2015 3/15(日) 中山牝馬Ｓ(GIII) 中山芝内1800ｍ
出走予定・登録馬一覧
アイスフォーリス 54.0 ウイングドウィール 52.0 エバーブロッサム 54.0 オメガハートロック 53.0 グレイスフラワー 52.0 ケイアイエレガント 56.0 ケイティバローズ 51.0 サクラプレジール 52.0 シャトーブランシュ 53.0 スイートサルサ 54.0 ソーミラキュラス 54.0 バウンスシャッセ 54.0 パワースポット 53.0 ブランネージュ 54.0 フレイムコード 50.0 マイネグレヴィル 52.0 ミナレット 53.0
重賞戦線でも牡馬相手でもそこそこ走り、しかしながらなかなか勝ち切れない、というのがアイスフォーリス。近走こそ重賞好走、準OP勝利で馬柱を埋めているのでわかりにくいが、降級してから1000万下を勝つまで実に10戦以上かかるというかなりのスランプ期間を経ている。どんな展開にも相手にも対応できるが決めきるだけの武器をなかなか見せられなかった。近走の充実が本物かどうか、ここで注目したい。
勝ち切ったのは東京の中距離２戦。1000万下で長く暮らしていたこの馬がまず最初に抜け出したのが秩父特別。東京芝2000ｍ戦でドスローから12.7 - 12.5 - 11.5 - 11.0 - 11.2と究極のギアチェンジ戦を中団から馬群の中で待たされながらもＬ２で進路確保しきるとＬ１でしっかりと２列目から先頭に立って完勝という形。後半の総合力の高さをバランスよく見せた。３走前準OPのノベンバーＳ勝ちも東京芝2000ｍ戦。このレースは60.2-59.4とややスロー気味の平均ペース。12.2 - 12.2 - 12.0 - 11.2 - 11.8とその分仕掛けが遅いというような感じのレースで少し離れた好位馬群の最内から３～４角でじわっと取り付き直線。序盤でまたも待たされるがやや強引に進路をとるとスッと反応してＬ２の最速地点でジリジリと伸びるとＬ１で先頭に出て最後の方はマイネルディーンの強襲をジリッと食らうも何とかしのいだ。基本的にコーナーが少ない東京で内で溜めながら後半の総合力の高さで勝ち切ったという感じ。ノベンバーＳでもＬ１は甘くなっていたし、秩父特別は牝馬限定でドスローで仕掛け遅くＬ１も落ちていないという競馬。後半の総合力の中でも恐らくギアチェンジ面が最も高いかなとみている。
ただ、この馬は本当にややこしい馬で、ハイペースの基礎スピード＋ポテンシャル勝負だったクイーンＳでも中団追走、内目を上手く立ち回って上位３頭には３馬身離される内容で高いレベルとは言えないまでも最低限の対応はしてきている。府中牝馬Ｓでも47.0-46.5と平均気味、12.2 - 12.3 - 11.3 - 11.3 - 11.6と実質的にはトップスピード持続戦にはなっているが、中団外からジリジリとは伸びていたし、Ｌ１ちょっと甘くなったが相手関係を考えるとそこまで悪くはない。実際スイートサルサには先着できている。前走の中山金杯でもややスローからの12.3 - 12.0 - 11.6 - 11.5 - 11.4 - 11.9と４Ｆ勝負の流れで中団最内を上手く立ち回りながらになったにせよ外からジリッと伸びて掲示板は確保している。ポテンシャル勝負気味でも牡馬相手に掲示板と悪くない。目立つほどの弱点はないが、これといった武器がギアチェンジしかないというのは確か。
個人的にはこの馬は前で競馬をすべきだと思っている。クイーンＳでハイペースを追走しながらもそこそこ踏ん張れているんだから、基礎スピードそのものも高いと思う。見せているのは後半の総合力だけど、もうちょっと前半ペースを引き上げても要所の良さが引き出せるようならワンランク上に行くと思うんだけどなあ。愛知杯なんかを見てもわかるようにそんなに長く脚を使えるわけじゃないから後ろから構えても良さは出ない。もちろん馬場もあったが。そのついでに、この馬は地味に高速馬場巧者でもあるので、洋芝でもまだ開催序盤でそこそこ時計が出ていた札幌というのもクイーンＳそこそこ好走の要因にもなるかもしれない。内で立ち回れる器用さがあるし、長くは脚を使えないことからも、もっと前で最内で我慢しながら要所でスッと、という競馬ができれば面白い。その点でも内枠が欲しいところ。特に中山1800だと内枠はポジショニングでかなり有利に働くし、そんなに積極的じゃない三浦が乗るなら内枠で２～３列目までに付けられる方が良いだろう。外枠だと多分探りながらコーナーワークで中団ぐらいに下がるだろうし。いずれにせよ、ギアチェンジが最大の武器にはなると思うので、前でそれを活かしたい。馬場はもちろん良馬場が望ましい。
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