2016 1/5(火) 京都金杯(GIII) 京都芝外1600ｍ
出走予定馬一覧
【京都金杯2016出走予定馬の中から注目馬は？】
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昨年はパールＳで強烈な印象を残しての勝利、小倉記念でも３着と結果を残したのがウインプリメーラ。しかし秋以降はその勢いにはやや陰りが感じられ、カシオペアＳ、リゲルＳとオープン特別では結果を出せないまま2016年を迎えることになった。全４勝を挙げる得意の京都、安定感抜群のマイルの距離、更に混戦模様のメンバー構成、重賞初制覇となるか。
能力的には嵌った時には混合重賞でもやれそうな決め手は持っているんだが、どうも冬場の実績が芳しくないというのがなあというところ。パールＳの内容的にも…あれを引き出せれば。
まずはそのパールＳを振り返る。京都芝外1800ｍ戦でペースバランスは48.5-45.5と３秒の超スロー、ラップ推移でみても12.4 - 11.7 - 11.5 - 11.0 - 11.3とＬ２最速、Ｌ１もほとんど落とさずにトップスピードの質が要求されている。６番枠からまずまずのスタート、積極的にポジションを取って２列目のポケットで逃げ馬との間にスペースを置いて進めていく。道中もドスローの中でも逃げ馬との差を詰めずに３角。３～４角では逃げ馬もある程度ペースを引き上げていく中で最内を通しながらじわっと差を詰めながら４角で手が動いて先頭列に並びかけて直線。序盤でそこからスッと抜け出して先頭に立つと、Ｌ１でも襲い掛かる各馬を逆に寄せ付けずの完勝だった。仕掛けどころに関してはかなり上手く乗られていて逃げ馬でも仕掛けが遅い流れの中でコーナーで上手く最内を立ち回りながらかつポジション差を詰めて行く。これによって直線序盤で一気にトップスピードに乗れていた。ただ個人的にはここでのキレよりもＬ１で各馬が追い詰めてきそうな感じで詰めきれなかったＴＳ持続力の高さの方が目立ったかなと。Ｌ３の段階で結構詰めて来ていたので、この馬の上がり３Ｆが33.2、Ｌ１11.3が本人が刻んだものとしてもＬ３の段階で11秒フラットに近いラップは刻んでいるだろうと。４Ｆで見てもかなり速い上りを繰り出しているはずで、本質的にはスローからの後半勝負が理想ではあると思う。
マーメイドＳ、小倉記念でも結構やれたので判断が難しい面もある。マーメイドＳはスローからの12.4 - 11.9 - 11.5 - 11.3 - 11.9とＬ２最速でじわっと加速しながらのＴＳ持続戦という形では近いが直線が上り坂。番手で進めながら３～４角でも仕掛けを待って直線序盤で先頭に立つ。Ｌ１の上り坂で甘くなって捕えられての４着。このレースは正直当時はレースレベル的に微妙だなと思っていたんだが、マリアライトがエリ女でトップスピード戦でやれてしまい、有馬でも戦えた。意外とこの一戦でトップスピード戦としては一定の評価が必要かもしれないというのが一つ。そして小倉記念では全く別の57.9-60.1と２秒以上のかなりのハイ。この流れを先行しながら強烈な消耗戦に対応してしぶとく直線で抜け出す一足を披露。アズマシャトルやベルーフの外差しに屈して最後は苦しかったがこのペースの中でも一脚を使えるほど、2000での基礎スピードの幅を見せたというのはある。もともとマイルの厳しい流れでも一定レベルやれていた馬ではあるのだが、この内容は驚かされたかなというところ。
ただここ２走はちょっと物足りない。カシオペアＳでは47.0-46.3とややスロー気味の平均ペース。12.4 - 11.9 - 11.4 - 11.3 - 11.7と緩やかに加速しつつＬ３－２でそこそこ速いラップを刻む競馬。７番枠からまずまずのスタート、そこから少し下げて好位の外になる。３～４角でも外目を追走、４角出口で仕掛けて直線だが序盤で一瞬脚を使って２列目には並びかける。ただそこからの伸びはイマイチで最後は３着争いの列に喰らいつく程度の８着。前走のリゲルＳはスローからの11.7 - 11.2 - 11.1 - 11.6とよりトップスピードが問われる展開の中で２列目の外から３～４角で先頭列に並びかけつつ２頭分外で直線。序盤で抜け出す脚を見せかけたが内からグァンチャーレに抜け出される。Ｌ１まで頑張ってはいたがジリッと伸びを書いて３着争いの一角に終わった。まあ内容的にはどちらも着順ほど悪くはないが、パールＳで見せたような決め手は見られなかったかなと。
傾向から見てもまず高速馬場の方がいいというのはあると思う。それとやはり時期的にも春から秋にかけてが良いというのも確かだろうと。この辺がイマイチ推し切るには微妙な要素ではある。ただまだ読み切れないところもあって、マイルでは錦Ｓではハイペースの中上手く２列目の内でやれたとはいえ抜け出してしぶとく差のない３着まで粘ったし、小倉記念では2000のハイペースですら対応してきた。基礎スピードの幅広さは持っていると思うので今回のメンバー構成ではその辺を怖がる必要はないのかなという感じ。本来スタートも良い馬のはずで、ここ２走はポジション的に理想的なところが取れなかったのもあるかなと。やはり基本的には基礎スピードを活かしてしっかりと番手外、２列目のポケットを狙いたい馬だと思うし、そのうえで３～４角でコーナーでのロスを少なく立ち回りたいと。トップスピードの質で勝負するタイプではないと思っているので、この条件ならできればコーナー最速に持ち込みたい。その中で番手外で上手く仕掛けて主導していくのか、内ポケットで我慢して他人に任せるか。その辺の差は出てくるかなと。いずれにせよパールＳでＬ１を寄せ付けなかったのはやはり印象的だし、上手く３～４角を立ち回ることができればチャンスはあるだろう。今回は展開やメンバー構成的にも、53kgという斤量的にも怖いし、展開を組み立てるうえでも重要な一頭だ。後はこの時期がどうか、というところ。追い切りをしっかりと見て判断したい一頭。
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