2015 11/8(日) みやこステークス(GIII) 京都1800m
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今年はアンタレスSを制覇、平安Sでも強い競馬での2着とGIでもと思えるパフォーマンスを上半期に見せていたクリノスターオー。しかし帝王賞では力負けし、エルムSでは新星の台頭を許す形となった。本番を見据えればそろそろ結果を出しておきたいところ。新星に古豪が織り交ざる絶妙なメンバー構成の中でダート最強世代の5歳馬が存在感を再度魅せることに成功するか。
基礎スピード面に対しては高いレベルのモノを持っているとは思うんだが、それでも前走エルムSの負け方はちょっと気に入らなかった。高く評価している一頭なんだが今回は勢いに乗った新星もいて、古豪ローマンレジェンドも復活の兆しをジワリと見せてきている。正念場の一戦だ。
まずは直近の勝利となっているアンタレスSから振り返りたい。阪神ダ1800m戦でペースバランスは48.1-49.5とハイペース、12.0 - 12.1 - 12.1 - 12.3 - 13.0と綺麗な消耗戦になっている。内枠から積極的な逃げの手に打って出たアジアエクスプレスを外枠から五分のスタート、目標にしながら番手につける。そのままレースをしっかりと流れさせてハイペースに持ち込み3角。3~4角ではこの馬にしてはしっかりと手応え良く進めて直線。序盤で一気に並びかけるとL1でアジアを捻じ伏せて後続のナムラビクターの追撃も問題とせずに押し切った。時計的にも50秒を切ってきているようになかなかの高速決着、単調なスピード勝負に持ち込んでしっかりと捻じ伏せる強い競馬ができたと言っていいだろう。一方で1800ではスピード不足のナムラビクターが3着、ローマンレジェンドは3角で不利があったこともあって崩れているがアジアエクスプレスも含めて全体のレースレベルがそこまで高かったかは疑問の余地はある。少なくともBSN賞で休み明けにハンデ差があったにせよアジアは強気の競馬で4着に敗れているのも確か。クリノも強い競馬なのは確かなのだが、新星たちに対して優位なパフォーマンスとまでは言い切れない。
平安Sは内容的にも強かった。京都ダ1900m戦でペースバランスは合算推定で48.5-48.4と綺麗な平均ペース、12.6 - 11.9 - 11.7 - 12.0 - 12.2 - 12.5と中盤緩んだが向う正面での動きもあって5Fのロンスパ、L4最速で坂の上りのL5地点で11秒台に入ってくる特殊な競馬。内枠からインカンが外枠からアジアとの先行争いをけん制しているうちに最内からインカンにハナを奪われる形になる。クリノとしてはこれを行かせてペースを引き上げてという競馬に持ち込むべく向こう正面で意識しながら外からタガノも上がってきたのでここで一気にスピードに乗せて3角に向かう。3角の下りで更に最速という流れに先頭列雁行状態の真ん中で進めていく、相変わらず手ごたえは悪いがいつぞやのシリウスSほどではなく2番手キープで直線。序盤で手応え微妙、インカンに振り払われ、L1も苦戦するがそれでも手応えの割に踏ん張って2着確保となった。この馬はコーナリングがかなり下手くそで、過去も3~4角で加速していく流れに置かれて動けないことが多かった。ただ京都でコーナーに入るまでにスピードに乗っていたことと結局3角の下りもあって幾らかマシだったという感じ。1900m戦だし幾らか息も入ってからのロンスパという競馬だが、通した位置を考えるとやはり強い競馬ではあったと思う。
帝王賞ではハイペースもあったし前述のコーナリングの拙さが露呈して3角に入って以降は全然ついていけず、そのまま直線では手応えの割には頑張ったものの完敗を喫した。個人的にはやはり前走のエルムSが不満で、札幌1700m戦、合算になるがペースバランスは47.9-49.0とハイペース、12.1 - 11.8 - 11.9 - 12.0 - 13.3というラップ推移でL1はかなり減速、基礎スピード戦になったという形だが、向こう正面からジェベルムーサが淀みのない中で一気に捲ってくるという競馬だった。外枠からポジションを取り切れずに2列目雁行状態の外から進めていくという形にはなる。向う正面で外からジェベルムーサが捲ってきて早い段階で前に出られてしまう。3~4角では2列目外から必死に食い下がろうとするが手ごたえ悪く差を付けられて4番手で直線。序盤でそこからいつもは手応えの割に延びてくるが今回はそれも地味。それでもL1はエーシンに差を詰めようとしたが決定的とならずの4着完敗だった。まあ枠が悪かったしある程度仕方ないと思うところもあるが、それでもエーシンモアオバーは交わしてほしかった。この展開で捲ってこれてしまったジェベルムーサは手放しで称賛するしかないし、速さで勝負する馬ではないので3~4角で11秒台に入ってくるようなラップ推移だとそこでの苦戦はやむを得ないかなとは思う。それと昨年のエルムSは道悪でもあり絶対的なペースは速かったがバランスで見ると47.7-48.1でせいぜい平均ペースである。もしかしたらだが1800なら基礎スピードで優位に立てても1700で外枠でとなるとこのペースは少々厳しかったかもしれない。
まあ色々と考えられることがあるし、この馬の能力そのものは高く評価しているので京都なら強く狙いたいなというのが基本線。まずエルムSは多少不満はあったが枠やペースも厳しかったし早めにジェベルに来られたのも辛い展開だった。1800なら最序盤ある程度飛ばしてもアンタレスSで見せたようにオーバーペース気味の感じにはならないだろうと。それと、この馬はここでずっと言ってきていることとしてはコーナーでの動き出しが鈍い。特に阪神だと顕著だったし、懸念していた大井の帝王賞でもコーナーで下がってしまった。コーナーでの加速が苦手な馬なのだが、昨年の平安Sを勝った時は割とスムーズに番手から加速ラップに対応してきていた。これは恐らく3角の下りの影響が大きいかなと。今年の平安Sでもそうだがしっかりとスピードに乗った状態でコーナーには入れれば問題はないし、京都ならコーナーでの多少の加速は対応してこれるという印象を持っている。今回は相手が厄介で特に新星候補はなかなか侮れない。基礎スピード面での比較で言うなら開催日は違うにせよモンドクラッセの走破時計にエルムS時で見劣っているわけで、安泰とは言えない。ダノンリバティもアジアエクスプレス比較なら基礎スピード戦での強敵になってくる。特にこの馬はコーナーで器用に立ち回れない分どうしたって逃げ馬を突きながら目標になるのを覚悟で積極的に進めていくしかない立場。その点で勝ち切れるかどうかという点で誰かにマークされたり或いは怖がって逃げ馬に楽をさせたりとなると難しくなる。幸はダートではその辺りのバランスが非常に上手いしこの馬のことをわかっていると思うのでそこは信頼したいところでもある。この馬は割と人気をすぐに落としやすいし個人的にも割とリズムが合っている馬。強敵はもちろん多いが京都1800ならというところはあるし道悪のエルムSで高速時計に対応していて馬場が渋っても軽いスピード勝負になっても面白い。出来ればモンドクラッセを突いて単調な競馬に持ち込みたいところだ。
プレミアムインフォメーションで飯村トラックマンが推奨しているように、前走の走りから1000万でも通用するレベルとみた。ハービンジャー産駒は、今のの芝100%の中山芝コースはデータからピッタリ。ここは人気でもこの馬から狙う。
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