2015 3/1(日) 中山記念(GII) 中山芝内1800m
出走予定・登録馬一覧
イスラボニータ 57.0 ステファノス 55.0 セイルラージ 56.0 ゼンノルジェロ 56.0 タイキパーシヴァル 56.0 タガノグランパ 55.0 トラストワン 56.0 ナカヤマナイト 56.0 ヌーヴォレコルト 54.0 ヒラボクディープ 56.0 マイネルフロスト 55.0 ルルーシュ 56.0 ロゴタイプ 57.0
昨年はオークスでハープスターを撃破し一躍主役に躍り出たのがヌーヴォレコルト。秋華賞は1番人気で挑みながら2着と取りこぼしたが、古馬との戦いとなったエリザベス女王杯でも2着に入って力の証明は果たした。だが、今度は牡馬相手となる。秋華賞、エリ女の2着はそれなりに評価はできるが、混合戦でどこまでやれるかは未知数と言える。ここで勝って先に混合重賞を制した同期ハープスターに並びたい。
まだ力が掴み切れないという感じの一頭。ただ、イスラボニータとはタイプは違うが非常に隙が少ない馬ではある。桜花賞まではハープスターに完敗していた。特にチューリップ賞はトップスピードの質の違いで見劣っていた印象。転機は距離延長のオークスだ。東京2400m戦、ハープスター一強ムードの中で60.7-59.6とスロー気味の競馬から12.8 - 12.5 - 12.0 - 12.0 - 11.3 - 11.8と仕掛けが遅い流れ。ここでまずまずのスタートから中団で進めながら3角では外目で進めながら中団で直線。ハープスターが大外から伸びあぐねるのに対してこちらは馬群の中からするする伸びてくる。L2であっさり先頭に立つとL1では大外ハープスターの強襲を受けるもののしっかりと捻じ伏せた。ここで見せたのは仕掛けが遅い流れの中で中団馬群の中から12.0-11.3とそれなりにギアチェンジが要求される競馬の中でしっかりと動いて抜け出してきたということ。桜花賞やチューリップ賞ではそもそも直線まででそこまでのリードがなかったこともあるが、ペースがそれなりに流れていた中で、4角の下りでトップスピードを引き出しやすい競馬になったこともある。このオークスで考えるべきは初めて対ハープスター戦でポジション差と要所のギアチェンジの差をつけることができたともいえる。流石にエンジンかかってからはハープもそれなりには伸びてきたが、3角手前からのワンテンポ遅い急激な仕掛けと落鉄しかけの影響もあったと思う。ただ、あくまで3着馬はバウンスシャッセであり、この世代のレースレベルを見ても決してハイレベルだったとは思わない。これはハープスターに対してもそうで、もちろんハープは脚を出し切れた、スムーズだったとは言えないが、それによってパフォーマンスを落としている可能性も高い。ハープもこのオークスの内容はかなり物足りない。
ローズS、秋華賞の内容は高く評価できる。が、これも前述のとおりあくまで世代レベルの中では、という注釈は付く。47.3-46.2とややスローで12.5 - 12.0 - 11.4 - 11.1 - 11.7とL2最速戦のトップスピード勝負。L1も少し落としていてTS持続力もそれなりには要求された。好スタートを切ってしっかりと前目で進める。2列目ポケットで結果的に前にかなりスペースを置ける絶好の展開でもあったが4角の下りからそのスペースを活かしてしっかりと動くと直線序盤でスッと抜け出してくる。最後まで後続を寄せ付けずの完勝は流石。秋華賞では超高速馬場で58.0-59.0とややハイペース。12.2 - 11.5 - 11.7 - 11.8 - 11.8の流れでL4最速戦。ペースも早く、スタート後にちょっと狭くなったので下げて中団からの競馬になったが、3角でも上手く最内を突いたものの4角で内が詰まるとみて外に出してという競馬。そこからはジリジリとしっかり伸びて2番手には上がったが、内をロスなく完璧に立ち回ったショウナンパンドラに届かずの2着に終わってしまった。難しいところだが、やはり1番人気の宿命、安全に外を確保して完璧に立ち回ったショウナンを差せなかったというのは立場の差はある。強い競馬だったことは間違いないが、最速地点ではまだ内目を上手く立ち回っていたしそこまで悪い流れではなかったと思う。その中で完璧だったとはいえショウナンを差せなかったレベルではあったというところだろう。タガノとの差を考えてもローズSと変わっていないし、パフォーマンス的には落としてはいないと思う。
