2017年10月31日火曜日

【スワンS回顧】サングレーザーは次のGIが試金石/ジューヌエコールはどこかでまた重賞を取れる器

続いて順番は前後するけど、土曜のスワンSを振り返ろう。

サングレーザーは、想像以上に強かったね。この馬場であんなに後ろからだとキツイかなと思ったけど、内枠を生かして4コーナーで上手く立ち回れたし、最後は初の古馬混合GIIとは思えない勝負強さを見せた。道悪や展開の恩恵があったかもしれないから、次のGIが本当の試金石になるとは思う。ただ、まだ3歳ならこれからどんどん強くなるだろうし、先々が楽しみな存在だね。

ヒルノデイバローは、前々で立ち回って、直線も一旦先頭に立つ見せ場十分の競馬。ほぼ文句ない立ち回りが出来ているから、これはもう勝ち馬をほめるしかないかな。追い切りの動きがかなり良かったから、人気薄の激走でも「やはり」という感じ。それにしても12番人気はナメられ過ぎだろう。

レッツゴードンキは、これも内枠でじっくり構えて、ほぼ理想的な競馬が出来ている。状態も悪くなかっただけに、直線で伸びあぐねたのは道悪が応えたせいかもしれない。というより、ゴール前の手応えやしぐさを見る限り、脚元を気にして集中力が削がれてしまった可能性もある。そういう意味ではこの敗戦で見限る必要はまったくない。5歳でもまだまだ馬が若いし、当分現役でバリバリやれそうだよ。

ジューヌエコールは、テンションが高くて競馬にならなかった。あれだけ道中引っ張ると、直線で伸びがなくてもしょうがない。夏を越えての成長は確かだと思うし、上手くハマればどこかでもう1つ重賞を取れると思う。ただ、こういう気性の馬だから、どこでハメるかが最大の課題になるんだけどね。


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