2018年5月31日木曜日

【安田記念2018の有力馬診断(後篇)】~[アエロリット]藤原英師直伝の“一流騎乗戦略”を実行のエポカドーロでのみ好騎乗好走⇔藤原英師無くしては全て赤点騎乗凡走の本年G1戸崎騎手~

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【安田記念の有力馬診断(後篇)~[アエロリット]藤原英師直伝の“一流騎乗戦略”を実行のエポカドーロでのみ好騎乗好走⇔藤原英師無くしては全て赤点騎乗凡走の本年G1戸崎騎手~】
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※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します
▽アエロリット 牝4 戸崎 56 美南 菊沢
前走中山記念の有力馬診断では『右回り小回り条件で難なく正攻法競馬をこなしての本領発揮が有り得るかと言えば現状未知であるとしか言えません』としましたが、誰も競りかけて来ない2番手競馬で我慢する形は作れましたが、ただしやはり右回り小回りには難があるようで完全に直線では加速遅れからギリギリでマルターズアポジーを捉えられたという結果でした。

前走安田記念では左回り大箱コース替わりというプラス要素はありましたが、それ以上にこれまで全戦騎乗横山典Jの手綱が離れるというマイナス要素と、それに加えて馬の持ち味を引き出せない戸崎Jの手綱というマイナス要素があり…騎手のさじ加減一つで激走まであったと見ていますが、出た結果としては4着止まりという残念なモノに。

まあ、戸崎Jじゃなくても暴走馬にテン乗りでは誰でも慎重な騎乗になるのは仕方無いですが、あんなスローペースを2番手からという正攻法競馬では…それが難なくできる馬ではありませんので折り合い面で怪しい所は見せつつでしたし、そしてそんな位置取りから数多のキレ自慢馬を抑えての最先着が本当に想像できたのでしょうか???

結局のところ、コノ馬が本当に強かった(勝ち切った)のは暴走逃げをさせたクイーンSと大胆な外目2番手競馬NHKマイルCSです…その再現は戸崎Jの手綱では想像し辛いので、ココも善戦はあっても激走まではどうでしょうか。
(エポカロードの皐月賞1着・ダービー2着は、事細かく騎乗指示を出す戦略家藤原英師の命を受けての騎乗でした。戸崎Jは騎乗技術はあっても戦略面が物足りないとの世間評価でしょうが、最近のG1激走歴については大よそ藤原英師という後者の面で有り余るカバーがあったワケです。それが無いのならば・・・)


▽リスグラシュー 牝4 武豊 56 栗東 矢作
前走VMはスローペースだから届かなかったのではなく、スローペースだから間に合った方の結果だったと見ています…つまりはあれ以上に追走力を問われたときにストレートにタイムを上げられる馬ではないだろうと。
それはVMの歴史(MHペースだとスピードタイプの先行馬が前残り傾向・Sペースだと中距離実績ある人気馬が順当上位傾向)を紐解いて行けば行き着く話ですね。

なので、今回安田記念はVMよりもペースが流れて脚質的には差し馬が有利なレースとなりますが、その有利を受ける差し馬にリスグラシューが位置するのかと言えば否だと考えます。

あとは前走VM時には『前々走東新聞杯回顧では「仕上がり早」体質を指摘しましたが、その東京新聞杯は一戦のみローテだったのに対して前走阪神牝馬Sは前哨戦位置付けで、調教過程も一目瞭然で次に余力を残す過程になっていました~それに対して今回VM調教過程では前走阪神牝馬S調教過程では見られなかった、そして前々走東京新聞杯調教過程を彷彿とさせる様な猛時計調教を課してきました…つまりは杓子定規に捉えれば2戦目上昇があって然るべきであると』としました…仕上がり早の使い減りタイプだけにメイチ目標レース激走後の中2週で果たしてという面もあります。


▽ウインガニオン 牡6 津村 58 栗東 西園
コノ馬は夏場しか走れないというのと、左回りしか走れないというのが二大特徴。
3歳時にも4歳時にも5歳時にも春夏に連勝・連続好走を決めており、逆に言えばそれ以外では一つも走れていないという分かり易過ぎる戦績…夏付近且つ左回りでは過去9戦8好走という驚異的な数字です。

3走前マイルCS・前々走京都金杯の連続凡走については上記に2大苦手条件(冬・右)に該当していたのと、どちらもHペース先行競馬という厳しい競馬をした分の止む無し大敗でした。

そして一昨年と昨年は春2戦目から変わり身を見せているので、本年も春初戦京王杯SCこそやや物足りない結果に終わりましたが、2戦目のココは本領発揮が見込まれる場面だと言えそうです。