エリザベス女王杯では古馬相手にどこまでやれるかというところだったがとりあえず2着に入って力は証明できた。ペースは60.3-59.2とややスローだが仕掛けが遅く12.9 - 12.2 - 11.5 - 11.3 - 11.3というラップ推移で実質的にはもっと明確にスローの流れだったといえる。このクラスでもしっかりとポジションをとって好位内につける。そのままスローの流れでもしっかりと折り合ってローズS同様前にスペースを確保する形で3角。3角の下りでもまだ仕掛けを我慢しながら前のスペースを保つ。メイショウマンボが外から動いたところで仕掛けて直線を向くとしっかりと進路確保してすぐに反応、出し抜いてくる。L1ではトップスピードに乗ったラキシスがグンと伸びてきてこれに捕えられたが力は見せた。
ローズSとエリ女の内容がこの馬の安定的な強さを引き出してきた要因だと思っている。オークスや桜花賞、そしてエリ女なんかを見ても牝馬のトップクラス相手で比較すればL1はちょっと甘くなっているのは間違いない。桜花賞までは距離が短かったこともあり、ペースが早くポジションを取れなかったので後半リードを作れないまま後続のTS持続力タイプに対してあまり優位に進めなかった感じはある。オークスではポジションはそこまで差がなかったが、ペースを直線で上げる形でしっかりと出し抜いた。直線入りの加速で手こずるハープスターとの差を距離延長でのペースアップ戦で明確に引き出せたという感はある。そしてローズS、エリ女での内容的にみてもパフォーマンスを上げた要因はポジショニングの良さが大きい割合を占めていると思う。動き出しの良さやトップスピードの質を持っている馬で、それを前でしっかりと出し抜くところに使えたという感じ。秋華賞も悪くはないがポテンシャルはあくまで牝馬クラスだと思うし、世代レベルを考えても時計は早いがそこまで高く評価するのは危険。ハープスターと違うのはとにかく器用であり、距離延長でそれを上手く引き出すことができた。今なら2400以上で安定するのは間違いなくこちらだと思う。
今回は1800m戦でイスラボニータと同じところが多少ネックではある。やはりスローロンスパになった時に対応できるかどうかだろう。ポジショニングは上手くなったとはいえイスラに比べると優位に立てるというほどではないだろう。まあ枠にもよるし枠の影響が出やすい中山1800なのでその辺は意識したいところだが、それでもフラットに見ればイスラの方が全体的に優位かなと。ラキシスはそれなりに強いとは思っているんだが、トップスピード戦で完璧に展開が向いた流れでトゥザワールドに差されていることを考えると、トゥザを圧倒してきたイスラボニータに同じ舞台で勝負するには難しい。ポテンシャル勝負でも世代限定戦レベル。桜花賞までは時計的にもハイレベルだったがオークス以降は不満が残る。秋華賞がかなり高速決着になったが結果的に菊花賞であの鬼レコードが出たことからも明らかなように超高速馬場によるものが大きい。総合力の高さは魅力的だが、その上位互換にイスラボニータがいるという点ではやはり難しいところだろうと思う。高いパフォーマンスはやはりギアチェンジ戦になっていると思うし、特にポテンシャル面ではまだ未知数ではあるので中山1800だと狙い目としてはヤ下がると思う。器用さはあるのでとにかくイスラよりインでジッとできればというところ。2列目ポケットが理想なのでそこを確保できるようならチャンスはあるが向こう正面からのロンスパとなると不安はそれなりにあるだろう。
クラシックにも駒を進めた快速馬で、ここでは格が一枚上。スピードが有りすぎて引っ掛かる気性なので1200mの距離がベスト。
■4番サカジロロイヤル
新潟・京都で1600万でも再三好走しているように、平坦コースの1200mは滅法得意。人気のない今回は狙い頃。
仕事柄、競馬情報サイトはいろいろ試してきましたが、、
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