続いて、金鯱賞だよ。
ミトラは、先行勢を見ながらジッとできていたし、スムーズな競馬ができていたね。それにしても、直線では追い出しを待っていたほどで、追ってからもまったく危なげなく抜け出したように、力の違いを見せつけた感じ。調教でも体を使って力強い走りをしていたから、デキも良かったんじゃないかな。来年は明けて8歳になるだけに、さすがにこれ以上の上積みを期待するのは酷だけど、今回のような競馬ができていれば大崩れはしないはず。無理をしないで、自分の競馬ができれば…ってところだろうね。
ディサイファは、3~4番手でスムーズに流れに乗れていたうえに、1番枠を利してインでロスのない競馬ができている。最高の競馬ができても直線へ向くとモタモタしていたように、積極的な競馬をすると甘くなるんだろうね。2着に上がれたのは他の馬が案外動けなかったから。前走の天皇賞・秋(8着)にせよ、ワンパンチ足りない感が否めないなぁ。
サトノノブレスは、中団からジックリ行っていた割に、直線で追ってからがジリっぽかったね。負けるにしても、せめて伸びあぐねていたディサイファは交わしてほしかったのが正直なところ。2000mあたりで勝負するには決め手が足りない感じだし、2400~2500mぐらいあった方がいいでしょう。
マイネルフロストも中団でジックリ構えて終い勝負。3~4コーナーでは手応え良く上がって行けていたけど、あれだけ外を回ったら苦しいよ。外枠で仕方ない面はあるにしろ、どこかで内へ潜り込むなり、いくらでも工夫はできたと思うけど…。まぁ、厳しい競馬になりながらも、最後は良く詰めて来ている。調教の動きからも復調の兆しは見えたし、そろそろチャンスがあるんじゃないかな。
クラレントは、2番手で流れに乗れていたのに、追ってからがだらしなかったね。2000mは今回が3回目で、1600~1800mを中心に結果を出してきた馬。2000mの決め手勝負だと分が悪かったということだろう。
ベルーフは、中団のインでロスのない競馬ができていたんだけど、この馬も追ってからがだらしなかった。最後までダラダラ走っている感じで、ピリッとしたところがひとつもなかったから…。気難しいところでも出してしまったのかな。
パッションダンスは、好位で流れに乗れていただけに、もっと頑張ってくれると思ったんだけどね。休み明けでも調教ではしっかり走っていたとはいえ、プラス10キロの馬体重が示す通りで、いくらか重目残りだったのかも。それに、道中で落鉄もしていたみたいだから、今回の結果は度外視でいいんじゃないかな。
レーヴミストラルは、ペースが極端に速かったわけではないのに、後ろからジックリ行き過ぎ。無理して早めに動いたら甘くなると思って、終い勝負に徹したのかな。だとしたら、追走が楽になるぶん、もっと長い距離の方が競馬はしやすくなりそう。条件替わりで改めて期待しよう。
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