日程:2017年11月3日(金・祝)
発走予定:16:25
第17回 JBCスプリント(JpnI) 大井ダ1200m
出走予定馬・枠順
クラシックに負けず劣らずの豪華メンバーだが、何といっても驚きなのがJBCクラシックを2勝しているコパノリッキーが今年はJBCスプリントに出走予定というところだろう。JBCスプリントとクラシックを制すとなると前代未聞だが、異なる路線で果たしてどんな競馬となるのか…不安と期待が交錯する薄暮の大井となりそうだ。
流石にスプリントとなると全く想像できないのだが、これまで結果を出してきたフェブラリーSの感じからは再加速が問われる大井1200は悪くはないかもしれない。ただ、ゲートが不安定な中で1200で速い馬が多い。10番枠なのでどこかで外というのは狙えると思うが、上手くいくかどうかかな。
●かしわ記念(JpnI) 1着 10頭1枠1番
船橋ダ1600m良 1:39.9 48.9-51.0 H^2
12.4 - 11.8 - 12.4 - 12.3 - 12.6 - 12.4 - 12.9 - 13.1
2走前のかしわ記念から振り返る。船橋で時計が掛かる馬場状態、ペースは2秒近いかなりのハイでラップ推移的にも大きな変動はなくL3の3角地点最速での消耗戦。パワー型の基礎スピードを高いレベルで問われている。
1番枠から五分には出たが外の方が速く下げて離れた中団からのスタートとなる。そこからはじわっと促しながら追走し、向こう正面で外から徐々に取り付いて好位で緩やかな3角に入る。3角で好位の外から仕掛けながら4角でモーニンの外。直線で一気に交わして先頭列、L1まで突き抜けてインカンテーション相手に完勝だった。
上位勢はマイル路線でも錚々たるメンバーで、その中で出負けしながら最速地点で外から動いてそのまま捻じ伏せる。基礎スピードの高さも持っていて、そのうえで外からロスがあっても突き抜けるだけのポテンシャルは流石だったなという感じの完勝だった。ただ、最近は特に思うがゲートだけでなく二の足もちょっと遅くなってきている感はある。マイル路線空の短縮になるのでこの辺りが当然カギになって来る。
●南部杯(JpnI) 1着 16頭6枠11番
盛岡ダ1600m稍 1:34.9 (自身前後3-3F:36.5-34.6)
南部杯はラップ推移が読めないので大まかな推測になるが、ノボバカラでも入りの3Fは36.0なので全体のペースで考えればスローなのは間違いないと思う。映像的に3~4角でコパノ自身は馬なりだが他がかなりおっつけながら追走、ここが下りで逃げていたノボバカラもある程度促していたことを考えるともしかしたら全体の仕掛けは早かったかもしれない。これに関しては推測の域を出ないが。
11番枠からここでもゲートは少し出負けした感じ。そこからじわっと促しながら好位でまずは入っていく。ペースが落ち着いたので2列目の外までじわっとリカバーしつつ前2頭からは少し離れた位置で3角。3~4角の下りの地点でノボバカラの外まで馬なりに近い形で取り付いて直線。序盤の坂の上りでスッと先頭に立ち、そのままノボバカラを離して突き抜けての完勝だった。
もともと盛岡がコパノリッキーにとってはベストで、軽い馬場で時計が出やすい、その中でしっかりと機動力をもって要所でついていけるし最後まで長く脚を使ってくる。大井でもコーナーで結構動けているが、この馬はコーナーで外からスーッと動いていくというイメージが強い馬。逃げに拘らなくてもいいのは結局そこでしっかりと動けるから、急コーナーが多い地方で安定するというのもあると思う。まあ盛岡の場合は結構緩いが、ここでも一頭だけ楽に前に取り付いてきている。この辺からもコーナーでの勝負が上手い。
●フェブラリーS(GI) 14着 16頭2枠4番
東京ダ1600m良 1:36.5(+1.4) 46.2-48.9 H^3
12.1 - 10.5 - 11.4 - 12.2 - 12.8 - 11.8 - 12.0 - 12.3
今年はフェブラリーSでは大きく崩れた。これが1200を考えると少し不安材料ではある。このフェブラリーSは芝スタートなのでどうしてもペースが上がるが、2.7と超ハイまで入っていて、L4で少し緩んだがL3最速と仕掛けの早い展開。この流れの中に前目で乗って行ってしんどいのは分かるのだが、早い段階で完全に失速したのは不満が残る。多分このフェブラリーSまで結構スランプに陥っていたと思うので、その辺も影響していたかもしれない。
4番枠から五分には出てそこから押して押しての先行策、超ハイの流れに2列目で入っていく形。そこから少し前との間にスペースを置いて離れた2列目という位置取りで3角。4角で前が減速していく流れの中でフラットに先頭列に取り付いていって直線。序盤で再加速、という流れで反応して食らいつくがL2で甘くなって下がってしまう。最後は完敗だった。
まあ結果的には前過ぎたというのはあるんだが、少なくとも2度目に勝った時はハイペースからの中弛みで完勝しているので、そこまで悪いバランスというほどでもなかった。L4-3での加速の段階ではまだ何とか対応できていたが甘くなるのが少し早すぎたかなというのはある。もちろんこのフェブラリーSまではこのレースだけでなく東京大賞典、チャンピオンズC、JBCクラシックと含めてパフォーマンス的にもかなり落としていて恐らくスランプもあったと思うので何とも言い難い面はある。若い頃は府中マイルのハイペースからの中弛みに対応できていたし、ここでも最低限L4-3のギアチェンジ自体は見せていたので、大井1200で起こりやすいL3-2での再加速というのは対応できるとは思っているが。
●2017JBCスプリントに向けての展望
距離に関しては半信半疑だが、一歩目が遅くなりがちなのは確かで逃げるとか前目にスッととか、そういうイメージは持たない方が良いだろう。その点でも10番枠ならある程度対応できるし外に持ち出してと進めていければ3角までに勢いもつくだろう。3~4角での動きに関しては路線は違うがトップレベルにあったわけなので、外からしっかりと取り付いていけばだし、L2で速い脚を問われても過去フェブラリーSではL2の坂の上りできっちりと差し込んできたことを考えれば速度面でも優位に立てると思う。なので前半から3角までの進め方が全てになってくるかな。内からでも捌ける馬だとは思っているけど、コーナーで我慢して直線で2F勝負、動けず好位でとなると簡単ではないと思う。やはり3~4角で押し上げていきたい。その点で森泰斗が大井のいつものイメージで乗るのか、それとも中央の一級品の馬に合わせて力を引き出し切るかどうか。この辺がポイントになってくると思う。混戦模様の今年のメンツならリスクを覚悟で強く狙っても面白いかもしれない。内目の枠だと厳しいと思っていたが、この枠ならチャンスも広がってくる。
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