それではまず、土曜日のダイヤモンドＳから振り返っていこう。
フェイムゲームは最後の直線でもまだ後方で、馬群にも包まれる苦しい位置取り。しかも、スローペースで展開も合わなかっただけに、５８キロのトップハンデを背負っても差し切るんだから大したもの。４コーナーで外へ斜行して他馬に迷惑を掛けたけど、あそこでジッとしていても勝っていただろう。これまでのジリっぽいイメージに反して、追って切れる脚を使えるのが分かった点でも収穫はあったんじゃないかな。ここに来て馬が良くなっている感じだし、もっと相手が強くなっても面白そうだね。
２周目の４コーナーで外側へ斜行したことで、北村（宏）が騎乗停止処分を受けた件。北村が外へ動いた時にカムフィーと接触して、さらに外にいたリキサンステルスがバランスを崩して落馬。フェイムゲームとリキサンの脚を伸ばすタイミングが恐らく同時だった分、リキサンは転倒してしまったんだろう。北村がもうワンテンポでも早く動くか、仕掛けを我慢していれば、こういったことにはならなかったはず。でも、本当に微妙なタイミングだっただけに、（北村が）気の毒と言えば気の毒だよね。とはいえ、後藤を落馬させたのは事実だから、騎乗停止になったことに異議はないけど…。
ファタモルガーナは積極的に好位に付けて、道中も早め早めに動いて２周目の４コーナーで先頭。小細工せずに強気な競馬をしていたとはいえ、２キロ余計にハンデを背負っている馬にアッサリ交わされたあたりは力の差だろう。少しでも切れる脚を使えれば勝負になるんだろうけど、要はワンパンチ足りないということ。それでも正々堂々と真っ向勝負を挑んだ姿勢は評価できるし、この馬なりに頑張っていると思うよ。
カムフィーは後ろからジックリ行って、直線に向くまで追い出しを我慢。最後はしぶとく差を詰めて来たけど、今回は５１キロの軽ハンデが味方したね。長丁場を軽い斤量で走れるのは本当に有利だから…。ただ、ハンデが軽かった割に切れ味という点ではイマイチ。格上挑戦で結果を出したとはいえ、自己条件に戻っても決め手勝負になったら分が悪いかもしれないね。
ステラウインドは中団のインでジッとできていたし、４コーナーあたりまでは楽な手応え。勝ちパターンの競馬に持ち込めたのに抜け出せなかったのは、切れる脚を使えないからだろう。道中で早めに動いて勝ちに行ったら、最後は止まっていたかも。いずれにしても、重賞に入るとワンパンチ足りない感が否めないね。
ネオブラックダイヤは、レース序盤はハナにこだわらずに気分良く走らせることに専念して、１周目のスタンド前でジワッとハナへ。そこから自分でペースを作れていたし、この馬の競馬はできたと思うよ。それでも５着が精一杯となると、この馬も重賞に入るとワンパンチ足りない感じだね。
アドマイヤフライトは好位で流れに乗れていたのに、直線で追われてからがサッパリだったね。追い切り診断でも触れた通りデキは良かったと思うから、距離が長かったとしか考えられないね。
ラブイズブーシェは中団からジックリ行っていたんだけど、２周目の３～４コーナーではアラアラの手応え。この馬も距離が長過ぎたんじゃないかな。
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