4月30日(土) 2回東京3日目11R 第23回青葉賞(G2)(芝2400m)
近年にないハイレベルといわれる今年の3歳牡馬クラシック戦線に新たな刺客が登場。父・ディープインパクト、母はフランスのG1ホースという良血馬ヴァンキッシュラン(牡3、栗東・角居厩舎)が力強い末脚で堂々とトライアルを快勝。日本ダービーに名乗りを上げた。
レースはマイネルハニーとノーブルマーズが積極的に飛ばす展開。道中は先行集団とは少し離れたポジションで折り合いに専念。4角手前では先頭から10馬身近くの差が出来たが、そこでもベテラン内田博幸騎手は冷静にポジションを確認。いざ直線で追い出すとアッという間に前を捕らえて真っ先にゴールへ飛び込んだ。
「スタート次第では前につけたいと思っていましたが、その通り前にいけました。向正面でペースが上がったときは、そこでついていく必要はないと思って、後ろの馬の脚を確認しながら乗りました。4コーナーを回ってから気合いを入れて、スピードに乗ってからは良い脚を使ってくれました」と期待通りの走りに鞍上も大絶賛だ。
大一番・ダービーの出走権がかかる重要なトライアルレースでありながら、今年は13頭と大きくフルゲートを割り込んだ。多くの馬が未知の距離で、さらに先行勢が飛ばしていったとあれば、仕掛けどころも難しくなるものだが、そこは百戦錬磨のベテラン。「初めて乗りましたし、外にモタれたりしていたので他馬と併せる形になると良くないかと思いました。その分早めに行き過ぎたかとも思いましたが、そこからまた伸びてくれました。強い馬ですよ」とパートナーを称えたが、馬も2度の距離経験があり、勝負どころでの立ち回りの巧さがひと際目を引いた。
所属するのは素質馬揃いの角居厩舎。『3強』の一角とされた2歳王者リオンディーズの影にすっかり隠れてしまった格好だったが、元々はセレクトセールで2億円近い値が付き、その血統背景からも大きな期待がかけられていたヴァンキッシュラン。2走前には1位入線から2着に降着という悔し涙も呑んだが、それを糧に重賞を勝って堂々とダービーへ。ハイレベルの頂上決戦が更に面白くなってきた。
*競馬ラボより抜粋
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