2015年5月31日日曜日

日本ダービー 2015 敗因・回顧:リアルスティールと福永は4着…

2015 日本ダービー(GI) 東京芝2400m良
リアルスティールの敗因分析

2:23.2 12.7 - 10.9 - 11.8 - 11.7 - 11.7 - 12.5 - 12.5 - 12.4 - 12.4 - 11.9 - 11.0 - 11.7
58.8-59.4M-H


 皐月賞で強い2着、ここでは2番人気に支持されながらも4着に敗れたリアルスティールの敗因を分析していく。


 4着リアルスティールはドゥラメンテよりはいいスタートを切って五分、そこからどうするかなと思っていたが下げて後方を選択する。道中はドゥラメンテをマークする流れの中で多少折り合い面で前向きさを見せるがその程度、完全にマークして中団で進める。向こう正面で緩ませながら3角では前の集団に好位列が追いついてきた中でドゥラメンテマークで前を向けない。直線序盤でようやく外に出して後方列。序盤でさっさと抜け出されるドゥラメンテに対してこちらはスッとは反応できない。そうこうしている間にサトノにも出し抜かれて最後も脚色としては微妙で4着完敗だった。


 ん~まあ今回は高いレベルで騎乗に不満が2つあるけど、そこまで大きなヤラカシはしてないかな。ただその大きくないレベルでのミスが超高速馬場では命取りになったと。圏外まで飛んだのには少なくとも騎乗も影響があったのは確か。


 まず大前提としてこの馬は基本的には総合力で勝負するタイプで、ドゥラメンテはエンジンがかかってからの破壊力、素材の差で勝負するタイプ。それが最序盤でドゥラの後ろについた時点でもう勝敗は決していたかなと思う。まあこれに関しては後ろから行くよと言っておいてサラッとポジションを取っていくミルコの策略もあったとは思う。今回はミルコが完璧だったからね。それと比べるのはかわいそうだけど、まあそれでもあの時点であっさり下げちゃったのがね。その時点で皐月で見せた前半の基礎スピード面の幅の広さを放棄しての後半勝負に徹してしまったと。


 流れの中で考えれば中団以降で進めたのは決して悪いことではないと思うし、ドゥラメンテが勝ちに行く競馬をしてあのポジションだったわけなのでこれより前にというのは福永のハートでは無理だろうからこれは仕方ないと思う。ここは責められんかな。それよりも個人的にやっぱりドゥラメンテの直後で満足していて進路を意識できなかったのがラップ的に響いたと思う。これは多分オークスの競馬に近いんだけど、前が下がってきているのが減速して下がっているのかこちらが押し上げているのかが視覚的に掴みにくいポイントなんだろうと。3角に下りもあるしね。だから福永としてはもしかしたら流れているのでタイトに仕掛けを待ちたいという意識が働いたんだろうが、実際はワンアンドオンリーの年に近い形で、ペースそのものはそこそこ早かったように感じてそれでもL2で11.0が出ちゃうほどで、中盤の緩みが影響したと考えるのが妥当。つまりペースは早かったようで、実際は中弛みをフラットに押し上げてきた後続からすればそこまででもなかったと。そのうえで前が動けないので当然仕掛けが遅れる。その中で、進路をドゥラメンテに絞っていた中で3角で川田に蓋されて前を向けなかった。サトノクラウンとの比較で見ると、サトノは押し上げ気味のレーヴの直後から上手くエンジンをかけて直線に入ってきていて、これが直線で加速する展開の中で置かれた要因になるのかなと思う。


 進路確保できたのが結局サトノ、ドゥラに比べてワンテンポ遅かったのは確かで、それがラップ的にも響いてきているのは4角出口~直線入りが11.9、そこから直線半ばで11.0と1秒近いギアチェンジを要求される競馬になったことを考えると小さくなかったと思うけどね。まあ今回は馬場が異常だし、あの隊列で判断するなら流れていたとみるのは仕方ない、難しい競馬にはなったと思うからそういった要所要所の判断が遅れがちな福永では対応できない難しいレースだったと思う。その点で肚を決めてしっかりと流れに沿って脚を出し切る競馬、そして仕掛けどころまでしっかりと前を向いていつでも動ける体制への持って行き方が完璧だったミルコを褒める方が先かな。1番人気でこういう仕事をやってのけるというのが素晴らしいね。福永の様にやはりどこかで置きにいく、ドゥラマークで安心して相手が勝つのを待ってから追い出すようでは、3歳競走馬の最強を決めるレースでは苦しいね。まあドゥラメンテの才能はリアルスティールよりは上だとは思っているから、もちろん福永の騎乗だけが問題ではない。3~4角での流れが読めていて外からしっかりと動くイメージがあったらもうちょっと面白かったかもしれんが…まあでも読みにくいレースではあったと思うよ。サトノクラウンにL1詰めていたら騎手のせいだけにしても良かったと思うが、結局エンジンがなかなかかけにくい競馬になったとはいえL1はそこそこは落としているし、上位に比べてワンテンポ置かれただけで直線入りの段階で進路は確保できているので、まあL1では伸びてほしかったかなというところ。それに共同通信杯からギアチェンジは一定レベル持っていたはずだから、ここで壁を作っていたとしても置かれる競馬になったというのは馬個体に不満がある要素。もしかしたら2400はちょっと長かったかもしれんね。


 この馬の場合はトップスピードの質、持続力に特化したレースでどこまでやれるかはまだ底が見えないので、上位陣の中で一番適性が読みにくい馬ではあるのだが、現段階では素材として超一級品のドゥラメンテ相手にはやはり総合力で勝負して欲しかったかな。ドゥラより後ろの段階で勝敗は決していたのは確かだと思う。もちろんそういう超ハイレベルな騎乗面での不満はあるし、動き出しのイメージも持てなかったのは福永らしいけど条件的にはいつも以上に読みにくいから今回はなかなか責められん。有馬のジャスタの時みたいに明らかに酷いスローとかならアレだけど、今回はそんなにレース全体を把握するのは楽じゃなかったと思うからね。ただダービーを勝つならどこかでリスクを取らないとダメだね。勝った負けたはともかくとして、他人任せの競馬をしていい時と悪い時の判断をできるようにならんとね。今回は難しいレースだったから仕方ないけど。



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