続いて、シルクロードSを振り返ろう。
■ファインニードル【1番枠を利して最高の立ち回り】
思ったほどペースが上がらないなかで、3~4番手のインでロスなくジッとできている。直線でもうまい具合に前が開いたように、「勝ってください」と言わんばかりの競馬。勝つ時は本当にうまくいくものだよ(笑)。それにしてもアッサリ抜け出したぐらいだから、プラス18キロは成長分で、ここに来て力を付けているんだろう。ただ、今回は1番枠から最高の立ち回りができての勝利。広い中京で外枠を引いたら甘くないだけに、高松宮記念でも出来れば内枠が欲しいよね。
■セイウンコウセイ【復調の兆しは窺えた】
楽なペースで逃げさせてもらえたんだから、もっと粘りを見せてほしかったのが正直なところ。道中の行きっぷりはいいのに、直線で追われてグッと来るところがないというのかな。調教でもそんな走りだったように、本調子までは戻り切っていないんだろうね。まぁ、一時期に比べるとレースぶりは良くなっているし、今回の2着がいいキッカケになれば。そろそろ強いセイウンコウセイが見られるかもしれないよ。
■フミノムーン【デキの良さを生かして大健闘】
前残り決着のなか、後ろからよく追い込んで来たね。調教の動きを見られなかったら何とも言えないところだけど、おそらくデキが良かったんじゃないかな。ただ、終い一辺倒だと、どうしても展開に左右されてしまう。毎回毎回、不利を受けないスムーズな競馬ばかりとは限らないから…。次も期待できるかどうかなんて、とてもじゃないけど言えないよ。
■ダイアナヘイロー【寒い時季は走らない夏馬か】
馬がムキになってひと息で走っていたぶん、4コーナーを迎えた時点でガス欠。(武)豊がゴーサインを出しても反応できず、最後はバタバタになってしまったね。調教では気分良く走れていても、牝馬らしく夏場の方が良くて、本質的に寒い時季は苦手な馬なのかも。苦手な時季だから早く競馬を終わらせたくて、ムキになって走っていたんじゃないかな。
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