次は、シルクロードSだね。
ダンスディレクターは、この馬にしては珍しくスタートが決まったし、すぐにいい位置へ付けられたのがまずは良かったよね。1番枠だけに後手を踏んだら包まれてスムーズさを欠く可能性があるから、浜中はスタートが決まった時点でホッとしたはず。その後は枠順を生かしてインでロスのない競馬ができていたように、最高の競馬ができていたんじゃないかな。もともと力のある馬で、スタートを決めてスムーズな競馬ができたとなれば、この強い勝ちっぷりにも納得がいく。とにかく、これからもゲート次第。今回のようにスンナリ流れに乗れれば、相手が強くなっても十分チャンスがあると思うよ。
ローレルベローチェは、内枠に速い馬がいなかったうえに、何が何でも先行する構えを見せたから、外から強引に競り掛けられることもなかった。道中も番手の馬(アクティブミノル、セカンドテーブル)がガッチリと抑えてくれたとあって、いいペースで逃げられていたね。自分の競馬に持ち込めれば重賞でも通用することは分かったし、次もスンナリ逃げられるかどうかだけ。同型との兼ね合い次第でしょう。
ワキノブレイブは、直線に向いた時点の手応えはあまり良くなかった割に、最後までしぶとく伸びていたね。でも、スタートが決まったし、道中もダンスディレクターと同じような位置でジッとできている。最高の競馬ができても3着が精一杯だったあたり、重賞に入るとワンパンチ、いや、ツーパンチぐらい足りない感じだよね。最近の成績からすれば、よく頑張っているとは思うけど…。
セカンドテーブルは、少し離れた2~3番手でジッとできていたし、思ったよりもペースが落ち着いたぶん、ある程度前で運んだ組に有利な展開。この馬向きの流れになっただけに、上位馬との着差は決定的だよなぁ。54キロでハンデも軽かったんだから、もう少し頑張ってくれないと…。この馬も重賞に入ると、ツーパンチぐらい足りないと思うよ。まぁ、4歳馬でもっと力を付けてくると思うし、これからの成長に期待って感じだね。
ビッグアーサーは、五分のスタートを切ったんだけど、大外枠から内へ潜り込めずに、終始外々を回らされたのが痛かったね。内で運んだ組、ダンスディレクターあたりとは時計にすると1秒近くロスがあったはずなのに、コンマ6秒しか負けていない。しかも、最後の直線で内から他馬に寄られる不利があったことを思えば、能力的にはこの馬のほうが上なんじゃないかな。いずれにしても今回の結果は度外視できるし、巻き返すチャンスはいくらでもあるでしょう。
サトノルパンは、すぐに中団に付けられたにせよ、スタートで後手を踏んだぶん、テンに脚を使う羽目になったのが痛かった。ペースがペースだけに、余計にキツかったよね。ゲートが安定しないのはネック。千二を中心に使うのなら、その辺が良くならないことには…。かといって千四、千六を使うとなると、ペース的に折り合い面が難しくなる。なんとも悩ましいところだよ。
ネロは、すぐに前に付けられたとはいえ、この馬にしてはスタート、行きっぷりがイマイチ。終いの伸びもイマイチだったし、ちょっとだらしない競馬だったね。道悪でも勝ったことがある馬だから、馬場が響いたとは思えないけど…。よくわからないよ。
ニンジャも行きっぷりがイマイチ。ただ、終い勝負に徹した割に追ってからもサッパリで、全然いいところがなかったなぁ。調教の動きからして、最近では一番のデキに見えたんだけどね。前走はマイルで変わり身を見せてくれた(京都金杯5着)ように、千二の重賞に入ると現状ではこんなものなのかな。
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