。ただ、やはり高いレベルでの話になるとここまで上がってしまったことでL1の甘さに繋がったし、本質的にここまで流れるのは好ましくないだろう。及第点以上にやれたのは評価したいが、基本的にはスローで鋭さを引き出すタイプという認識で良いんじゃないかなと思う。
●節分S(16下) 1着 13頭4枠5番
東京芝1600m良 1:33.6 47.8-45.8 S^2
12.9 - 11.3 - 11.9 - 11.7 - 11.7 - 11.5 - 11.2 - 11.4
この節分Sはどちらかというとヤングマンパワーの勝った富士Sに近い感じがある。最序盤だけ遅かったが中盤以降はペースが上がって11秒台後半、そこからL2最速なので仕掛けは遅かったが比較的中盤~後半にかけて速いラップを維持しているので後ろからはなかなか差し込みにくい展開ではあったと思う。
5番枠からやはり出負けして最後方列まで下がる。道中も諦めて最後方、前も単騎気味に離して3^4角で2列目以降も差を詰めにペースを引き上げる中で最後方内内で動けないまま直線。序盤でそこから前のスペースががっぽり空いている内を突いてスルスルと伸びてくる。L2の段階ではまだそれでも3馬身ぐらいはあるかなというところを一気に伸びてここで先頭列にほぼ並びかける。L1でそのまま突き抜けての完勝だった。
目視では見づらい角度だが、大体直線に入ってきた段階で5馬身半はまずあったと思う。それをL2までの2Fだけで詰めてきているというのはインパクトとしては当然大きい。それも内を通したといってもL5-4の段階で11.7と前が離している流れ、しかも2列目以降はここで差を詰めている流れである。かなり後半に特化したし、出し切りやすい展開だったと思うのだがL1でバテ差したのではなくL2の地点で勝負を決めてくるレベルの脚色というのはちょっと考えにくいレベル。坂の上りでの加速がえげつないし、L3の段階で内にスペースを確保してからの反応も良かった。もちろん4角の段階で上手く前にスペースを確保して加速する意識を持って入ってくれる田辺だったというのも大きいとは思うが。
●2017毎日王冠に向けての展望
個人的には節分賞の感じから脚を小出しに使いながら長くしかも切れる脚をもう一段使える、色んなギアを持っているなという感じを受けた。なのでそういう馬で進路を意識しながら進められる田辺とのコンビはもちろんこれまでが示しているように良いと思う。安田記念ではL1で甘くなったと思うが、個人的な感覚としてはこれはどちらかというと全体のペースが上がったことが大きいと思うし、それでもGIレベルのメンツを相手に互角に戦えたのは良い材料。東京1800ならまず安田記念以上のタフな流れにはまずなりにくいし、前半を無理なくは入れればこの馬の場合は後半の4~5Fはまず強烈な上がりを出せる。トップスピードの質が非常に高いし坂の上りでの加速が凄いが、この馬の場合スローならば加速していく段階からラストまで長く脚を使ってくるので、距離自体はむしろ2000ぐらいまであった方が良いだろうと。東京1800ももちろん安田記念から比べればプラスだと思っているが、厄介なパターンは単騎逃げが平均~ややスローの流れで粘り込む形。後は相手関係かな。今年はマカヒキもリアルスティールもいて中距離路線でのトップスピード戦にめっぽう強い馬がいる。その辺りとの比較になるが、それでも瞬間的な切れ味は現役でも屈指か或いは最強もあり得るレベルだと思うし、スローならばトップスピードの持続力もあれば段階的に動いていくこともできる。なのでここでどういう競馬ができるかに注目したい。本質は中距離、それ以上もアリだと思う。休み明けでどうか、追い切り面をしっかり見つつ、強敵が多いので枠次第の面もあるが内枠を引けば重い印も視野。
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