●2015金鯱賞のレース回顧
金鯱賞(GII) 中京芝2000m良
1:58.8 12.4 - 10.6 - 12.4 - 12.0 - 12.2 - 12.3 - 12.0 - 11.8 - 11.1 - 12.0
59.6-59.2M
ペース的には平均で思った以上には流れたかなという感じ。ただそれでもペースがある程度上がった分だけどうしたって仕掛けが遅れてコーナーの下りでも前が仕掛けを待ちながら直線序盤の上り坂でギアチェンジを伴うトップスピード戦。L1では結構落としてはいるが全体のペースとここからの最速11.1を考えるとまあ納得の範囲かな。高いレベルで全体の総合力が問われたし、結果的にディサイファが2着だったのもこのペースで2列目を取れたってのが大きい気がするね。逆にフロストはペースがちょっと速かったかもなあという感じはある。
1着ミトラは五分に出て二の足で楽に好位にはつけるが無理をせずに好位で進めていく。道中も好位の外で折り合わせながらレースの流れの中でしっかりとついていって3角。3~4角では3頭分外から勝ちに行く立場になって直線。序盤で加速するという段階で楽な手ごたえでギアチェンジしてクラレントやパッションに並びかける。L1で抜け出すとそこからはディサイファの追撃も問題とせずの完勝だった。正直3角までは嫌な位置だなとは思っていたんだけど、結果的にペースも速めだったしコーナーで動く意識が各馬もなかったので仕掛けを待てたってのが中日新聞杯とは違ったとみていいだろうね。本当に余力を持って直線に向かったときの器用さってのは素晴らしくて、上り坂で相手が待って出し抜くのを基本としているクラレントだし、ここをギアチェンジで上回ってきたという点でも基礎スピードの幅の広さが本当にこの馬を強くさせているなと思う。普通これぐらいのペースになるとそこまでいい脚を使えない、削がれちゃうんだけどこの馬は中距離以上になった時にその感覚がほとんどないんだよね。ペースが上がってもしっかりといい脚を要所で使ってくるからある程度流れた方がこの馬としてはより高いパフォーマンスを見せやすい。総合力がかなり高く、基礎スピードの幅がかなり広く、トップスピードの質、持続力も一定以上。今までずっとマイル路線だったのがもったいないぐらい強いね。ディサイファをL1で寄せ付けないってのはかなりのレベル。有馬に出てきても勝負になる一頭だとみているので是非参戦してもらいたい。柴山は今日は及第点の競馬だったかな。まあ先行争いを見ながら好位の外ってのは早仕掛けされたときに良さが出にくいけど、前にプレッシャーをかける感じで3~4角で仕掛けずに我慢する辺りは良かったと思う。レースの運び方でちょっと危うさはあったけど、勝負どころの判断は良かったなという感じ。馬の適性をシッカリと分かっている騎乗で、有馬記念ではしっかりと内で我慢できるポジションを取ってほしいな。まず出てからだけど。
2着ディサイファは最内枠からまずまずのスタート、そのまましっかりと主張して2列目のポケットをしっかりと確保する。道中も逃げるメイショウマンボの後ろで少しスペースを置いて3角。3~4角でも最内で我慢しながら2列目ポケットのまま直線を向く。序盤で一つ外に出してパッションダンスの直後を窺いつつジリジリ、L1で進路をしっかりと確保してバテ差しと行きたかったが詰められずミトラには完敗だった。ひとまず2列目ポケットを獲れたのが全てでここはやられたなという感じ。四位の好騎乗だと思う。正直今回のようなレースの流れが読みにくい中での最内枠だとポジションとるのは簡単ではないんだが、しっかりと取り切ったこととマンボが行ってある程度流れたことでミトラがそこまで前前内内に切り込んでこなかったというのも大きいかなと思うね。ただこの展開で2着まで食い込めたのはポジションを取れたからに他ならない。L1でもうちょっと詰めてほしかったのはあるしもしかしたら出来落ちが若干あったかもしれないなと。このTS持続戦という展開でL1での競り合いでサトノノブレスと互角ってのはちょっとイメージにはないなあという感じ。ミトラを詰められなかったし、個人的にはちょっと不満の残る部分もある。この展開でしっかりと2列目を取れたのは良かったと思うしなあ。まあ使い詰めているから一度リフレッシュさせてほしいな。
3着サトノノブレスは2番枠からまずまずのスタート、そこからある程度押して先行争いに入っていきつつも結局はディサイファの後ろで落ち着く。道中もミトラより後ろで進めて内内で3角。3~4角では最内から外に誘導していきながらパッション、ミトラを目標にして2列目で直線。序盤でミトラの後ろから早々に進路を作るがここでの伸びはイマイチ。L1でジリッと伸びて来てディサイファとの競り合いまで持ち込んだが惜しくもアタマ差及ばずの3着となった。まあ復調基調にはあるなという感じ。トップスピード戦になって甘くなりがちだったTS持続力がここではディサイファと比較できるレベルまで来た。まあディサイファがちょっと落としている可能性もあるラップ推移と内容ではあるんだけど、ひとまずミトラには完敗したし中距離での総合力勝負では1枚は落ちる。昨年の内容と比較しても昨年の方が強い競馬だったと思うし相手関係を考えてもラストインパクトとは近いタイプなんだろうなと思う。今年のJC出てても面白かった一頭ではあったと思うが、この馬も極端な競馬にならずある程度総合的な要素が問われたうえで恐らくポテンシャル戦の方がいいと思うんだよなあ。この一戦で調子は上がってきたと思うので次走はどこかにもよるけど注目したい。
