2015年9月23日水曜日

第26回テレ玉杯オーバルスプリント②

では出走馬の評価をしていこう。

1枠1番ジャジャウマナラシ
昨年末に行われた園田・兵庫ジュニアGPを勝ちNAR最優秀2歳牡馬に選出されるも、今年に入ってからは9戦して川崎のA2下特別でやっと1勝を挙げただけとやや不本意な成績が続いている現状。
ただ、今年は不向きな距離のクラシックや強力な相手で適性が微妙な芝のレースが続く中央参戦が影響し結果が残せなかったと思えば納得、今年になり唯一勝利した川崎のA2下特別は今回と同じダート1400Mと久々に自身ベターの条件の距離で走れるだけに、ここはNAR最優秀2歳牡馬に相応しいレースを見せて欲しいが、暑い時期に新潟に輸送がありながらも連闘するなど過酷なローテーションの反動が心配だし、南関勢が相手ならともかく、今回は中央勢が相手と思えば勝ち負けするには厳しい印象があるのは確か。

2枠2番ルベーゼドランジェ
名古屋大賞典勝ちなどダートOPで活躍しているダノンカモンの半妹で、デビューこそ3歳の5月と遅かったがダート短距離で勝ち鞍を積み重ねてOP入り、初のOPクラスでの競馬となった前走の盛岡・クラスターCではそのスピードを評価されて2番人気に支持されたが、出脚がつかず最内枠が災いして包まれてしまい10着惨敗と人気に応える事が出来ずに終わるも、前走の敗因はモマレ弱い逃げ馬が自分本来の競馬が出来なかった事に加え、過去の勝ち鞍は平坦の小倉・京都のダートのみで坂のある阪神ダートでは3戦して全て着外に敗れている事から同じく坂のある盛岡コースは不向きだった可能性があり、平坦の浦和コースならば巻き返しは可能かも知れないだけに前走の敗戦だけで見限るのは危険、あとはモマれると力を出せない馬だけに同型を捌いてハナへ行く事が勝ち負けの必須条件となる。

3枠3番エプソムアーロン
中央OPから大井の高橋三郎厩舎へ移籍、当時のステイブルメイトで攻め馬駆けでは定評のあるフジノウェーブをあおるなど常に攻め馬では抜群の時計を叩き出したり、12年の武蔵野OPやロイヤルCで見せ場を作るなど素質の一端を示したが結局勝ち負け出来ずに高知へと移籍、裂蹄持ちの馬だけに暖かい高知の水が合っており、移籍後はダートGの兵庫GT2着やこれまで15勝を挙げるなどの大活躍。
とは云えども今年で11歳になる馬で前々走の佐賀・サマーチャンピオンの結果から大崩れこそしないが中央勢が相手の競馬で突き抜ける事が出来るかは微妙な印象があるのは確か。


4枠4番リアライズリンクス
この馬は再三指摘しているようにスピードに乗るとハイラップを踏んで逃げる事が可能だが、スタートダッシュが鈍くトップスピードになるまで時間を要するタイプと云う部分で、前走のアフター5スター賞は一息入れた事もあってスタート直後の反応がいつもにも況して鈍く、ヤネが必死に押しても全く前に行けず途中でハナへ行くの諦めてしまった。
それだけにハナへ行くまで包まれる可能性が少ない外枠がベターと思えるだけに、今回引き当てた4番ゲートは決してプラス材料ではないし、内にルベーゼドランジェ、外にサウンドガガと強力な同型に挟まれた事も気になるトコ、前走を見ても判る様にハナへ行けなくとも大崩れしない事から一介の逃げ馬でないのは確かだが、それでも抑えて味があるタイプとは思えないだけにスタートから押して敢然とハナを主張して完全燃焼するしかない。

