2015年12月16日水曜日

第66回全日本2歳優駿②

では出走馬の評価をしていこう。

1枠1番アンビリーバボー
道営デビュー組だが半兄に10年の鎌倉記念馬で全日本2歳優駿で3着したキスミープリンスがいる血統で、前走の水沢・南部駒賞2着を含めて【1・3・0・1】と底を見せていない印象もあるが、これまで一線級相手の競馬の経験が無い1勝馬にここで勝ち負けを期待するのは酷で、試金石の一戦と考えるのが妥当だろう。

2枠2番ラクテ
ゴールドジュニアーを勝利して1番人気に支持されたハイセイコー記念では必勝を期して前走のゴールドジュニアー同様に逃げの手に打って出たが、2番手のフォクスホールに終始プレッシャーをかけられる厳しい展開になった事が影響して最後は脚色が一杯になり4着に沈む。
ただ、アンサンブルライフを降した13回大井・つばめ特別で控える競馬をして勝利しているように一介の逃げ馬とは思えないのは確かで、前走の敗因は安易に逃げた事が裏目に出てしまった印象があり、先を見据えて控える競馬をしていれば結果が違っていたかも知れない。
しかし、今回は前走で完敗を喫したトロヴァオや6連勝中のポットガイや北海道2歳優駿2着のスティールキングらの地方デビュー組に加えて、中央所属馬らとの競馬になる今回は明らかに前走より1枚も2枚も相手が上がっており、ラクテ自身も初の輸送競馬に初コースなどクリアすべき課題が多いだけに勝ち負けを狙うより来年を見据えて控える競馬を試すのがベターと思える。


3枠3番マイタイザン
デビュー以来、土付かずのまま兵庫若駒賞を勝利して重賞制覇に成功したが、続く地元代表として臨んだ兵庫ジュニアGPでは終始レースの流れに乗れず7着と惨敗、中央勢に先着が叶わなかったのは仕方ないとしても、南関で11戦1勝のジョーフリッカーにも先着出来ないのでは能力不足で、今回勝ち負けするのは厳しいだろう。


4枠4番ポットガイ
左肩跛行のため出走取消

5枠5番アンサンブルライフ
前々走の鎌倉記念ではポットガイの2着と敗れたが、これはスタート直後に他馬が追突した不利があり自分の競馬が出来なかった事が敗因で、初めてハナへ行けず道中で砂を被り嫌がる仕草を見せた事から2角手前で外へ持ち出すと馬が行く気になってしまい無理に抑えるよりはと外から先頭に並び掛けた事でオーバーペース気味で競り合う形になり、ちょくごの3番手に居たポットガイの格好の目標になっただけの話で、やや強引な競馬をしながら直線で二枚腰を使ってポッドガイに食い下がった事を考えればある意味勝ったポットガイより強い競馬をした印象で、事実ハナを奪って自分本来の競馬をした前走の平和賞では道営デビュー組のモリデンルンバやハイセイコー記念2着のグランユニヴェールを封じて逃げ切り勝ちを収めて巻き返しに成功した。
ただ、前走でグランユニヴェールに先着したが、これは初コースでグランユニヴェールが集中力を欠いた事が大きく、初モノ尽しだったと云えどもハナへ行った13回大井・つばめ特別でラクテに完敗を喫している事を考えると鎌倉記念・平和賞組はハイセイコー記念組より一枚落ちの印象があり、ここで勝ち負け可能かは正直微妙、何れにせよ逃げてベストの馬だけにレースではハナを主張して完全燃焼して欲しい。

5枠6番サウンドスカイ
デビューから2戦は芝を使ったが4着・9着と結果を残せずダートへと方向転換したのが奏功して未勝利・特別と2連勝、その勢いで臨んだ前走の兵庫ジュニアGPでは好位のポジションをキープするとジックリと構え、レースが動いた3角でも慌てず騒がずワンテンポ遅らせて仕掛けると直線で粘るコウエイテンマをアッサリと交わしてゴール、2着との1馬身1/4差と云う着差以上に余裕を感じるレース内容で完勝した。
ただ、前走を楽勝したと云えどもサウンドスカイ以外の中央勢は全て初ダートで、地方勢も鎌倉記念9着のナイスヴィグラスや平和賞7着のジョーフリッカーと云うかなりの低レベルの面子での競馬で他の中央勢とのダート経験の差が勝利に繋がった印象もあるだけに、前走より中央・地方のレベル明らかに上がった今回に前走と同様の芸当が可能かは判断するのが難しく、サウンドスカイが今後ダート路線で通用するかどうかの試金石の一戦と考えるべきかも知れない。

