2016年1月14日木曜日

ニューイヤーカップを振り返る

レースは1枠を引いたモリデンルンバが痛恨の出負けとなり、4番ゲートからアンサンブルライフが果敢にハナを主張、スタンド前で2番手のタービランスに2~3馬身差をつけて飛ばして逃げるアンサンブルライフの道中のラップは11秒9-11秒4-12秒4-13秒1で半マイル通過48秒8とこちらが考えていた以上に早いラップを刻んでの逃げとなった。
アンサンブルライフが13秒台にラップを落とした半マイル過ぎに離れた2番手から追走していたタービランスが徐々に差を詰めて3~4角で先頭に並び掛けると直線での叩き合いでアンランブルライフを競り落として先頭に立ち流れ込もうとしたゴール寸前にスタートで出負けした事で中団から追走していたモリデンルンバが一気に交わして優勝した。

勝ったモリデンルンバは浦和1600で有利な最内枠から競馬もスタートで立ち遅れた事でせっかく引き当てた好枠の恩恵を活かせないレースとなったが、中団よりやや後ろの6~7番手からジックリと競馬を進めて、レースが動いた半マイル過ぎに仕掛けて徐々にポジションを上げると直線入り口では単独の4番手に上がると前に居た面々をゴール寸前に一気に呑み込みタービランスをアタマ交わして勝利した。
船橋・リバーサイドジュニア特別では逃げて圧勝したが、元々控える競馬で結果を残していた馬だけにスタートミスが逆に幸いした印象もあり、出負けした事で飛ばして逃げるアンサンブルライフのペースに巻き込まれる事なく自分のペースで競馬をした事に加えて勝負ドコで進路を巧く外へと持ち出したヤネの好騎乗が勝利へと導いた。

2着のタービランスは好発を決めたがアンサンブルライフが行く気を見せると序盤は無理せず2~3馬身離れた2番手から高みの見物を決め込んだ印象を受けるレース振り、飛ばして逃げたアンサンブルライフがペースを落とし始めると徐々に差を詰め、3~4角では併走状態となり、直線でアンサンブルライフを競り落としてそのままゴールするかと思いきやモリデンルンバの強襲に屈してアタマ差の2着惜敗。
戦前に指摘したように道営時代のレースから先頭に立つとソラを使うのか脚色が鈍るケースが目立つだけに今回も早目に抜け出したトコを勝ち馬に一気に交わされてしまったが、北海道2歳優駿以来の実戦に加え初の左回りなど諸々のハンデをクリアしての2着ならば合格点のレース内容で、現在の3歳馬の中で実力上位なのは間違いない。

3着のジャーニーマンは馬体重がプラス16で出走と道営在籍時のサンライズCで減らした馬体を戻していたが、北海道2歳優駿以来の実戦だけにやや馬体が緩い印象があったのは事実で、前が忙しくなるなら決め手が活きる可能性があっただけに馬体を見て安心して切ったのだが、中団よりやや後ろの7~8番手のインから追走し、3~4角で追い出すと直線入り口で何とか先団グループに取り付き、ゴール前でヤネの必死の追い出しに応えて3着に食い込んだのはさすが実力馬。
この馬も久々の実戦と初モノ尽しのハンデをクリア、仕上げもイマイチだっただけに今後の重賞戦線で要注意の実力馬だが、切れ味が一瞬のタイプで大井の外回り向きかは微妙なイメージがある。

4着のアンサンブルライフは浦和1600の内枠を引き当てただけにハナに行くのは当然の話だが、入りの3ハが35秒7と飛ばし気味に後続を引き離して逃げていたが、息を入れた半マイル過ぎにタービランスに並ばれてしまい2頭併走状態で直線に入るも、早目に来られる展開が響いたのか直線での手応えは余裕があるとは言い難く、それでも何とか踏ん張るもゴール寸前に他馬に次々と交わされて4着に沈む。
3ハ35秒7、半マイル48秒8と流れが早かったのは事実だが、自分のペースで行けばある程度厳しい流れでも二枚腰を使って粘るのが身上の馬だけにゴール寸前で為す術もなく他馬に交わされた事に関して不満が残るのは確かで、今回自身最高体重の477Kでの出走はパドックで見た感じは太いとは思わなかったが、最後に失速した事を考えるとやはり余裕残しでの出走だったのかも知れない。


5着のフォクスホールは好発を決めるも手綱を抑えての追走でハナへ行く気は無く2角手前でインコースへと進路を取り3番手からの競馬をチョイス、流れが緩んだ半マイル過ぎに逃げるアンサンブルライフとの差を詰めるも、手綱は抑えたままでギリギリまでガマンしている印象のレース振り、満を持して追い出しを開始したのは4角手前だが直線でジリジリと伸びただけで前を捕まえるどころか後ろに面々にも交わされてしまい、着差こそわずかだが掲示板の端に載っただけに終わる。
まぁ、今回は敗れたと云えど勝ち馬とコンマ4秒差の着差に加えて従来の持ち時計をコンマ5秒詰めているのだから自分の力を出し切っての結果と考えるのが妥当かも知れないが、本音を言えばどうせ外に出すのだから2角手前でインへと進路変更し、2番ゲートのタービランスに外からフタをされる競馬を強いられた事に不満があるし、ギリギリまで追い出しをガマンした事もタメて切れる脚が使える馬とは思えないだけに、今回のタービランスのように何故前走のように3角手前から動く競馬をしなかったのかにも疑問を感じるだけに、自分が軸馬にしたから言う訳ではないが、今回と違う競馬をヤネが試みていれば勝ち負けしたかは疑問でも少しは上の着順になったかも知れないので残念。

先日も書いたがこのニューイヤーC以上に自信があったのはこの日の最終レースで、この条件ならばマイネルヴェルディとブラゾンの一騎打ちだろうと踏んでニューイヤーCの負け分を取り戻すべく大勝負をしたのだが、ブラゾンが突き抜けたのは良いとしてもマイネルヴェルディが伸びあぐねて5着と敗れ、傷口を更に広げて寂しく帰宅した。


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