ただし、コレが中京記念とかならば◎候補だったのですが、流石にG1安田記念の相手関係なので…そしてこの脚質というのも厳しいので…。


▽レーヌミノル 牝4 和田竜 56 栗東 本田
ヴィクトリアマイル本命馬…しかしスローペース故の差し有利決着となった分で無様な結果に。
それにしても負け過ぎなのでMペース以上なら来たとは全く言えませんが、ただし先行して上がり34.5では不完全燃焼と言わざるを得ません。
3歳春桜花賞1着激走&3歳秋マイルCS4着激走は共に上がり35秒台の勝負でした…もしもそういうMHペース消耗戦ならば繰り出せるパフォーマンスが違う馬である可能性は全然あります。
それにしても今期のパフォーマンスが前期よりも落ちているのと、ココは惰性の一戦という点から高い評価はできませんが…そんな上がり掛かるレース質が濃厚となる雨の助けがあるならば一考したい一頭です。


▽スワーヴリチャード 牡4 Mデムー 58 栗東 庄野
△ペルシアンナイト 牡4 川田 58 栗東 池江寿

昨年の安田記念でも大阪杯好走組が人気の一角を占めましたが、その大阪杯2着の4人気ステファノスは7着止まり・大阪杯5着の5人気アンビシャスは大敗で…そんな中距離路線とは求められるモノが全く異なる安田記念で果たしてというのはあります。

ただし、昨年安田記念有力馬診断タイトル『大阪杯でメイチ仕上げ+安田記念は当初構想外という舐めた参戦経緯でも一流中距離馬の格を示せるのか?[非マイラー]アンビシャス&ステファノス』の通り、昨年の2頭は言ってしまえば舐めた参戦で、それに対して本年の2頭はそこまでの参戦経緯ではありません。

アンビシャス・ステファノスは言わばマイナス(否定的)からの参戦で、それに対してスワーヴリチャードはゼロ(白紙)からの参戦で、そしてペルシャナイトについてはプラス(予定通り)の参戦の様ですので。

スワーヴリチャードはこの秋は[天皇賞秋→ジャパンC]路線を示唆しており、この安田記念参戦はほんのお試しのマイルG1挑戦で、調教師も「マイル仕様とかは無い」と舐めた様な話をしています…それでは乗り越えられないのが安田記念という認識ですが…。

ペルシアンナイトは当初はこの安田記念では鞍上デムーロJが予定されていた様ですが、それがデムーロJがスワーヴリチャードを選択したコトでの代打川田J起用…デムーロJにとっては安田記念勝算云々よりもスワーヴリチャードの絶対的主戦で在りたいとの考えなのかも知れませんが、期待値の低いデムーロJが捨てた馬というのもまた事実で。
昨秋マイルCSはそのデムーロJの百点騎乗でした…そこから中距離寄り道をして鞍上も代わってその再現までとなると…?


★サングレーザー 牡4 福永 58 栗東 浅見
前走マイラーズCでは安田記念有力候補馬モズアスコット・エアスピネルを下す勝利…それについては『こういう嵌まり方はG1レースでは中々起きない…例えば昨年マイルCSでもHペース差し決着だったが1着を掴み取ったのはより思い切った後方騎乗をしたデムーロJ騎乗のペルシアンナイトだった・・・最近の傾向としては前哨戦1着馬が本番1着馬には成れないケースも増えてきている印象もある。それだけG1はG1、前哨戦は前哨戦と割り切った姿勢が功を奏すという風潮です。前哨戦で嵌まってレコード激走…本番でも自分の競馬をするのみ…これがそのまま本番に繋がる可能性は意外な程に高くはありません』と指摘したのですが、その2頭は勝手にフェードアウトしてくれました・・・。
そして、今回の最たる敵は上記の大阪杯組という相手関係になります…それならば本職マイラーとして恥ずかしい競馬にはならない可能性が高いはずです。

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コノ馬の昨秋以降は[距離千二ではスピード不足(限界)]・[高齢を迎えて連戦に耐えられない]というのが顕著になっている様に思えます。
そんな前走と3走前はやむを得ない面ある敗戦だったと見るべきでしょうし、逆に4走前は忙しい距離でのG1激走・つい2走前は斤量58背負っての強い競馬でしたので…パフォーマンスの上限値についてはココでも全然通用する計算をして良いはずです。
凡走後での間隔空きローテと距離延長…そんな好条件機会が少し過剰に人気落としてとなりそうな今回は買いでしょう。

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