6枠7番トロヴァオ
道営時代の実績は3戦1勝で重賞出走歴も無かったが、道営時代に敗れた2戦はサンライズC馬タービランスが相手だから仕方ない、現実に南関転入初戦だったハイセイコー記念ではゴール前でキッチリと伸びて南関デビュー組を一蹴して勝利するなど能力の高さを証明した。
キャリアが浅く前々走のウィナーズチャレンジではゴール前で外へ大きくヨレたり、ハイセイコ記念でも集中力を欠き直線で抜け出すのにモタつくなど如何にも荒削りのレース振りが目立つが、それでも4戦してオール連対はこの馬の能力の証で、ハイセイコー記念以来の実戦となるが馬場見せを兼ねての川崎本場の追い切りを含めて中間の乗り込み量が豊富で仕上がりは万全と思え、確かに今回の相手は強くなったが初の左回りに対応が可能なら勝ち負けする公算は大。

6枠8番オーマイガイ
母のリスティアアスリーの半姉にはエリザベス女王杯勝ちのエリモシックやリディル・クラレントの母のエリモピクシーが居るなど母系は芝向きの血統だが、父のパイロが出たのか現在はダートを使い2連勝中。
レース振りはスンナリと先行してレースの流れに乗り、直線で抜け出す器用な競馬が出来るタイプで、前走の府中・オキザリス賞で左回りを経験しているのはプラス材料だが、これまでワンターンの競馬の経験しかなくどちらかと言えば短距離ベターの印象があるだけに、コーナー4つの競馬に加えて距離延長に対応出来るかが勝敗の分かれ目となる。

7枠9番エネスク
二代母に南関の名牝のロジータが居る血統やダートで2戦2勝の実績とプラタナス賞をレコード走で勝利した事から北海道2歳優駿では1番人気に支持されたが、初ナイターに戸惑ったのかカカリ気味での追走となり、向う正面で早くも先頭に立つ競馬になった事が結果的に致命傷、人気を背負っているだけに各馬の格好の目標となり、道中で折り合いを欠いた分だけゴール前で失速してしまい3着に沈む。
スタートで後手を踏み後ろからの競馬となったプラタナス賞を除けば、デビュー戦でも行きたがる部分が見られるなど道中の折り合いが課題、道中巧く脚をタメれば終い確実に切れるタイプだけにヤネの内田博幸がキッチリと馬を折り合わせれば前走からの巻き返しは可能。

7枠10番レガーロ
1番人気に支持されたデビュー戦はスタートで後手を踏んで後方のままと全くレースせず11着と惨敗したが、その後は2連勝と巻き返しに成功、特筆すべきは前走の京都・もちのき賞で1800Mで1分51秒7と云う優秀な走破時計以上に2~3馬身差をつけて流れ込みを図るスマートシャレードをゴール前で一気に交わして抜き去った凄みある末の切れ味で、初コース・初ナイターなどクリアすべき課題があるのは確かだが、前走の内容から突出した能力の持ち主と思えるだけにスンナリとレースの流れに乗れば突き抜けても不思議ではない。

8枠11番コウエイテンマ
2勝を挙げて小倉2歳Sで5着した実績はあるが、前走の兵庫ジュニアGPでは初ダートだけに半信半疑の印象があったのは確か、しかしレースでは1角手前でハナに立ちレースの主導権を握り、3角で折り合いを欠いたオデュッセウスに一旦は並ばれるもコーナーリングで後続を振り切ると再びリードを広げ、最後はサウンドスカイに交わされてしまったが2着に粘ったのは初ダートと思えば及第点の内容だろう。
ただ、上記したように兵庫ジュニアGPは勝ったサウンドスカイ以外の中央勢はこの馬を含めて全て初ダートで、地方勢もかなりの低レベルの面子だったが、今回は中央・地方共に兵庫ジュニアGP以上の面子が揃い、強力な同型も居ると思えば前走のように砂を被らない競馬が可能かは疑問で、厳しい展開になれば案外のケースも有り得る。


8枠11番スティールキング
今回出走のトロヴァオが道営時代に門別・ウイナーズチャレンジで一度戦っており、トロヴァオがタービランスの2着だったのに対してスティールキングは4着と敗れているが、これはゴール前で前に居たトロヴァオが外にヨレた際に前をカットする不利があっただけに、この2頭の実力はほぼ互角と判断するべきで、確かにスティールキングはこれまで重賞勝ちは無いが、前走の北海道2歳優駿ではゴール前の追い比べで中央のエネスク・キョウエイギアを競り落して2着を確保した事から現在の2歳馬の中ではトップクラスの実力なのは間違いない。
ただ、問題なのは初の長距離輸送の競馬に加えて、初の左回りに対応出来るかと云う事でそれをクリアすれば前走の北海道2歳優駿の結果から上位入線は確実だろう。


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