2018年10月30日火曜日

【アルテミスS回顧】シェーングランツは追われる前と後でフォームが一変した

最後にアルテミスSをチェックしよう。

■シェーングランツ【追われる前と後でフォームが一変】
スタートは遅めで後方からの競馬。道中も流れには乗りつつ若干フワフワするようなところがあったんだけど、直線でムチを入れられるとフォームが一変。グッとクビを沈めて一気にエンジンに点火すると、最後は良い決め手を使って前を捉えきった。スイッチのオンオフの具合は、まるで歴戦の古馬かと見紛うほどこなれたもの。前が潰れる展開が向いたとはいえ、なかなかレースセンスを感じさせる走りだったね。

■ビーチサンバ【卒のない立ち回りも展開が誤算】
こちらもゲートの出がひと息で中団から。道中はいい感じで運べていたものの、淀みない流れで前が早々に一杯になり、直線半ばで先頭に立つ展開。終いまでこの馬なりに伸びていたものの、最後勝ち馬に目標にされる形は厳しかったかな。とはいえ卒のない立ち回りでよくやっていると思うし、2歳秋でこのぐらい走れば上出来。今後の成長に期待したいね。

■エールヴォア【ペースの緩急に対応できず】
五分のスタートから中団待機を選択したんだけど、ペースががくんと落ちた地点で若干リズムを崩したのが痛かった。あのタイミングでポジションを下げてしまっているし、経験の少ない2歳馬だからなかなか立て直すのも難しい。直線は馬群を割ってジリジリ伸びたものの、序盤からスムーズに運べていればもっと差は詰まったはずだよ。ま、今の時点でこういう経験ができたことは、後々を考えれば悪くないんだけどね。

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