最後に京阪杯を見ていこう。
ネロは、強引にでもハナを取りきった吉原(吉原寛人騎手)の好騎乗だね。おそらくレース前から作戦を決めていたんだろう。スタート自体はあまり良くなかったけど、押しまくって単騎逃げの形に持ちこんだ。ハナさえ奪えばしぶとさはあるし、少し時計のかかる今の馬場状態も味方したね。ただ、58キロを克服したとはいえ、時期的に他の馬も万全の状態とは言えないタイミングだし、これで完全復活という気はしないかな。
ビップライブリーは、先団中ほどでじっくり構える競馬。直線入り口では少しもたつくようなところもあったけど、終いまでしっかり伸びたのは良かった。重賞を2戦連続で健闘しているんだから、今は充実期といってもいいだろう。ただ、これも馬場が向いた印象が強いし、1分7秒台前半の時計勝負で勝ち負けできるかどうかはわからないな。
イッテツは、後方の外めに待機して直線に掛ける競馬がハマったね。もともと洋芝に実績もあるし、時計のかかる流れも向いた良かった。いずれにせよ上位2頭と同じく、力で来たというよりは色々な条件がマッチした形で、次も期待できるという印象は受けなかったな。
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