2016年2月1日月曜日

本番に向けて課題も残ったモーニン

月曜恒例の重賞回顧。まずは、根岸Sからいこうか。

道中で平均してペースが流れただけに、後ろから行った馬にはキツい展開。モーニンは相変わらずゲートの出はあまり良くなかったんだけど、早めにいい位置に付けられたのが良かったよね。ただ、勝ちに行く競馬をしてスタートから急かせたにせよ、道中はでハミを噛んでいたのは気になるところ。今回は千四だから良かったようなもので、マイルで同じような乗り方をしたら余計にムキになっちゃうんじゃないかな。本番(マイルに距離が延びるフェブラリーS)ではゲートの出が悪かろうと、テンから無理せずジックリと乗った方がいいかもしれないね。そうは言っても、GIの大舞台でイチかバチかの競馬ができるかとなると、なかなか難しいところだから…。スピード、力も見せつけてくれたけど、次に向けて課題が残ったのも確かだよ。

タールタンは、道中は中団からジックリ行きつつ、4コーナーではモーニンのすぐ後ろに付けていたし、直線で追い出すタイミングもバッチリ。さすがはルメールといった感じで最高の競馬ができても交わせなかったんだからどうしようもない。モーニンがスムーズに折り合えていたら最後は突き放されていたはずで、相手が一枚も二枚も上だったということでしょう。まぁ、終いにこれだけの脚を使えれば安定するはずだし、今は調教の動きからしてデキが良さそう。もっと相手が強くなるGIになったらキツいかもしれないけど、GIIIぐらいなら重賞でもどこかでチャンスがあるんじゃないかな。折り合い面で不安もなさそうだし、終いもしっかりしているだけに、マイルに延びればもっと良さが出るかもしれないしね。

グレープブランデーは早めにいい位置に付けて、モーニンをマークするような乗り方。久々の千四にも無難に対応できていたし、この馬も最高の競馬ができていたんだけど、最後は相手よりも斤量(58キロ)を背負っているぶん、最後は苦しくなっちゃったかな。フェブラリーSはマイルに距離が延びるうえに、定量で他馬と同じ斤量で走れるのも有利。本番では侮れない存在になるかもしれないね。

タガノトネールは、積極的に2番手付ける強気な競馬をしていただけに、ここまで粘れれば上等だと思うよ。ただ、ジックリ構えてもピリッとした脚を使えないし、どう乗ってもワンパンチ足りない感は否めないからなぁ。大崩れなく安定して走ってくれるけど、物足りないと言えば物足りないかな。

アンズチャンは、いつも通りジックリ構えて、道中はポツンと離れた最後方から。前が止まらない展開だっただけに、直線だけでここまで詰めるんだから大したものだよね。ただ、いかんせん終い一手で、自分から競馬を作れないのはネック。距離が延びて良さが出そうな気がしなくもないけど、そう簡単なものではないのかもしれない。これからも終い勝負に徹して、展開がハマるのを待つしかないだろうね。

プロトコルは、中団からになったんだけど、道中で(柴田)大知が促しながら追走していたぐらい。過去の3勝は下のクラスのもので、オープンまで上がると千四のペースは忙しいんだろうね。今ならマイル以上あった方が競馬はしやすくなると思うよ。

中団よりも後ろからになったレーザーバレットには流れが合わなかったし、大外枠から終始外を回るロスも響いた感じ。その割にはよく頑張っているから、今は体調がいいんでしょう。枠順、展開次第では中央の重賞でも勝負になるんじゃないかな。

サクラエールは、スタートで後手を踏んだのは確かに痛かったけど、終いはサッパリ伸びなかった。調教の動きからして体調自体は良さそうだったし、どうしちゃったのかな…。正直、よくわからないね。



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