2015年6月18日木曜日

ユニコーンS 2015 出走予定馬:アルタイル、非常に高い総合力魅力、強敵相手もひけは取らない!



2015 6/21(日) ユニコーンS(GIII) 東京ダ1600m
出走予定・登録馬一覧
ユニコーンS2015出走予定馬


 抽選を無事突破した強豪のアルタイル。昇竜Sではアキトクレッセントが持ち込んだスピード勝負についていき、そこから最後までしぶとく伸びを見せて食い込んでの2着。前走青竜Sではそのアキトクレッセントをマークする形で最後は差したがその外から更に突っ込んできたノンコノユメに差し込まれての2着。賞金が足りなかったが抽選は無事かいくぐってきた。能力の高さは一級品だけに、後はそれを引き出すことができるか。この一戦には注目したい。


 ここ2走は両極端な競馬の中で対応してきたのだが特化型に敗れてしまったという感じ。ここ2走の走破時計やラップ的な判断から見ても非常に高いレベルにいるとは思うのだが。


 2走前の昇竜Sでは中京ダ1400m戦、芝スタートでペースが上がりやすく、34.6-37.6と3秒の超ハイペースを基礎スピードで高いレベルを示していたアキトクレッセントが番手で作り上げる厳しい流れ。ラップ推移も11.3 - 12.0 - 12.3 - 12.2 - 13.1と消耗しているのが一目瞭然だ。この中で内枠から出で少し後手を踏んで後方からの競馬。3角では後方馬群の真ん中から4角で外目に持ち出しながらロスを作りつつ後方で直線。序盤でアキトクレッセントが前から抜け出す競馬の中で後方からジリジリと伸びて離れた3列目、そこからL1で一頭しっかりと伸びてきてアキトクレッセントに迫るも届かなかった。完全にスピードで押し切られた形になり、この馬としてはこのクラスでの1400m戦基礎スピード勝負ではちょっと厳しかった。ただこの流れから最後まで脚を使って伸びてきていたようにポテンシャル面で底を見せずに突っ込んできたという点には高い評価は必要だろうと。時計がかかる馬場で24秒台の決着の中で対応できたというのは個人的にはかなり高く評価したい一戦だった。


 前走の青竜Sでは初のマイル戦ではあったがこの高いレベルを示してきた基礎スピードとポテンシャル面からもアキトクレッセントとの逆転をこの条件でやれるかなという視点で見ていた。正直ノンコノユメの食い込みは予想外だったが、昇竜Sを最上位視はしていた。その中で今回はアキトクレッセントが48.9-47.5とコントロールする形で逃げてレースを作る。12.3 - 12.1 - 11.5 - 11.7 - 12.2のラップ推移でL3最速戦、TS持続力が高い割合で問われる競馬となった。今度はしっかりとまずまずのスタートを切ってアキトの直後でレースを進める。3~4角でもポケットで進めて2列目で直線。序盤でアキトが明確に出し抜く流れの中で追い出されつつジリジリと反応。L2で単独2番手に上がると目標のアキトをL1でしっかりと捕えたがその外からノンコノユメにやられた。それでもスローからのTS持続戦という中でしっかりとペースアップの流れに対応できたのは大きい。もちろん前を向いてスッと引き離したノンコの出し抜きも高いレベルで評価しているが、その直後でワンテンポ遅れながらもしっかりと脚を使って最低限ついていき、L1で捕えたというのは大きい。ノンコノユメは基礎スピードが問われずTS特化になったことで爆発的に脚を使ったと思うが、この馬自身もかなり優秀なラップ推移の中でいい脚を使ってきている。馬場を考えてもかなり高いレベルだったといえる。


 今年は非常にこのダート路線がハイレベルなのだが、昇竜、青竜、端午S組は特に印象的。ゴールデンバローズもヒヤシンスSのレースレベルはともかく抜きん出たパフォーマンスで走破時計も優秀と、最上位陣は拮抗しているとみている。その中でマイル適性を見せたこと、幅広い展開に対応できたこの馬は最上位陣の中で最も信頼できる一頭と言っても過言ではない。ただ、同時にこのクラスに入った時に強烈な武器と言えるものもまだ見せていないのが現実である。この距離ならアキトクレッセントにとも思うがアキトも基礎スピードを殺した前走を考えるとまだ平均的な競馬に持ち込んで良さが出る可能性がある。前走敗れたノンコノユメもスローからのTS持続なら一枚上のパフォーマンスを見せられた。ゴールデンバローズはトップスピードの質は未知数だが高いレベルで基礎スピード、ポテンシャルを見せてきている。その中でこの馬にはまだハイレベルなところで明確な武器はない。その代りに総合力の高さが非凡である。余程極端な展開にでもならなければ恐らく好勝負はできる。勝ち切るとなると幾らか恵みが欲しい、そういう感じの馬だろう。タフ馬場、軽い道悪の一貫ペースでも緩んでも大丈夫、スローのTS持続特化戦でも大丈夫。後はこのレベルのライバルたちを相手に総合力を活かしてどこまで太刀打ちできるかだ。1400では基礎スピード戦でちょっと苦労していた印象で、府中のマイルなら単調な競馬でどこまでパフォーマンスを上げてくるかは興味深い。いずれにせよ個人的にかなり期待している1頭であることは間違いない。



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