4着マイネルフロストは出負けして後方からの競馬になる。そこから徐々にリカバーはしていきながら中団に取り付く感じで1角。ある程度縦長になる中でそれでも向う正面では中団に近い位置で追走し3角を迎えていく。3~4角では外々から押し上げていくような感じで中団で直線。序盤でそこから追い出されるとジリジリと伸びて来て2列目に並びかけてくる。L1でそこからのもう一伸びが欲しかったがなだれ込むだけに終わっての4着完敗だった。ん~出負けが響いたかなあ。もうちょっと前目で競馬できるイメージで行ったんだけど、坂スタートで上手く前に行けなかった感じもあるし、同じ坂スタートの中山記念では結構いい感じだったから期待したんだけどスタートが結果的に響いたのは確かだと思う。ミトラの後ろぐらいで競馬ができていたらという感じ。まあそれと全体がそこそこ流れたというのもあるかな。やっぱり基礎スピード面をある程度要求されちゃうと微妙なところもあるね。そういったところを複合的に見た時にあと一歩がいつも足りないんだよなあ。まあ逆に言えば上位3頭とは少なくない差があるってことではあると思うんだけどね。
5着クラレントは大外枠からまずまずのスタート、内に進路を取ってハナのイメージで行くがメイショウマンボが主張したので番手外で譲る形。出していったのでコントロールしながらの競馬にはなるが、レースをある程度の流れで進めて番手のまま3角。3~4角ではマンボを見ながら仕掛けを待ちたいところだったがパッションのミルコが並びかけてきたのでここで仕掛ける。序盤では先に仕掛けたパッション、ギアチェンジでミトラに並びかけられる。L1では下がってしまったがそれでもパッションの前には再び出ての5着と掲示板は確保した。う~ん、やっぱり本質的にはU字向きではあると思う。2000でも1周コースでとなるとなかなか乗りにくそうな感じではあったかな。コーナーで動いてきたパッションの影響もあってある程度早めに仕掛けざるを得なかったし、この距離だと総合力はミトラに見劣ってTS持続でディサイファ以下に見劣ってきた。そう考えるとやはりワンパンチ足りないなと。2000でも府中なら違うだろうが、ひとまず中距離での総合力勝負では底が見えたかな。
6着ベルーフは五分のスタートからちょっと不利があって後方に下げるという感じで進めていく。道中もマイネルフロストに近い位置で進めながら3角。3~4角でも中断の最内で我慢しながら直線。序盤で外に進路を誘導していくが最速地点で置かれる。L2でもなかなかうまく進路を確保できずにL1はジリッとは伸びて来ていたが及ばずの6着だった。う~ん、大きなミスはないけど進路どりのイメージはイマイチだったしポジションも不利を受けて悪くなってしまったりと、色々な部分が噛み合わなかった結果かなという感じ。ちょっとかわいそうな競馬にはなったがこれで最後マイネルフロストに詰めているんならそこまで悲観するほどではないかな。もうちょっとのびのびと走らせてほしい感じはあるんだけどな。う~ん…。
8着レーヴミストラルは出遅れて最後方からの競馬。道中も追走に汲々としていて離れた後方集団で3角。3~4角でもペースが上がらない中で中目を追走、直線で大外に持ち出しての勝負。序盤でそこから最速地点でスッと伸びて来て中団までは詰めてくる。L1でもう一伸び欲しかったがそこからの伸びはイマイチで8着完敗だった。ん~一瞬の切れはいいんだよなあ、青葉賞を見ても。ただそこから突き抜けるTS持続力がないから一線級とは思わない、ってのがまず一つある。今回もペースがそこそこ上がった中で懸念された基礎スピード不足をやっぱり確実に露呈させてしまったわけだし、そこからTS持続戦でL1までしぶとく差を詰めてくればってところでマイネルフロスト比較でもL1差し込めていないからなあ。その点を考えてもやはり現時点では足りないというしかないな。もうちょっとスローでポジション差がなければというところだったけど、まあそれ以前に能力的にちょっと足りないと思う。せめてスローならスローでTS持続力が非凡とかなら弱点があっても面白いんだけどね。武器がそこまででもないからなあ…。成長が欲しいと思うしレーヴドスカーの傾向から考えると古馬になってってのも?がつくし、あまり追いかけない方がいい一頭だと思う。
昇級初戦の前走は、出遅れながらも3着と好走したクライスマイル。さらに、昨年のレパードS(G3)でも2着と好走した実績がありクラスの壁はない。全3勝中2勝をあげている東京へ舞台が変わるのも同馬には大きなプラス。しっかり結果を残すだろう。
式別:三連複
方式:フォーメーション
1頭目:6
2頭目:2.8
3頭目:2.4.5.7.8.11.12
組み合わせ数11点
投資金額各100円
的中配当:7,200円 回収金額:7,200円
競馬情報サイトはいろいろ試してきましたが、、
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