続いて、日曜のマイラーズＣの回顧だね。
２０００ｍのレースかと勘違いするぐらいの超スローペース。レッドアリオンはスタートをちゃんと決めて、好位の３～４番手でスムーズに流れに乗れたのが良かったんだろうね。追ってからも最後まで脚を使っていたように、最高の競馬ができたと思う。ただ、調教でも頭を上げて嫌がりながら走っていたぐらいだから、実戦でいつ気難しさを出してもおかしくない。当日の機嫌が悪ければスタートでポカをやらかすもしれないし、道中も乗り役が上で変に動けば嫌気を差すかもしれないから…。これで２連勝とデキ自体は良さそうだけど、次の安田記念でも過信は禁物だろうね。
サンライズメジャーは、ある程度の位置を取りに行くようなスタートの出し方をしていたとはいえ、周りがガッチリ抑え込んだ分、無理なく自然とハナに立った感じ。道中でもペースをうまく落とせていたし、４コーナーで後続を離したタイミングも絶妙。レッドアリオンよりもうまい競馬だったと思えるぐらいで、四位が完璧に乗っていたんじゃないかな。今回は直線でいい脚を使った相手を素直に褒めるべきだし、負けたとはいえ悲観することはないだろう。ただ、大崩れなく走っている反面、どう乗ってもワンパンチ足りない感は否めないから、これ以上を期待するのは酷だろうなぁ。
フィエロは中団のインでロスなく運べていたとはいえ、スローペースで馬群が凝縮した分、３～４コーナーの勝負所で包まれて動くに動けなかったのが痛かったね。直線でも最内の窮屈な所に入って追い出しを待たされてしまったのも残念。前が開いてからはいい脚で突っ込んで来たんだから、まともなら楽勝していたと思う。いずれにしても力負けじゃないことは明らかで、安田記念で改めて期待したいけど、賞金を加算できなかっただけに出走できるかどうかは微妙なところ。厩舎サイドとしても“最低でも２着は確保したかった”っていうのが本音じゃないかな。
エキストラエンドは、押してでも好位集団の直後に付けられたように、最後方で置かれた前回（ダービー卿ＣＴ４着）とは対照的に流れに乗れていたんだけどね。ただ、終いもしぶとく伸びていた反面、ピリッとした脚までは使えなかったなぁ。初めてのマイル戦だった去年の京都金杯を勝ってからは一貫してマイル路線で使われているけど、瞬発力勝負では分が悪い感じ。３歳の頃は２４００ｍで勝っているぐらいだから、もっと長い距離の方が良さは出るかもしれないね。
フルーキーも好位集団の直後で流れに乗れていたし、直線で狙った最内が狭くなったとはいえ、すぐに外へ切り替えられている。スムーズな競馬はできていたんだけど、その割には追ってからがピリッとしなかったなぁ。前々で積極的に運んだレッドアリオンを見ながらジッとしていたんだから、あの馬よりもいい脚を使えないことには苦しいだろう。溜めても切れる脚を使えないのなら、道中で早めに動いた方がいいかも。それでも勝負にならなければ、この馬も距離を延ばしてみるなり、何かしら工夫した方がいいだろうね。
ディアデラマドレは出遅れに尽きる。超スローペースで前が止まらなかっただけに、最後方からになった時点でキツかったね。今回は全く競馬にならなかったよ。最後は上がり３１秒台の脚で突っ込んで来るあたりはさすがだし、どの距離で走るにしても、スタートさえ決まれば…といったところじゃないかな。たとえ出遅れたとしても展開次第でチャンスは十分あるはずで、広い東京コースのヴィクトリアマイルでは改めて見直しが必要だろう。
テイエムタイホーは、超スローペースの２～３番手で流れに乗れていたのに、直線で追ってからがサッパリ。２連勝は阪神の稍重馬場で挙げたもので、時計も（１分）３４秒台、３６秒台と掛かっていたからね。京都の開幕週のパンパン馬場でのスピード、瞬発力勝負では限界があったんじゃないかな。馬場が渋って時計が掛からないことにはキツイと思うよ。
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