5枠5番メジャーアスリート
2歳時は2連勝の勢いを活かして川崎・全日本2歳優駿に挑戦しオーブルチェフから3/4馬身差の2着と好走したが、勝ったオーブルチェフがスタートで躓き自分の競馬が出来なかっただけの話で力量差は歴然としており評価は微妙、また早熟タイプの馬で3歳以降は準OP特別で1勝だけで昨年の9月に川崎へと転厩するも8戦未勝利で今年の6月に兵庫へと移籍したが当地でも5戦して未勝利で、短距離重賞で勝ち負けするだけのスピード不足は明らか。

5枠6番レーザーバレット
3歳時はUAEダービーに挑戦したほどの素質馬で、その後は海外遠征の反動が出たのか実戦から半年以上も遠ざかったが、復帰後は1000万条件を2着・1着とアッサリと通過、準OP初戦の阪神の特別ではジョーメテオを降して快勝しOPクラス入りしたが、その後は降級・昇級を繰り返しOPクラスでは勝ちあぐねていたが、昨年11月の府中のOP特別2着をきっかけに一皮剥けてOPクラスでの好走が続き、初の地方参戦となった名古屋・かきつばた記念で2着するなど小回りも問題無し、初の地方参戦となった名古屋・かきつばた記念で2着するなど小回りも問題無し、前走の佐賀・サマーチャンピオンは一息入っていた事でプラス12Kとやや太目残りでの出走が影響して3着と敗れたが、今回は一叩きした上積みが見込めるだけに前進は可能。

6枠7番サウンドガガ
これまで中央で挙げた7勝の全てが1200Mと云う短距離ベストのタイプだが、地方ではマイルの昨年の川崎・スパーキングレディーCを勝ち、今年の川崎・スパーキングレディーCでも2着するなど小回り適性があるだけに浦和は初コースだが問題は感じない。
確かに今回は同型のリアライズリンクスの存在が気になるが、控える競馬で勝利した事があるだけにハナには拘らず自分のペースで競馬が出来るかが今回の勝敗の鍵となる。

6枠8番タッチデュール
レベルが低い今の南関所属のオンナ馬が相手ならソコソコ頑張れるだけの能力はあるが、今回のような南関や中央所属のオトコ馬が相手では通用しないのは明白。

7枠9番ビームライフル
中央時は1000万条件でアタマ打ち、しかも中央在籍時は芝の1800~2000でしか勝利していない馬でダートと短距離適性に疑問があり、現実に南関転入後は2戦して何れも大敗を喫しており重賞云々以前にダートで勝利出来るかすら危うい印象。


7枠10番トーセンジャガー
中央OPから7歳になり南関へと転厩、中央時代に昨年の新潟記念でマーティンボロからコンマ1秒差の競馬をしている事から決して下り坂の移籍ではない印象もこの馬のベストは芝のレースで、現実に南関転入後は7戦して未勝利とダートはソコソコこなす程度で抜群の適性があるのとは思えないだけにここは見送りが正解。


8枠11番タガノトネール
3歳の6月よりダート路線へと舵を切り、その後は一進一退の状況が続いたがジワジワと力をつけて昨夏にようやく準OP入り、それからは2着が続くなどやや足踏みが続いたが今年の2月にOP入りすると阪神のOP特別勝ちを経て重賞初挑戦となったプロキオンSで勝ったベストウォーリアのコンマ4秒差の4着と結果を残し、その勢いで臨んだ前走の佐賀・サマーチャンピオンで待望の重賞初勝利に成功した。
ただ、気難しい部分があるのかこれまでスンナリと先行出来ないと大負けするケースが目立ち、それだけに藤右衛門川が横切っている事からトラック内に橋が2ヵ所有ると云うトリッキーな浦和コースを気にしないかが気懸りも、それをクリアすれば勝ち負けして当然の能力の持ち主なのは間違いない。


8枠12番リックムファサ
中央準OPから笠松へ転厩し、地元を使わずここが地方初戦となる。
中央時代は1200~1600の距離で結果を残しているが、準OP入りしてからはややアタマ打ちの印象が強く、地元の笠松での自己条件ならば通用しても不思議ではないが中央OPが相手のここでは格下感は否めず軽視が妥当。


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